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オーストリアにカンガルーはいない。

オーストリア、よくオーストラリアと間違えられるその国の首都ウィーンは言わずと知れた芸術の街だ。旧市街の一部は今もなお石畳が敷かれ、観光用の馬車が通る。そして、歴史的な建物に囲まれた広場では絵画が売られている。

そんな伝統あるオーストリアだが、「オーストリアに行った」そう伝えると20人に1人くらいの確率で「コアラに会った?カンガルーいた?」と聞いてくる人がいる。

「いや、それオーストラリア!」

つい、ツッコんでしまう。私の滑舌が悪かったのだろうか。
そして、一種のら抜き言葉だろうか。そんなことを考える。

ただ、この失礼ともいえる間違いに対する感じ方も現地を訪れる前と後では変わった。

No Kangaroos in Austria

きっとこの言葉を調べてみると、画面は道路の注意標識のようなものであふれるはずだ。実際、ウィーンの観光地にもたくさんこのマークがある。直訳すればオーストリアにカンガルーはいない。

もしかすると、オーストリアとオーストラリアを間違えるということは全世界共通なのだろうか。そんなことを考える。

そしてそんな間違いをオーストリアの人々はユーモアあふれるジョークに変えてしまっている。少しだけこの間違いに対する感じ方が変わった瞬間だった。

もし、このマークを見たいときは、ウィーンのお土産屋さんで行けばよい。
見ることができるというよりかは買うことができるが正確かもしれない。

マグカップにキーホルダー、Tシャツ。それぞれ何パターンかの色の組み合わせがある。なんならお土産を入れる袋にもプリント。

こんなにもたくさんのバリエーションがあるのか、と初めて見たときはくすっと笑いそうになってしまった。

反対にオーストラリアにはそういった商品はあるのだろうか。少しだけ疑問が残った。

お土産からも伝わってくるように、ユーモアある素敵な国、オーストリア。
また海外に行ける日々が戻ってきたらオーストリアをぜひ候補に。

さいごに写真を1枚。

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ウィーン自然史博物館の鉱石ですが、右向いたうさぎにみえませんか?

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