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自分ファーストで、ぶどう伐採

以前住んでいた実家には、壺庭があって、そこに葡萄が植えられていました。

ナイヤガラという品種で、一般には流通量が少ないため、全国的にはあまり知られていませんが、松本では、デラウェアみたいに、昔からよく食べられてきた品種です。

秋になると独特の甘〜い香りを放ち、たくさんの実をつけ、熟し切った房は、毎年、私たち家族の舌を楽しませてくれました。

今の家に引っ越してきてからも、きっと父が植えたのでしょう、庭の片隅に、葡萄の木が育っています。

品種はわかりませんが、きっとナイヤガラなんだろうなと思っています。

これといって手をかけてはいないのですが、放ったらかしでも、毎年少しずつ木が育ち、そのうち食べられる実がつくようになるかなと、密かに楽しみにしていました。

が…

木が育ってきた頃には、父の認知症が進み、以前よりも広さがある庭のあちこちに葡萄の蔓をはわせようとする父と、

それをやめてほしい私とで、年々、一悶着あるように。。。

そこで残念ではあるけれど、去年から、もう葡萄の実は諦めて、葡萄の蔓が伸びてきたら、父が気づかないうちに、さっさと伐採してしまうことにしました。

ふと見ると、晴れ渡った大空めがけて、今年も葡萄の蔓が、活き活きと葉を広げ、いつのまにか、蔓が長く伸びてきていました。

というわけで…

父が散歩に出かけた隙に、かなり大胆にバッサリとカット。父に気づかれないように、次のゴミの日に、こっそり捨てます。

どうせまたすぐ伸びてくるでしょうが、葡萄さんごめんなさい、その時は、また切ります、私の心の安定のために!w

介護は長丁場。私ファーストでいくのが、円満介護の秘訣。

ホントは、葡萄、食べたいんだけどなぁ…。

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清水理恵
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