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【#映画感想文】『マイ・ダディ』のあらすじと感想(ネタバレ有)
あらすじ
牧師でありながら、昼はガソリンスタンドで働く御堂一男は
思春期真っ只中の娘、ひかりを男手一つで育てていた。
最愛の妻、江津子は八年前に交通事故で他界してしまったのだ。
二人は確かに愛のある日々を送っていた。
そんなある日、娘のひかりが白血病で倒れてしまう。
その日を皮切りにして、事態はある衝撃の事実と共に複雑化していく・・・
この映画のテーマは「愛」ですね。
感動の中に、人生の教訓が示されていて
誰が見ても見て良かったと思える作品だと思います。
私は個人的にムロさんが好きで、ムロさんの初主演映画ということでも見応えがありました!
※以下ネタバレ有
一人の女性と路上ミュージシャン、ヒロの出会いのシーンが開始早々あり
穏やかに暮らす一男とひかりとは、別軸の二人として描かれているが、
のちにこの女性は一男と出会う前の江津子だと判明する。
そんな別軸の世界が交互に描かれる中、江津子はヒロの浮気を目撃する。
江津子は怒鳴り散らして家を出る。
家を飛び出した先着いたのが教会で、
江津子と一男の出会いのシーンが描かれる。
ここで別軸の世界線が合わさって、
現在と過去のつながりがスムーズに起こる。
前半の時系列のつながりが工夫されていて引き込まれていった。
一男は、ひかりの病気を治すための移植が適合しないことをきっかけに
ひかりと自分には血のつながりがないと知った。
この時江津子が浮気して、身籠もったと考えるのが普通だろう。
私ならその瞬間、絶望し、次の行動を起こせるのか不安だ。
しかし一男はそんなことよりも娘の命を何よりも優先し、憎くて仕方がないはずのヒロに、脊髄移植を懇願する。
ヒロの膝に抱きついて離さないシーンは、父親としての威厳を感じた。
血がつながっているかどうかは一男には全く問題ではなかった。
そこに迷いが一切なかったのが印象に残った。
一男の江津子に対する疑いの気持ちは、ラストシーンでのひかりによって、変化が起こる。
たとえ何があっても、愛しあっていたことが確かなら、それが幸せだと、一男に言う。
ひかりが最後に一男を助けていた。この親子は互いに支え合っていた。
最後の「一瞬の幸福はいつも人生を優しく照らしている。その一瞬の積み重ねが人生なんだと、気づかせてくれたんです」という一男の言葉には、
江津子に対する疑いよりも、愛が優っていた。
私に同じ考えができるだろうか。