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【読書記録】ゴースト・ハント

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2024年235冊目。

英国怪奇小説最後の書き手とされるウェイクフィールドの作品集です。ここでいう最後というのは古典的な怪奇小説のことでマッケンやブラックウッド、M・R・ジェイムズあたりの系譜ですね。ウェイクフィールドはジェイムズの後継者と言われているそうです。

解説によるとウェイクフィールドは後年アメリカで出版されていたそうで、最後の作品が1961年だそうですから、これ以降となるとスティーブン・キング(1974年デビュー)のモダンホラーの時代になるので最後の作家と言われるのかもしれません。

表題作「ゴースト・ハント」は幽霊屋敷の潜入調査をラジオで生放送するお話し。ラジオというのが近代的ですね。手記の形式の一人称小説はよくありますが、ラジオのキャスターの一人語りは面白いです。

「赤い館」も同じく幽霊屋敷もの。こちらも劣らず傑作だと思います。こちらの方がアグレッシブですね。幽霊屋敷ものは現在に至るまで人気のジャンルですが、時代ごと人ごとに違いがあって読み比べると面白いですね。

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