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【読書記録】ぼくたちのリメイク4 「いってらっしゃい」

2021年178冊目。

お待たせしました。4巻目です。

4巻の結末に触れるため、ネタバレ注意です。

衝撃のラストだった3巻から引き続き、11年後の未来が舞台になります。貫之を使い潰してしまった結果の未来。シノアキもどうやら絵を描いてはいないようです。トップクリエイターになるはずだった仲間たちが自分が関わったことによって歪んでしまった未来に送り込まれた恭也は、深い後悔を抱えながらも、誰にも相談できるはずもなく、自分が勤めているらしいソシャゲ会社へ。そこでは河瀬川もディレクターとして勤務していました。

3巻も辛かったですが4巻もキツかったです。クリエイターになることを夢見て10年前に戻った恭也ですが2週目の今回も失敗してしまいました。しかも今回はかつて憧れたクリエイターのみんなの未来さえも閉ざしてしまいました。得られたのはシノアキと結婚した幸福な家庭だけ。

自分はしっかりと幸福な家庭を得ているのがキツイんですね。正直作中でシノアキに手を出していたら本を投げていたと思います。

河瀬川のおかげもあって立ち直り、再び過去に戻ることになった恭也ですが、時間軸は貫之と別れた直後からのスタート。貫之は再登場もせず、物語から退場してしまったままです。彼らともの作りがしたいと言って戻ってきた恭也があっさりと貫之をパージしてしまうのは正直まだ飲み込めていません。

ギリギリまで自分を追い込んで、それで出てきた答えを本気で突きつけよう。それが僕の中から絞り出されたものならば、きっとそれは結果として表れるはずだから。

どうしてもここが読み取れません。河瀬川が言うように恭也は3巻までもできることを精一杯やってきたはずです。その結果を受け止められなかったのが4巻の未来だったと思っていたのですが……。失敗を受け止め、それでももの作りがしたいんだとなったらなんとかして貫之を復学させる方向に持っていこうとするのが筋だと思いました。

もやっとしてしまいましたが、次回から新章突入ですね。3人体制になって今後どうなっていくのでしょうか。(奈々子にチャンスはまだあるのでしょうか……)

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