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詩(ポエム)

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2023年6月の記事一覧

四畳半の悪魔祓い

四畳半の悪魔祓い

掛け違えたか 履き違えたか
人生は制服じゃないから
決まった風には着こなせない
むっつりスケベの君が言う
ええカッコしいの例え下手
村上春樹にゃなれないね

安いワイン飲んで
リベラル気取って
歴史に落書きでもする気かな
だけど 取り敢えず
内閣を全員小舟にぶち込んで
インド洋に沈める時には手を貸すぜ

人工衛星 宇宙船
ペペロンチーノ ナポリタン
並べ立てても意味はない
だからそんな種類はいらな

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高嶺のインスパイア

高嶺のインスパイア

あっはぁー もうあかん
私は右手の力だけで今生きている
自分にとって幸せとは何か
さっき食べた中華料理の味が口の中でまだする
最後の晩餐は 王将
王手かかって 再见

何故こんな事に
落下した私は何とか右手で出っ張りを掴んでぶら下がり中
この指を離したら 地面に直撃
助からない高さ 助からない人通り
幼かった頃の記憶 可愛かった頃の私
愛されてたり 愛したりした事は
全部無駄

右手がツラい 今こ

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無料の季節

無料の季節

水道水を飲む 無料では無い
定食を食う 無料では無い
朝起きる家 無料では無い
夜眠る家 無料では無い
移動する乗り物 やはり無料ではない
今夜飲む酒 そらあ無料では無いし
携帯電話 勿論無料では無いよ
手に持っている週刊誌も 当然無料では無いだろ
そうか 何もかも無料では無いのか

教会の鐘が鳴る
ツバメが巣から飛び去り
南の島へ旅立った
木になった柿をひと房もいで
食べる私は裸足で駆けてゆく

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天竺100円

天竺100円

100円玉を握りしめさまよう
世の中があまりにも辛いので
魂を現実逃避させます
彼方へ
彼岸 最果て
メキシコの夜
ジャッカルの憂鬱
セントルイスの丸椅子
夢枕に立つ夕飯の太刀魚
メガネが割れたメガネザル
二の腕の中を走りまわる子供たち
傷口が全て人の顔に見える
野生の瓶に流れる血
異議申し立てするマッドパパブーン
愉快な産毛に不快な縮毛

人間は野生に帰ることが出来るのか
諦めと虚無の狭間で 束

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数と飯

数と飯

1 飯を想う
2 飯を乞う
5 飯を頬張り
10 飯に言う

「いただきます」には夢があります
そして 数には限りがあります
足りないところは 略奪、強奪、窃盗
などご検討の程を
理性は苦楽 天性は音楽
メルギブソンは何ギブソン
メル友 
メルヘン
メルカリ
ではないだろう
メルカリとはそもそも どういう意味なのか

わからない わからない
判らない か 解らない
か 分からない

ある日 町にク

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疫病の頃

疫病の頃

夢は起きて直ぐ 忘れないように
頭を動かさずに書き留めるものだ

いつ迄も夢を見てたら遅刻するよ
早く支度して家を出る
しかしなんと外では疫病が蔓延
駅にも疫病 店にも疫病
目に見えへんもんに
おびえくさって 肝試しか
ビルを墓に見立てる滑稽も
結構なお手前で
茶碗をまわす手は洗ったのか洗っていないのか
いまはそれが問題だ

山は動かない
花も動かない
でも花は花を介して
タネを宿してまた花になり

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コロナちゃん

コロナちゃん

すっぱいのが好き
あまいのが好き
辛いのが好き
苦いのは苦手

ぬいぐるみが好き
恐竜はきらい
虫は好き
やさいも好き
肉よりは魚がすき
鯖よりは鯛が好き

雨の日は少し憂鬱で
晴れの日は明日の心配に余念がない

いつだってひとりのようでいて
つながったり離れたり
おうちはどこなの
帰る場所をさがして旅をしているの
生きるために少しだけいさせて
あなたからあなたへ
わたしからわたしへ

花の蜜を吸

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