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【読書記録】堕ちる 最恐の書き下ろしアンソロジー

2025年7冊目。

『潰える』と同じく角川ホラー文庫の特別企画です。シリーズものの多かった『潰える』と比べるとこちらは単発の短編がメインでした。

宮部みゆき「あなたを連れてゆく」。宮部みゆきは江戸物も現代物もいける作家ですが、今回は現代物でした。最近は江戸物ばかりだったので新鮮でした。オチはいかにも現代物の宮部みゆきといった感じ。

新名智「竜狩人に祝福を」は私には合わなかったです。ゲームブック風で、次に読む章番号を読者に選ばせる形式ですが、当然選ばなかった章は読まないので無駄になります。ゲームオーバーになると引き返せとかここで読み終えてもいいとか書いてあるのですが読み返すのが億劫に感じてしまいました。オチは主人公の妄想であるとされていますが、正解ルートしか回収されないのでゲームオーバーのルートを読む時間が無駄に感じました。これでゲームオーバーの章も回収する構成になっていれば読めるのですが。

三津田信三「湯の中の顔」は元ネタの田中貢太郎を読んでいるはずなのですが詳細は思い出せませんでした。あらすじはなんとなく見覚えがあります。

小池真理子「オンリー・ユー かけがえのないあなた」、これはブラックウッドの「いにしえの魔術」では? という気がしました。先に三津田信三を読んでしまったのでなおさらそう感じたのかもしれません。

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