『マインドフル・リスニング』聞く力・聴く力 EIシリーズ、勉強になります!【読書レビュ】
こんにちは! 大橋でございます。本日は祝日と週末の間ということもあり、会社はお休みをさせていただいております。といっても、いろいろやっておるのですが…。 このシルバーウィークで、またたくさん読むぞ!と気持ちだけは入っていたのですが、またここのところのゴミ拾いの趣味に多くの時間を割かれ、あまり読めていないです汗)とはいえ、なんとか今週も薄めの本(でもさすがのEIシリーズ、何度ももどって振り返りたい本)を読んでのアップで継続します。それではどうぞ!
マインドフル・リスニング
ハーバード・ビジネス・レビュー編集部 著
DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集部 訳
2020年 11月の本
ハーバード・ビジネス・レビュー[EIシリーズ] 先日の『自信』に引き続きの2冊目。 ほかにも読みたい本があるが自分の課題認識の高い「聞く力」「聴く力」というところの「マインドフル・リスニング」ということで読みました。
以前2013年に阿川佐和子さんの『聞く力』も読んでいて、今ブクログレビュー読み返したら、「相手の状況とか状態とか思いを馳せて、相手を思いやって聞けてないなぁ。甚だ反省。変われるのは自分のみ。この本を定期的なスパイスとして、聞ける人間に少しずつでも成長していかねばと。反省。」と記載あり。。 改めて再度、阿川さんの本も読みなおさねば…。
ということで、聞く力に課題認識を持っていながら、やっぱり聴こうとしていない、ということなんだと反省しつつ(というか反省していないというのか)今回も二度読みしてまして、さすがEIシリーズだなと思いながら、線を引き引き付箋はりはりで読み込んでいきました。
自分としては読んだ瞬間は身になっているつもりなんだけれど、やはり、「つもり」なんだろうな、と。 とにかく反省し、勉強して、チャレンジして、また至らなかったら失敗して、勉強して、の繰り返しでしか人間は成長できないものね、と思い返します。
本書の内容としては、まさにEIシリーズということで、(実際金額は高いですけれど)平易な文章で実践的なアドバイスでボリュームも少なくて、何か課題にぶつかったときに立ち返っても一日で読み切れる、という印象です。
僕としては定期的に振り返りたい、手元に置いておきたい、ということで、今後もEIシリーズは増やしていきたいなと思っております。
付箋はったところ全部引用する訳ではありませんが、以下抜粋です。
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P4
相手の「肯定的意図」に注意を向けて、きく。 これは、本書に収録された諸論文に共通する姿勢と言える。 それは、相手は何らかの肯定的な意図をもって言ったという前提に立って、発言の意図や背景文脈を理解しようとする姿勢だ。 仮に相手の発言がこちらへの反論であったり、理解不能な内容だったりしたとしても、だ。 人なら誰しも自分に良かれと思って行動している。自分も、自分と相入れないの人もその点では同じ、という前提に立ってきく。「マインドフル・リスニング」とは、相手の肯定的意図を信じてきくことに他ならない。
相手の肯定的意図を前提にきく場合でも、相手の意図や背景文脈に共感できる場合と、共感が難しい場合がある。 難しい場合とは、価値観があわないケースだ。その場合は、いったん自分の物の見方を脇に置き、相手の視点で相手が見たことや感じたことを、自分の頭の中で再生できるようにして、きく。相手に共感できる場合を「聞く」とするなら、共感が難しい場合の方は「聴く」という字がふさわしい。
こちら先日の心理的安全性のエドモントン教授の書籍の際に、帯に「心理的安全性ってそういうことだったのか!」と記載されているエール株式会社取締役の篠田真貴子さんが、[日本語版に寄せて] という形で、はじめに部分で解説してくださっている箇所より抜粋。 心理的安全性、イノベーション、社会善 の3つの観点から「聴く」力が重要になってきていることを示されている。
完全に個人的な見解、ではあるが 相手の視点で相手が見たことや感じたことを、自分の頭の中で再生できるようにして、きく の部分においては、「他者の靴を履く」の観点でのブレイディみかこさん、の印象がどーーんと伝わってきた。 それぞれ価値観は違うものであって、「あぁ、あなたには世界はそう見えているのですね」 とエンパシーをもって聴く、ということなんだな、と。 (ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー2も早速買ったので早く読みたい) ここは、昨今よく勉強してきているところであるから、かなり自分では腹落ちして読めた印象。
P82
人の話を聞くとは、注意を払うということである。話を聞くとは、いったん自らの関心事から離れて、より多くを知ろうと思うこと、そして、他人の関心事がどんなものかに思いをいたすことである。単に言葉を聞くだけでなく、潜在的なニーズや見解に注意を払うことなのだ。
このことから、人がなぜ、なかなか優れた聞き手になれないのかもわかる。私たちは、聞く側に回ると、自分のアイディアや、それがなぜ重要なのかを語れなくなるのが不安なのだ。聞いているだけでは、自分の信念を放棄しているかのように思えてしまうのである。
だが、もっと自分を信頼したほうがいい。 そして、相手も信頼しよう。
そうなのです。 自分が営業という仕事をしていて、(自分もよくしゃべってしまう人間ですが)お客様の 関心事がどんなものかに思いをいたす ように意識をすると、本当によく聞ける、気がしています。 そしてそれを議事メモにまとめたり、資料化したりすると、お客様に喜んでもらえます。喜んでもらえるから、またうれしくなって、どんどん聞いていきます。 お客様も喜んで話してもらえて、我々はお客様のことが詳しくなって、よい歯車が回りますよね。
P94
フィードバックの提供(たとえ肯定的なものでも)がしばしば逆効果に働く理由の一つは、「監督して判断を下すのは、上司だ」ということを示唆するからだ。それによって、部下はストレスを感じて防御的になる場合があり、そうなれば他者の視点を受け入れにくくなる。
たとえば、部下は否定的な評価への対処として、評価者や評価そのものを重要ではないと見なすかもしれない。自尊心を回復すべく、評価を下した人物を避ける形で人脈を再編することさえある。言い換えれば、評価者への態度を頑なにすることで、自己を守ろうとするのだ。
そこで私たちは、もっとさりげない介入、つまり質問をしたり話を聞いたりすることで、この問題を防げないかを検証したいと考えた。
フィードバックとは、部下に「あなたは変わらなければならない」と伝えることだ。しかし、部下の話に耳を傾けて問いかければ、彼ら自身に「変わりたい」と思わせることができるかもしれない。最近の論文で我々は、質の高い傾聴――注意深く、共感しながら、判断をせずに聞くことが、話し手の感情と態度を前向きにさせる、ということを一貫して実証している。
ブクログの別の方のレビューにおいても少し触れられていたが、話が聞けないのは、感情的な問題が寄与することが多い、とのことで自戒の念も込めてこの部分は抜粋しておく。 成長への一石として。
P129
きみはこれからの人生で、上司や、同僚や、友人と出会う。そのなかにはジョーイのような人もいれば、ビッキーのような人もいる。だから、何か言われるたびに動揺して心のバランスを失うことがないよう、二通りの反応に慣れておくべきだ。人がきみに何を言うかはコントロールできないが、きみがそれをどう受け止め、どう対応するかはコントロールできる。
本の後半の親が子を諭すシーンでやりとりされている部分から抜粋。自分がコントロールできることに集中せよ、ということはスポーツの世界においてもよく言われているところでもあり、何か言われるたびに動揺して心のバランスを失う ことが非常に多い自分、というところもあり、こちらも引用抜粋して意識するようにしておく。
P131
この声は、いまこの瞬間に、私にとって有用か。その声を聞いて成長に必要なモチベーションが上がるなら耳を傾け、そうでないなら聞く必要はない。
批判の声にさらされた時、そこに含まれる有益な部分は受け止めつつ、破壊的効果の部分は無視するという能力は、とても役に立つスキルだ。受け止めた部分は、きっと別の場面で役に立つだろう。
目指すべきは、異なる声を柔軟に聞き分けるということである。身の回りにも、頭のなかにも、多様な声を届けてくれるグループを形成しよう。そして、いま話しているのは誰か、さらには、その声に耳を傾けるべきか無視すべきかを意識しながら話を聞く習慣をつけよう。
複数の声と折り合いをつけることは、マネジャーにとってはなおさら重要なスキルとなる。
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その声に耳を傾けるべきか無視すべきかを意識しながら話を聞く習慣をつけよう。 これは素晴らしく実践的なアドバイス。 何か言われるたびに動揺して心のバランスを失う ことが非常に多い自分、というところだけに、まずは冷静に、相手の肯定的意図を信じて きいていくこととしたい。 少しずつのトレーニングだとは思うけれども、相手が相手のそのままである、ということをそのまま受け止める、ということから始めていきたい。 営業でお客様に話していただいているときには、できているのだから。聴く力、高めていきたいね。
以上です。
今週も最後まで読んでいただきありがとうございました。せっかくなんで例の阿川さんの「聞く力」を再読したいと思いました。こちらも近々読書レビュの形で上げていきたいと思います。 いつものブクログレビューで〆ますね。 それではまた来週。
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