【読書記録】半七捕物帳6
2024年147冊目。
全69話完結です。最後まで読んでみても安定して面白く、ハズレがないのがすごいと思いました。半七の目を通して描かれる江戸の人々の生活の様子が鮮やかでワクワクしました。綺堂は明治の生まれですがどうやって江戸の時代考証を行ったのか気になりました。
半七の岡っ引きなので寺社や武家の事件は管轄外のはずですが、今巻の「川越次郎兵衛」や「地蔵は踊る」、「白蝶怪」などでは手伝いに駆り出されて関わり合いになっていてだんだんと世界が広がっていくのもよかったです。
「白蝶怪」は半七の義父の吉五郎が主役の中編。文体も微妙に異なっていて、シリーズに含めないことも多いようです。ただ文量があることと武士が関わってくることもあって非常に面白かった作品でした。