【読書記録】妖精伝説 本当は恐ろしいフェアリーの世界
2024年175冊目。
妖精の姿といえばピーターパンのティンカーベルのような昆虫の羽で空を飛ぶ小さな少女の姿がイメージされることが多いですが、昔はまったく違った姿で描かれていて、人間から恐れられることも多かったそうです。そのイメージの変遷を辿った本となっています。
さまざまな民間伝承や文学、芸術が紹介されていて、その事例を読むだけでも楽しめます。私が読んだことのあるものだと、コティングリー事件はかなりのページを割いて紹介していますし、『小鬼の市』の小鬼たちも紹介されていました。
今、昔のイメージの妖精が登場する作品といえば『魔法使いの嫁』でしょうか。これはもちろん現代風にアレンジされたフィクションの妖精ですが、過去の事例をよく研究されていると思います。
3章の「妖精の危険性」が面白かったです。取り替え子のお話や魔女や死者との関わりなど、妖精がファンタジーの優しい存在ではない時代の事例がよかったです。
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