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【読書記録】新編 百鬼園俳句帖
2024年250冊目。
私は俳句がわからないので、内田百閒の本を読んでいく中で一番苦戦するだろうなと思っていたのがこの本でした。案の定俳句の出来に関してはよくわからなかったのですが、併録されている座談会や周辺情報に書いてあることについて書こうと思います。
百閒は学生時代に俳句会を開催して学内誌に掲載していたようなのですが、その開催回数が百回を超えていたとのことで、熱の入れように驚きました。句会は百閒の自宅でよく開催されていたようで、家族がどう思っていたのかが気になりました。当時としては案外普通のことなんですかね。ただ俳句に熱中するあまり学業が疎かになったようで、「危く落第を免る二句」には笑ってしまいました。
座談会は同級生や恩師が集まっていましたが、岡山の同級生が揃って東京にいるのも少し不思議に感じましたが、当時の知識人はやはり東京に集まるものだったのでしょうか。
学生時代の俳句が後の俳句帖に収録されているのを見ると、ちゃんと取っておいてあるんだな、意外と真面目なのかなとかも思いました。