新たな文化を地域につくる|ツナガル×スパークルおおいたの挑戦
熱狂、歓声、喝采。
街全体をスタジアムとして、住民を観客に変える、サイクルロードレースーーーー。
サイクルロードレースは世界三大スポーツのひとつとして数えらえることもある世界的メジャースポーツ。
ツール・ド・フランスを頂点として、欧州を中心に熱狂的なファンを生み出しています。
人力で駆動しながら、最高速度は100キロを超えることも。
プロレーサーたちは限界へ挑戦し続ける強さを体現しています。
今回のnoteでは、大分県初となるプロサイクルチーム「スパークルおおいた」の立ち上げ秘話を大公開。
ツナガル流の共創プロデュースのカタチについて、プロデューサーの竹林謙にインタビューします!
プロサイクルチームのプロデュース、始動。
日々の通勤通学に。週末のアクティビティに。 「自転車」は私たちにとって、とても身近な乗り物です。
一方で、サイクルロードレース(自転車競技)は私たちにとって身近なスポーツでしょうか?
日本におけるサイクルロードレースの競技人口は5,500人と言われており、(*) まだまだ身近とは言い難いのが現状です。
そんななか、大分県を拠点に世界へ挑戦すべく立ち上がったのが、ツナガルとプロサイクルチーム・スパークルおおいたです。
「九州から世界へ」 地域から世界への挑戦を魅せることで、子どもたちがカッコいいと思い、夢を持つことができるようチャレンジしていく。
これは、理想を追い、実現させていく人たちの物語です。
(*)参照:https://funq.jp/bicycle-club/article/601568/
■話を聞く人
スパークルおおいた立ち上げヒストリー
2019年:現役プロ選手からチームをつくりたいと相談を受ける
プロ選手としてキャリアを重ね、世界で活躍してきた黒枝士揮選手(兄)と、黒枝咲哉選手(弟)。
私(竹林)と同郷の大分出身である、黒枝兄弟から「自転車競技をメジャーにしたい」と相談を受けたのは2019年のことでした。
自転車文化を日本に浸透させ、盛り上げていきたいと考える彼らの熱意や熱量を受け取った私は、プロデューサーとしてこの案件にフルコミットすることを決めました。
ゼロベースからチームを立ち上げるにあたり、まずはビジョニングからスタート。 なぜやるのか?を徹底的に追求することからブレない信念が生まれ、チームのビジョンやチーム名が決まり、事業内容や収支計画の策定を行いました。
2020年:選手を募る
チーム立ち上げを見据え、選手の公募を開始。
リスクを顧みず黒枝兄弟のビジョンに共感するメンバーが集まったわけですが、レースでの活躍と地域密着型の活動の双方にコミットする熱いメンバーで発足することができました。
また、運営資金の調達のため、2020年12月にクラウドファンディングを開始しました。このクラウドファンディングでは、目標額50万円に対し、400万円以上の寄付金を調達。 800%以上の資金調達を達成することができました。
このように、初動で多くの方に支えていただけていること実感したことは、その後の地域貢献の指針である「BEYOND VICTORY(勝利の先にあるものを目指して)」を決定づける出来事になったかと思います。
2021年:結成・発足
黒枝兄弟のほか、4名の選手が加わり、
2021年1月に、6名体制の新チーム「スパークルおおいた」が結成、発足しました。
大分県初となるプロサイクリングチームである「スパークルおおいた」の認知度拡大のため、初年度である2021年は、ファンづくりや話題づくりに力を入れました。
■ファンづくり
サイクルロードレース(自転車競技)の関心層のすそのを広げるには、地域の方々との距離を縮めることが大切だと私たちは考えました。
サイクルツーリズム然り、自転車×地域の相性の良さは実感していたので、 自転車で挑戦を続ける若い選手たちが地域を巡り、笑顔や勇気をお届けするイベントを企画しました。
まだコロナ禍にあった2021年、「九州をひとつに」をテーマにした「チームローンチツアー -九州一周チャレンジ2021-」を実施。
「スパークルおおいた」のチームメンバーが7日間をかけて九州一周をするこの企画では、各地でファンの方、まちづくりに取り組む方、飲食・観光業の方々を訪問、交流しました。
さらに公式インスタグラムにてチャレンジの様子をライブ配信したりと、ファンとの交流機会をオンライン・オフラインでつくっていくこともスパークルおおいたは先陣を切って実施していきました。
「スパークルおおいた」メンバーと地元の方々の笑顔の交流は、気持ちがつながる実感を生み、根強いファンをつくっています。
■話題づくり
趣味で自転車に乗ることはあるものの、私(竹林)は自転車競技の専門家でもなければ自転車競技選手でもありません。
しかしだからこそ掴みやすかったのが、自転車にまだ強い興味を持っていない層のインサイトです。
自転車競技へ強い関心がない層の方々にとって、 もし地元でサイクルロードレースが行われていたとしても、目にはつくけど気にはとめない、という反応になってしまうことは予想できました。
そこで、レース開催地周辺に暮らす市民の方々の目を引き、 「面白そう!」「なんだこれ!」「そこまでやるの?!」といった、さまざまな感情を引き出して興味関心をうみ、 思わず目にとめ、応援したくなってしまう話題づくりが必要だろうと考えました。
それが、人気コミック『進撃の巨人』とコラボレーションしたプロモーションです。
この自主的なプロモーションは、実はツール・ド・九州2023の伏線になっていました。その直後に、ツール・ド・九州2023 大分ステージ開催記念「巨人になりきろう!筋肉スーツで100人サイクルパレード」を企画したのです。県内外のサイクルファンがレース開催地の地元のお祭に出没して本大会に向けた機運醸成活動として、 『進撃の巨人』の作者である諫山創氏の出身地・大分県日田市を巨人のコスプレをして走行しました。
日田市の人たちに愛されるコンテンツ『進撃の巨人』を背負って楽しく行ったこのプロモーションは、SNSとの相性も良く、各メディアにも取り上げられるなど好反応を得られました。
■メディアプロモーション
チームの認知拡大にあたり、メディアプロモーションは欠かせません。
新聞をはじめ、サイクル関連のメディアに取り上げてもらう実績を作りました。
2022年:さらなる飛躍を目指して
チーム発足から1年。順調に勝利を重ねた「スパークルおおいた」。
次に着手したのは、感動をつくる人を増やすことでした。
まずはスローガンと行動指針を策定し、チームに浸透させました。
スローガン:Beyond Victory
行動指針:Break Your Limit
加えてこの頃から、選手たちの将来的なキャリアアップを視野に入れ、コーチングを行うようになりました。
ステークホルダーとの向き合い方、クリエイティブの発信、スポンサーと協働する施策や企画の考え方といったビジネスパーソンとして必要な思考力の育成。
そして、『スパークルおおいたのメンバーとして「なぜやるのか」「どのような感動を届けるのか」』を選手たちひとりひとりが主体的に考え、 目標達成のために必要な気づきや行動を引き出していけるよう伴走しながらサポートしています。
2023年:UCI国際競技団体として登録、ツールド九州出場
2023年には、国際自転車競技連合(UCI)に登録し、国内外で開かれるアジアツアーを中心に活動することが決定。
また、「スパークルおおいた」は九州初開催となる自転車の国際大会「マイナビ ツール・ド・九州2023」に出場しました。
本大会の大分ステージにおいて、⿊枝咲哉選手が52位、住吉宏太選手が53位と健闘しました。
コレカラ~:感動する人を増やす
「スパークルおおいた」の共創プロデュースは、いままで無かったコトを生みだす仕事だと感じています。
チームを軸にコミュニティが生まれ、共通の話題ができることでファンたちがつながっていく、
紙面やWEB媒体に明るいニュースが、
自治体や行政と連携した新しい取り組みがはじまるなど、
経済インパクトと社会インパクトを実感しています。
プロデューサーとしての私の次の仕事は、感動する人を増やすこと。
クリエイティブの力で、ただかっこいい、だけじゃない、ドラマに身が沸き立つ魅せ方をつくること、 そしてロードレーサーの生き様や美学を意味づけしていくことが、チームへの価値貢献だと考えています。
スポーツの力で感動する人を増やしませんか?
ツナガルはスポーツ団体とのコラボレーションを通じて、世界中に感動を届ける活動をしています。
私たちと一緒に、スポーツの力で感動する人を増やしませんか?
ご興味のあるスポーツ団体さまからのお問い合わせをお待ちしております。