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子育てがこんなに苦しいなんて

私は一般企業を経て
12年間中学校教員として働いてきました。

その間は
生徒たちの成長を日々見守りながら自分も学ばせてもらうことばかり。
もちろんここには書けないような大変なこともあったけど,
節目に生徒や保護者の方からいただいた感謝の言葉は一生の宝物になり,最高に幸せで充実した日々を過ごすことができていました。

そして

子どもを育てる仕事は自分にとっての天職だ!

と信じきって働いていました。
ところが
そんな私の考えを一変させるような出来事がありました。

それが
出産と我が子の育児です。

5年以上の不妊治療を経て授かった待望の我が子。

望んで望んでやっと出会えた可愛い息子を世界中の誰よりも幸せな子どもに育てよう!
そう思っていました。

さらには
自分は子育てのプロだ!
これまでに何千人という子どもとその親御さんをみてきた。

だから子育てする時にも
親として
どんな声かけをして
どんな方向に導いてあげればいいのかもちゃんとわかっている!!

はず

でした。

ところが,そんな私の「子育てができる自分」
の自信満々なアイデンティティは
我が子の子育てスタートと同時にもろくも
いえ,
木っ端微塵に
砕け散りました(笑)

だって!
それまでは仕事も家事も
とにかく「効率よくやれる私」だったんです!!
なんなら結構仕事はデキるほうだったと思います。


ところが子育てが始まった途端に

あれ

デキる私??

どこ行っちゃった?????

ってな感じになりました。
おーい。

全く思い通りにならない我が子に対しても常にイライラ。

ぶっちゃけイライラなんてレベルではなく
怒鳴り散らして手をあげたことも何度もありました。

子どもの自立が何より大切!
体罰なんてあり得ない!

なんて職場では言いながらですよ。
サイテー。


仕事から帰宅して急いで夕食の支度をしている時
我が子が目を輝かせて

「ママ,お手伝いさせて!!!」

と言いに来たことがありました。
本当なら
そこで新しいことに挑戦させてあげられる機会が来た!
と親としても喜ぶべきなのに

「なんで今!?急いでるからまた今度にして💢💢」

と冷たく言い放つ私。

そしてそんな態度は子どもに対してだけでなく
当時仕事がめちゃくちゃ忙しかった夫に対しても

彼の仕事や生き方を全力で応援してあげられる良き妻!

だったはずなのに
予定共有アプリに仕事の予定を入れられる度

「あぁ私はこの人にとってはベビーシッターとか家政婦と同じなんだな」

とか

家事育児分担があまりに不公平だったので
自分の人生を夫のために犠牲にしている感覚になり

「なんでいつも私ばっかり!」
「あなたはなんの苦労もしないで,自分のやりたいことやれていいよね。」「やりたいことを諦めることもなしに,親にもなれてズルい」


言いたいのに言えず(笑)

実際のところは
そうやって喧嘩をふっかけるエネルギーもなかったんですよね。
結局いつも

「大丈夫!私がやるから」

と言いながら表情や声のトーンはあからさまに不機嫌。

当然それを察した夫とも日に日に険悪になり
一分一秒でも早く帰ってきて手伝って欲しい私の気持ちとは裏腹に
夫の帰宅時間はどんどんと遅くなり,土日もほぼ家にいない状態に。
もうね,家に帰ってくるのも嫌だったんです。
疲れて帰れば泣き叫んでる子どもと死ぬほど不機嫌な妻が待っている。
ちょっとした地獄ですよね。

この頃の私は
とにかく仕事をしている時間だけが唯一心休まる時でした。

自分のイメージしている自分と実際の自分が一致する感覚が持てる時間。

もちろん我が子のことは可愛いしできるだけ寂しい思いをさせたくない,と心の中では思っているのに,一緒にいるとイライラしてしまうことが増えていたこともあって,子どもと二人きりで過ごす週末が来るのがとにかく不安で怖かった。

そして
子育てによって自分の仕事が思い通りにできなくなっていたこともストレスになっていました。

当時担任も持っていたので,当然夕方以降に保護者と連絡を取り合う必要もある。でも,それをしていたら子どもの保育園の迎えに間に合わない。
本来なら立ち会わなければいけない生徒指導の場面でも,お迎えに行ってくれる人が自分しかいないので,同僚に頭を下げて「先に帰ります」と言わなくてはいけないことが凄く嫌でした。
本当は土日に部活指導もしたいけど…それもできない。
(何度か休みの日に子どもを連れて学校へ行きましたが,まぁ仕事にはなりませんでした)
そして気づくと
仕事さえも中途半端な自分,になっている!

子育ても家事も仕事も
全てを一生懸命やってるはずなのに何故か八方塞がり。

頑張っても何にも報われない気がする。
なんのために生きてんだかわからない・・・。

そんな気持ちになっていきました。

ああ,このままじゃ何もかもダメになる!

こんな気持ちから
私の「自分を救うための学び」が始まりました。

最初のきっかけはコーチングを受けたこと。
そしてその後NLP(神経言語プログラミング)を学んだことで
更に世界が広がっていきました。
大学時代は臨床心理学を専攻していたにも関わらず
「想像していたほど実践的ではない」と思っていた心理学も
改めて学び直すことによって全く印象が変わりました。

そして学んでいくにつれて少しずつ
失われていた私の「自信」はようやく回復していくことになります。

子育て期は
女性にとって人生でも1,2位を争うほどの
アイデンティティの危機を迎える時期です。

例えどんなに望んでいた子育てだったとしても
初めてづくしで
思い通りにいかないことだらけの子育ては
ママの自信をどんどんと失わせていきます。

この時自己肯定感の高いママであれば
「なんとかなる!大丈夫」
と状況をそれほど深刻化せずに乗り切ることもできますが
おそらくそんな人はほんのわずか。

さらには,今やSNSやネット上には
真偽不明の「子育てに関する情報」が洪水のように溢れ
分からないことは検索すれば出てくるけれど
検索したことによって,かえって不安になる
というパターンも多いように思います。
そしてネットで調べたやり方を試してみたのに結局うまくいかなかったり,新たな情報によって「今の自分の子育てはまずい」とさらに自己否定してしまいより一層「自己肯定感が下がる」という負のスパイラルにハマってしまうこともあります。

でもこれは決して自分がダメだからではなくて
全てのママに当たり前に起きることだ
と思ってください!
むしろこのパターンが普通です(笑)

じゃぁ一体この状態どうやって抜け出して
状況を改善させていけばいいのか。

これについては
一足飛びに,というわけにはいきません。
ある程度時間をかけての学びとトレーニングが必要になります。

例えば
子育てのやり方については専門的に学ばない限り,
自分の親がしていた子育てをそのまま繰り返します。
ここで自分の親から
「適切ではない養育(マルトリートメント)」をされて育ったママは,
同じように不適切な関わり方を我が子にも継承していくことになります。

例え自分の親のようにはなりたくない!
とどんなに思っていたとしても
自分では気づけない無意識のクセなので
同じやり方を繰り返してしまいます。
これを世代間連鎖と言います。

だから子育てをする上で
ママの自己理解はとても大切になってきます。

・自分が持っている考え方のクセ(思い込み)
・親から引き継いだ子育て
・どんなことにイライラしてしまうのか
・自分は本当はどんな子育てがしたいのか 
などなど

そういうことを一つ一つ丁寧に自己分析していくと
自分自身の取り扱い説明書が手に入ります。
そして
子どもは良くも悪くも自分自身の鏡となる存在なので
ママが自分の取説を手に入れられると
同時に我が子の取説も手に入れることができるのです。

もちろんこの「取説」は結構なボリュームになるので
手に入るまでにはそれなりの時間がかかるのですが
じっくりと時間をかけて自己分析ができると
かなり精度の高い取説が出来上がります。
そして一度それが出来上がると子育てのみならず
パートナーや仕事における人間関係でも大いに役に立ちます。

我が子やパートナーとの関係が上手くいかない
と悩んでいるときは
悩みの矢印を「相手」から「自分」に向けて
自分を深掘りしてみるだけでも改善のヒントが見つかるはずです。


最後に宣伝。
怒ってしまう自分の「取説」を作る,というイベントを行なっています👇
ご興味がある方はこちらの記事もお読みください。




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Mariko
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