「こてんぱん食堂」のガイドブック。
こんにちは!シンガーソングライターのつるうちはなです。この度、レシピ本CD「こてんぱん食堂」をリリースしました!
と言うと、事情を知らない方からは「ん?レシピ本?CD??ん???」と言う反応をされます。そらそうだ。
「こてんぱん食堂」は恐らく世界初のレシピ本と音楽CDの抱き合わせ作品です。まずはこちらをご覧ください。
この素晴らしい動画は、レシピ本のアートワーク、編集を手がけた宇佐蔵べにちゃんが作ってくれました。どうでしょう?内容がだいぶ伝わったでしょうか?
私がこの作品を作ろうと思ったきっかけは、長年趣味の一環として公開し続けてきたオリジナルレシピがかなりの数になり、「レシピ本出さないんすか」と言われ続け、しかし素人のレシピなんて売り物にしたらいかんという気持ちが強くあったため、「10年主婦やったら考える」と返答していたのですが、その10年目が今年でした。
この作品の前に私は36歳で異例のメジャーデビューをしています。日本コロムビアの素晴らしいスタッフさんたちと、しっかりした予算で作った骨太な作品を、再びインディに戻った自分が超えるなんてどうしたらいいんだ?としばらくしっかり悩んでいました。
さらに、音楽業界は今まさに大変革期を迎えています。そもそもCDが売れない、CDプレイヤーを持っていない方が増える中、この2年私たちを振りまわし続けた未曾有の流行病によるライブへの大ダメージ。
CDが売れなくなったとき、サブスクだけでは到底今までの売り上げに達しない中(サブスクは1再生で1円にも満たないのです)、かろうじて音楽業界が踏ん張れていた大きな支えがライブ収入、グッズ収入でした。それすらも一度完全に道が絶たれ、名だたるライブハウスがどんどん閉店し、目に見えて音楽業界が元気を無くす中、なんとか新しい活路を見いだせないか…と思いついたのがこの「レシピ本CD」でした。
幸い、本当に長いことかなりの数のレシピを公開してきたことや、10年間台所と向き合い続けた結果、付け焼き刃の作品にはならない自信はありました。
そして、今までは「音楽で全てを届ける」と意気込んでいた肩の力が抜け、「作品全体で触れた人が嬉しくなるものにしよう」と思えたので、予算は前作に比べるとめちゃくちゃ少ないですが、個人商店のカレーみたいな良さが出た作品になったと思います。
そのめちゃくちゃ少ない予算の中、2人の天才がめちゃくちゃ頑張ってくれました。冒頭で紹介をした宇佐蔵べにちゃん。そしてタカユキカトーくんです。
宇佐蔵べにちゃんは、今回の冊子のアートワーク、編集、ティザー動画などを一挙に引き受けてくれました。彼女が長年続けていたavandonedというアイドルグループに楽曲提供をしてきたご縁〜べにちゃんの新ユニットFRUN FRIN FRIENDSの花とポップス加入〜そしてソロとなった彼女と、また新しい仕事での関わりが生まれたことを、私は本当に感慨深く思っています。元々とてつもなく賢くタフな女の子でしたが、この数年の彼女の飽くなき探究心は他に類を見ないくらいのパワーでした。
見てくださいよ、こ〜んな天使みたいなかわいい女の子が、あのすごいボリュームのアートワークと編集を一人でこなしてしまったんです。
彼女が着実に築け上げた経験値とずば抜けたセンスにより、こてんぱん食堂は、かわいく、たのしく、わかりやすく、仕上がりました。あの若さでここまでエゴイスティックな部分が無いというのは、どれだけの知性と能力が必要か…と思うと卒倒しそうになります。そんなべにちゃんの近い未来が本当に楽しみだし、次の作品もぜひ一緒に作っていただきたいと思うばかりです。
【宇佐蔵べに】
そして、音楽を共に作ったタカユキカトー(ex.ひらくドア)くん。言わずもがな、というくらい数々の音楽仕事を一緒にやってきましたが、私のソロ作品にここまでドップリみっちり関わってもらうのは初めてでした。
今回の作品テーマである「暮らし」そして「優しく、可愛く、手作りの手触り」をアレンジで表現しようとしたとき、これはタカユキカトーと2人で作ろう!と思いました。カトーくんが最も得意とするジャンルの一つだという確信がありました。その期待以上に、カトーくんはカトーくんらしさと私らしさの交差するポイントを正確に柔らかく、秘孔のように突いてきました。
この箱庭的かわいい音世界にぜひ触れてみてください。ピアノ以外の大体の楽器はカトーくんが弾いています。本当に多才で、偏屈な、天才です。私は彼のことが本当に大好きです。
【タカユキカトー】
更に、レシピ本内での、「明らかに素人の写真ではない」とわかる写真は、舞草香澄さんが撮影してくれました。朝から晩までウチにいてもらい、見た目に反して大食いの彼女とたくさんのごはんを一緒に食べました。
撮影の特性上、私とチョップが完全に心を許している人じゃないといつもの感じが出ないだろうな、と思っていたので、香澄さんしか考えられなかったのです。本当にありがたくて、何より楽しく幸せな撮影でした。
【舞草香澄】 twitter
更に!「あなたとバーグ」という曲では、まきちゃんぐ、Nakanoまる、リカチャンネル、kiwano、という四人の天才ミュージシャンの女の子が、「サビのコーラスをきゃわいい女の子たちの声でいっぱいにしたい!」という私の願いを叶えてくれました。この歌は本当に頭にこびりつく・・お腹がすく・・と評判です。べにちゃんが付けてくれた振り付けもめっちゃかわいいのでそれもそのうちTikTokとかに投稿したいです。
さて、主に関わってくれた方々の紹介が終わりました。ご覧の通りの少数精鋭で、とっても純度の高い作品を作りました。そのうち、セルフライナーノーツ的なのも書こうと思います。でも今は、それぞれがどう受け取るかに任せたいって気持ちが一番強いです。
お手に取ってもらえれば、小さな本とCDにぎゅうぎゅうに詰め込まれた愛情に触れてもらえると思います。よかったら、一家に一冊。出迎えてあげてくださいね。
そして、もしよかったらSNSなどで #こてんぱん食堂 で感想や作ってみたレポなど、投稿してみてください。私がとっても喜びます。
ここまで読んでくれて、本当にありがとうございました!そしてもう既に「買ったよ〜!」という皆様、本当に本当に、ありがとうございました!これからもいろいろな形で、みなさんのそばにいられたら嬉しいです。そして、レシピ本CDはきっと、まだまだ続きます・・。なぜならまだまだ載せきれなかったレシピ、そして新曲が山ほどあるからです。こうご期待!
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