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【読書記録】狐武者
2024年55冊目。
これまでの光文社文庫の岡本綺堂は中公文庫と同じ内容が多かったですが、今巻は「狐武者」と「眼科病院の話」、「姉妹」が既読で、他は初めて読んだ作品だったのでよかったです。
「うす雪」は本格的な探偵小説。短編としては長めの文量で読み応えもあり面白く読めました。電車であちこち移動するのですが、当時の時刻表や路線図などが気になりました。結構遅くまで運行していたようですが終電とか何時だったんでしょうか。
「勇士伝」は河童と狸を退治してその加護を得た武士がやがて慢心して落ちぶれるまでを描いた作品。河童や狸を退治する話などは『江戸怪談集』にもありますが、単なる化物退治で終わらせず、主人公の心情にまで迫った伝奇小説は綺堂らしくて面白かったです。