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「すごい言語化」即効性がありすぐに行動を変えていけそうな本。

こういう新しい本は、ぱっと読んでサクッと読書レビューをアップしないといけないのだけれど、最近レビューアップをまとめる時間がなくて(時間をおろそかにしていて)結局読みっぱなしでだいぶな時間が過ぎてしまっていました。いわゆるハウツー本なんですが、僕は即効性があって素敵な本だと思います。「言語化」を行うことで行動を変えていける、行動が変われば未来が変わる、結果の確実性が高まる、多くの方に読んでいただきたい本ですね! では行ってみましょう。

すごい言語化 -「伝わる言葉」が一瞬で見つかる方法

小暮 太一 著 
2023年6月の本
 
 僕も言語化は下手なほうでビジネスにおいてはうまく伝えられないことが多数あるのだけれど、ことラグビースクールでコーチングを行っている際には言語化はうまくいっているように思っている。なんでか?

 ラグビースクールで言語化しているときは、ビジネスで伝えようとしているときよりも、より伝えたい目的や内容が明確化しているから言葉が研ぎ澄まされるのか、はたまた、ぼくがプレイヤーとしてはすごく下手くそだったから細かい部分まで分解して教えることができるからか、この本で扱っている言語化と、スポーツでの細かいプレイを教える際の言語化は、ちょっとだけ使い方が違うかもしれない。この本で伝えたいこととすごくあっている部分もあるが。

 ビジネスの世界で言語化がうまくいくと行動が促せる、というところは全くもってごもっともであって(それはスポーツでも同じ)言語化のスキルを磨けば目標達成の近道ともなる、という点も共感する。多くの方々特に若手層に読んでもらいたい。ミドル層は、改めて「言語化」の重要性を学んでほしい。「この人なんとなく言っていることはわかるんだけど、なんとなくしかわかんない」というミドル、多いですし。 
 
 いい言語化は行動を促すし、行動が伴えば結果が伴ってくる。すごく平易にポイントを押さえて書いていただいているけれど、実践に活かせばすごく効果が得られそうで、実践的で費用対効果が高そうな本だとは思います。即行動に反映でき、即効果を得られそうなので多くの方に読んでいただきたいです。

以下、抜粋引用(ネタバレ要約的:自分が読み返すための抜粋)となります。
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言語化とは

言語化とは、「自分の頭の中にあるものを、言葉に置き換えて、『誰か』に理解してもらうこと」です。

 相手に何かを売るために言葉を伝えることもあるでしょう。しかし、売るためだけに言語化が必要なわけではありません。
 また、その「誰か」が自分であることもあります。自分が考えていることは自分が一番わかっていると思いきや、実はそうではありません。自分ですらわかっていないことはよくあります。自分で自分を理解しようとするときも、言葉にしなければいけません。

すごい言語化 P31

この本を通じて、実はここが一番シンプルで一番自分に響いたところ。「言語化」は自分の行動を切り替えてくツールなんだと思う。自分でもよくわからないモヤモヤしているところを「言語化」することによって自分を奮い立たせる。自分で自分を理解しようとするときにこそ、「言語化」は必要なんだと思います。 僕の場合は、「言語化」もあるのですが、可視化を行ってノートに「見える」ようにすることによって、整理を進めます。


PIDAの4法則

目的の整理(Purpose):そもそも自分は何のために言語化をしたいのかを考える
項目を選定する(Item):何を伝えれば明確に言語化できるのかを考える
その項目を定義する(Define):その項目はどういう意味なのかを定義する
その定義が伝わる表現に当てはめる(Apply):意図した定義が伝わるフレーズを使う

すごい言語化 P54

目的を明確化して「何を」伝えたいかを際立てる。本書の中でも何度か出てきましたが、どう伝えるという話が多い中で、最も大事なことは「何を」伝えるか。どう表現すれば伝わるか、どんな条件があれば、その言葉はよりクリアに伝わるか、こうした4法則にて整理されています。


見えるようになること

言語化の目的は「見えるようになること」です。

すごい言語化 P59

シンプルだけど、とっても強いパワーワード。トヨタ生産方式でもよくつかわれる言葉「見える」ようになれば測定できるようになる、測定できるようになれば改善できる。 つまり「見える」ようになれば行動に促せるんです。言語化し、「見える」ようにして行動を変えていけるようにしましょう。


価値

価値とは何か?を考えたとき、いくつかの定義があり得ます。一番の定義は「価値は変化である」です。
 つまり、「商品やサービスを通じて相手に変化を提供できれば、その商品サービスは価値を持つ」ということです。

(中略)
 「この商品を使えば、あなたができなかった(もしくは苦労していた)A→Bの変化が得られます」
 というフレーズで伝えるのです。 そうすれば、相手は価値を感じてくれます。

すごい言語化 P114

このあたりから、営業に用いる「言語化」に関するトピックが続きます。正しい「言語化」を行って、「価値」を正しく顧客へ届ける。「価値は変化である」という言語化を行って、読者に伝えようとしていますよね。本書にもありましたが、「なぜほかでもない私から今買わなきゃいけないか」という点を訴求していくという営み。相手に価値を感じていただけるように変化をお届けしたいですね。僕は「差分」という言葉をよく使います。


差別化

差別化は「他の商品との違い」ではありません。 また、「他の商品とくらべて優れている点」でもありません。差別化とは、「他のものではなく、あなたのその商品サービスを選んでもらうために打ち出すもの」です。そして選んでもらうために必要なのは、
 「その目的は、他社製品では手に入れられません。うちの商品であれば手に入れられます」
 を言葉で伝えることです。他社商品では顧客がやりたいことができない、うちの商品だったらそれができると伝えることが肝なんです。

すごい言語化 P148

差別化、これも難しいですよね。他社との比較が重要で、その「差分」を「言葉」にしてはっきりと伝えることが重要。 しかしながら、こんなに明確に差別化できているソリューションであれば、もちろん打ち出しやすいんですけど、なかなかそうもいかないもので、そんなところからどう差別化していくかというところが頭のひねりどころですよね。


練習メニュー

「顧客の意図を汲んで、先回りして行動したほうがいいよ」ではなく、
「顧客の意図を汲んで、先回りして行動できるようになるために、練習として毎日これをしよう」というとしたら、どんな項目が入るでしょうか?
練習メニューなので相手が日々できることでなければいけません。しかも練習なので、それを繰り返していけばやがて「あるべき姿」に近づいていかなければなりません。
 もちろん、練習メニューの表現にしたからと言ってすぐに100%適切な行動になるわけではありません。ですが、練習メニューは「練習」の表現になっているので、正しく練習しているか、間違っているかは周りがチェックできます。

(中略)
 伝えたつもりになっても、自分が意図した行動を相手がしていなかったら意味がありません。練習メニューを提示するという視点で、相手にしてもらいたいことを表現してみてください。あなたの意図が驚くほど言語化でき、相手の行動が驚くほど変わっていきます。

すごい言語化 P173

 「練習メニュー」これもすごい言語化ですよね。練習だから本番に向けて積み重ねるもの、目標達成に向けてコツコツと努力するもの、そして練習を重ねれば、いつかなりたい自分に近づいていくもの。練習だから失敗ももちろんあるし、その都度、「正しく練習しているか、間違っているかは周りがチェックでき」るので、確実に目標に近づいていけるもの。
 昨今、改めて若手社員を育成する機会が多くて、若手社員なのだから、わからないことだらけで立ち止まってしまうことも多いです。そんな中で、こうした練習メニューを決めてあげて、短いスパンでチェックしてあげると少しずつできることが増えていきますよね。


言葉の定義

 ぼくらは会話の中であまり「その言葉の定義は?」と質問しません。そのため、あまり厳密な定義を考えたことがありません。「定義は?」と問いかけると相手も困惑したり、もしかしたら怒ったりするかもしれません。そうなりそうなときは、「定義は?」ではなく「どんな条件の人?どんな場合を考えればいいでしょうか?」や「欠かせない条件はありますか?」と聞くと、スムーズに答えてくれます。

すごい言語化 P187

言語化を行うにあたっては、言葉の定義が重要、とのくだりにおけるやりとり。確かに定義が重要な中で 「どんな条件?」とかみ砕いてお伝えするのはわかりやすいですね。 でも結構、この定義があいまいだから全体があいまいになるというところはよくあることなので条件を明確化させていくことは重要ですね。


自分らしいコメント

ビジネスとは関係ないコメントにも自分の視点を入れたい
 このとき、自分の感覚を認識するためには、「自分の気持ちが揺れた部分に目を向けること」「自分の不安と期待に目を向けること」の2点です。
 
(中略)
 自分の言葉を作るには、自分の感情が揺れたところだけを表現すればいい。むしろそこだけに絞ることで、自分らしいコメントになります。
 
 (中略)
 自分の視点を盛り込んだ発言をするためにぼくが常に自分に問いかけていた視点があります。
 それは 「教えたいことを伝える」 という視点です。
 コメントを求められるとき、ぼくは常にその出来事に関してぼくが視聴者に教えたいと思ったことは何かを自問していました。
 「どう思った?」と聞かれても、ほぼ何も言葉は出てきません。「どう思った?」ではなく、「この件に関して教えたいことは?」と自分に問い直します。
 人に教えたいと思うポイントは、自分の中でテンションがあがっていたり、意外に感じたことだったりします。教えたいことを自分に問いかければ、自分の気持ちが揺れた「何」に目が向きます。

すごい言語化 P236 

コメンテーターとしての役割としてのコメントを求められたとき、こちらビジネスにおいても、小粋な一言を言えるか言えないかで、存在感がはっきできるかどうか、というシーン、ありますよね。そんな中で「どう思うか?」と言われた際に、「どう?」⇒「何?」へと変換する法則、「この件に関して教えたいことは?」と自分に問い直す ことのよって、何を応えればよいかがはっきりしてくる。心が揺れた「何」に関してコメントすることにより、まさに小粋な一言で返せる、というアドバイス、有益に活用したいですね。

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以上

そんなに多く書いたつもりはなかったのですが、抜粋にコメントつけていったら4,500文字以上になってしまいました。長くなってしまった投稿に最後までお付き合いいただいてありがとうございました。
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