【お悩み】元夫に似てきた子供にイライラします
先日セッションをしていたAさんがこんな悩みを話してくれました。
Aさんは最近夫と離婚が成立したばかり。
「最近,子どもの行動が元夫に似てきたなと思うことが増えて,それを見る度にものすごくイライラしてしまうんです。きょうだい喧嘩がエスカレートして暴力的になってるのを子どもに注意したら,お父さんだって自分らに同じことしてたよ,って言われた時にはゾッとしました。」
子どもが別れた元夫(パートナー)に似ていることにイライラしたり,子どもの心の中にいる相手の存在を認めたくないと感じてしまう。
これ,離婚後のシンママさんあるあるのお悩みです。
ここ最近は
「円満離婚で元夫・妻とは別れた後も良き子育てパートナーとして関係は続いています!」
なんていうセリフを耳にすることもありますが
え!?それどこの誰の話?
共同親権なんて考えただけでもゾッとするわ。
本音を言えば面会交流させるのだって嫌だし。
そもそも別れてもお互いに良い関係でいられるくらいなら別れなくないですか??
なんていうシンママさんの声は
かなり多いんじゃないかと思います。
元夫を恨み続けることによる子どもへの悪影響
さすがに子どもの前で
元夫やパートナーを批判したり悪く言うことは控えたとしても,ママの心の中にある相手に対する怒りや憎しみ,恨みといったネガティブな感情は子どもに伝わります。
(子どもは親の無意識をキャッチする天才)
そしてここで一つ
実は気をつけなければいけないことがあって,
離婚後も別れたパートナーに対して否定的な感情を抱き続けたままでいると,
子どもにとっては別れた両親が別れた後もずーっと夫婦喧嘩しているのと同じ状況になって,これが子どもにとっては結構キツいのです。
子どもにとっては,どちらも大切な自分の親。
一緒に暮らしているかどうかは関係なしに,どちらの存在も自分にとってはかけがえのない存在。
だから夫婦喧嘩も然り,日常的にどちらか一方でも親の存在が否定される,ということは,子どもにとっては自分の存在が否定されることと同じくらいのレベルで自尊感情が傷つきます。自己肯定感は目も当てられないくらいに下がるし,もしかしたら自分なんてこの世に生まれてこない方が両親は幸せだったんじゃないかなんてことを考えたりし始めます。
そしてその状況で居続けるとかなりの高確率で不登校や問題行動の原因になります。
私も幼少期から夫婦喧嘩が絶えない両親に「離婚したらどっちについてくる?」と聞かれまくって疲弊し,バッチリ不登校になりました。
加えて,そういう経験をした子どもの多くは将来的に自分もパートナーとの関係で苦労する可能性が高いです。(これも経験者。笑)
例えば,子どもの頃散々自分の母が父親に苦労させられているのを見てきたのにも関わらず,結局自分が結婚する時も「自分を苦労させる男」を無意識のうちに選んでしまうなんてケースは多い。
悲しいかな,人は自分の親子関係をそのまま配偶者との関係性の中で再現しようとすることが多いのです。
だから常に両親が不仲だったり,離婚後もずっと父母どちらかに否定的な感情を持ち続けたまま成長した子は,将来的にも自分自身の家族関係で苦労することが多いのですね…。
じゃぁ我が子がそうならないためには
どうすればいいのか。
解決策
これはもうシンプルに
別れたパートナーを
「心の底から許す」
の一択です。
例え元夫がとんでもないクソ野郎だったとしても
(口が悪くてすみません)
自分を死ぬほど傷つけた過去があっても
最終的には
「許す」しかないんです。
むむむ…
めちゃくちゃ難しいですよね。
修行を積んだ僧侶,いや仏の域…
仏教の世界でも
「相手を一つ許す度,自分が豊かになる」
という言葉がありますが,本当にそういう領域の話です。
許すと簡単に言いましたけど
これ実際にはものすごくしんどい作業です。
自分が深く傷ついていればいるほど
そもそも相手のことを思い出したり
過去の記憶と対峙するだけで苦しくなる
なんてこともありますよね。
相手を許すには
まずは自分の傷が癒えて,下がりまくった自己肯定感を回復させ,充分満たされた状態になっていないことにはできません。
なのでうっかり1人でチャレンジするなんて無謀なことしちゃダメです。
絶対にオススメしません。
きちんと知識と経験のある専門家に寄り添ってもらいながらガイドしてもらうことが大事です。
1人で向き合おうとすると
結局ぐるぐると同じところを巡ってしまい
最終的に
「やっぱり自分がダメだったせいだ」と
自己否定に着地して,余計に深手を負うことがあります。
「自分が悪かった」と帰結することは決して悪いことではないのですが,
その後に「でもそんな自分をちゃんと許せる」というところまできちんともっていかないと,苦しみが増すだけなので,ちゃんと道順がわかっている人の伴走は必須です。
1人で迷走すると,
「子どもには何の罪もないのに自分がパートナー選びを間違えたせいで傷つけてしまった」
「なんてダメな母親なんだ」
「そもそも自分は結婚には向かない人間だった,親にもなるべきじゃなかったんだ」
と,こんな感じになったりします。
ダメですよー。
自分を責めても何も変わりません。
過去の私
私もかつて離婚した元夫のことを許すことが出来ず散々苦しみました。
とんでもない裏切られ方をして,これでもかっていうくらい傷つけられて,息子の記憶からも父親の記憶が抹消されて欲しいと何度も本気で祈るような日々。死んでも許せないと思ってました。
ところが息子はそうじゃなかった。
母にとっては許せない相手でも
息子にとっては大好きなお父さん。
離婚後,それまで家族3人で暮らしていた家から転居する時,息子は父親に買ってもらったおもちゃを持って行きたいと言ったのですが,
私はこれから新しく生活を始める場所に一ミリたりとも元夫にまつわるものは持ち込みたくありませんでした。
だから息子には申し訳ないと思いつつ,息子が大切にしていた父親との大切な思い出の品も含めて,そのほとんどを捨ててしまったんです。
当時はそうするしか心の整理がつけられなかったから。
それ以外にも,
人前で父親の話は絶対にしないで「お父さんのことはもう忘れよう」と言ったこともあります。
息子の口から父親の話が出る度に私の顔色が変わるので,息子も次第に「お父さん」の話題は一切口にしなくなりました。
(息子はなぜ離婚に至ったのかの詳細は知りません。話せないこともたくさんあったので)
結果的に私のそうした行動は息子の心を大きく傷つけ,ある時息子は大爆発しました。
手がつけられない。私も,手伝いに来てくれていた私の母も途方に暮れました。そして,生まれて初めて「このままこの子を育てていくのは無理かもしれない」と本気で思いました。(多分息子の年齢がもっと大きかったら確実に警察&児相案件でした。)
そんな状態が数ヶ月間続き,
これはもう私が自分と向き合わなければ先に進めないんだ,と悟りました。
そしてその後,私はカウンセリングやコーチングを受けながら徹底的に自分自身と向き合い,ようやく元夫を「許す」ことができるようになって今に至るのですが,正直今でも100%完全に許しきれていない部分はあります。
許すってそのくらい難しい。
でも許せない自分も,また許せるようになりました。
これが何よりの進歩です。
そしてこの許していく過程で
私の人生そのものも大きく変わることになりました。
元夫への「負の感情」を手放すことで
「離婚」という出来事そのものが神様から与えられた人生をやり直すためののチャンスだと思えるようになりました。
その勢いのまま,仕事を辞めて起業。
結果的にはそれまで全く余裕がなかった日々から,息子と過ごす時間を優先できる環境まで手に入れてしまいました。
お陰様で今では息子も落ち着いて,日々穏やかに心豊かに過ごしています。
きっとこの先も色々あるかもしれないけど(絶対ある!笑)
控えめに言っても,今が一番幸せだと断言できます。
自分と向き合うことで,
それまで見て見ぬふりをしてきた苦しみの元凶と対峙し、
生きづらさの原因は自分の考え方や捉え方のクセだった
ということが分かりました。
そしてそれだけでも驚くほど楽に自然体で生活できるようになり,
更にはそれまで深刻だった子育ての悩みまでも解消されるというおまけ付き🫢
おわりに
ということで,
もし今冒頭のAさんや過去の私のように似たような状況で悩んでいる,
解決したいけどどうしたら良いのか分からないという方は,勇気を出してここで一歩を踏み出して欲しいな,と思っています。
あなたの心の傷が深ければ深いほど,癒えるのにも時間はかかります。
例え専門家の力を借りたとしても,即効性のある解決法なんてこの世にはないからです。年単位での時間がかかることもあります。
もちろんその人なりの人生のタイミングというのがあるので,相手を許す心の準備やそのステージにないという方が無理にチャレンジすることは絶対におすすめしませんし,それをプロに見極めてもらうことも大切です。
でも,親が傷ついたままでいると,結果的には我が子をも苦しめることになってしまうので,やっぱり行動するなら早いほうがいいと思います。
過去の苦しかった経験こそ
失敗ではなく自分に大切なことを伝えてくれるギフト🎁です。
あなたはどんな時も最善を尽くしてここまで来てるんですよ😊
そのことだけは忘れずにいてくださいね。
この文章が今傷ついて苦しんでいる誰かの役に立てたら幸いです。
長文,お読みいただきありがとうございました。
📣 ちょっとだけお知らせ 📣
私が行なっているコーチングは,
NLP(神経言語プログラミング)という心と脳の取り扱い説明書とも呼ばれるシステム理論を応用したコーチングで,本来のコーチングではあまり取り扱わないクライアントの過去の体験にフォーカスし,視覚や聴覚といった五感を通じて潜在意識に働きかけるワークを行いながら傷ついた自分を癒していくセッションも可能です。
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