虹の橋 野口雨情
標題画像:CIE色度座標
虹は何色 虹は5色6色7色 虹は全色
虹は何橋 虹は太鼓橋 虹は夢の橋
虹の橋は誰と渡る 虹の橋は一人で渡る 虹の橋は皆で手を引いて渡る
虹の橋はどこに架かる 虹の橋は空に架かる 虹の橋は夢の国に架かる
虹の橋は何色の草履を履いて 虹の橋は赤い草履を履いて
余談:虹の赤色は透明度が高い。これを、麻(植物性 のセルロース)に染め上げると、明るさが失われ、風合いが異なってくる。絹(動物性のタンパク質)で染め上げると、かなり近い色に仕上がる。弥生時代後半には、絹が使用されるようになり、比較的「明るい赤」が実現したと思われる。染料については詳細が明記されていないが、植物・花や土などの自然から得られるものを染料として使っていたものと思われる。植物由来のものとしては、アイ(藍)が代表的な藍染めの原料である。
野口雨情は、田舎の夕暮れ時、雨上がりに、架かった虹の橋を子供達に渡らせる。子供達に天国の美しい憧憬を想像させる。
虹の橋
あっちの町と
こっちの町と
太鼓橋かけた
赤い草履はいて
みんなで渡ろう
あの子も渡れ
この子も渡れ
仲よく渡れ
虹の橋高いぞ
手々ひいて渡れ
注)草履(ぞんぞ)
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参考文献
野口雨情(大正14年)『童謡と童心芸術』同文館、221-222頁。