【読書記録】乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…絶体絶命! 破滅寸前編 3
2021年189冊目(漫画等110冊目)。
もしもカタリナが前世の記憶を取り戻すのが婚約破棄イベントの直前だったらというif を描くスピンオフの最終巻です。一応ネタバレ注意でお願いします。
本来の悪役令嬢であるカタリナが改心したことにより、新たな悪役令嬢ノエリアが登場。ジオルドの婚約者という恵まれた地位にいて、ヒロインへの嫉妬にかられたカタリナと違い、その地位に取って代わろうとするノエリアは野心あるれるタイプ。カタリナを追い落とすため、ノエリアによる断罪イベントが開始されます。
本編では幼少期に記憶を取り戻したことで、カタリナは断罪されるような行いをしておらず無事にイベントを回避することができましたが、このスピンオフにおいてはヒロインをいじめてきたのは事実であり、カタリナは苦しい立場に追い込まれます。
好感度が上がりきっていないキース達も不参加となりまさに絶体絶命の状態でしたが、シエナがマリアを呼びにいったおかげで土壇場でマリアとジオルドが到着し、無事乗り越えることができました。
今作は何よりもシエナというキャラクターのおかげで成り立っている作品だと思いました。
シエナはかつてのカタリナの取り巻きで、スピンオフのオリジナルキャラではありますが、本作で最もカタリナの身近にいた人物であり、ジオルドやマリアよりも重要なキーパーソンとなりました。
前世の記憶のおかげで改心したカタリナと違い、そのような背景を持たないシエナがカタリナと一緒に改心するということは中々できないことだったと思います。
それだけ重要な立ち位置にいたのに最終巻の表紙から漏れてしまったのは残念。裏表紙ではなく表紙にいるべきキャラだと思うのですが……。