季節の手仕事 - 梅干しづくり
こんにちは、TSUMUGIのあいです!
梅雨は梅の収穫の時期。身近なお店に梅がたくさん並ぶ風景は、この季節ならではです。TSUMUGIでは、季節の手仕事として、葉山のコミュニティハウスで自家製梅干しを作りました。
今回は、自家製梅干しのレシピと、食べてみた感想をご紹介します!
△ 1年間漬けた梅干しと、漬け始めの梅
材料
① 完熟梅 1kg
② 塩 180g
※基本は梅に対して18%の塩分
③ 赤紫蘇 100g
④ 塩 18g
※紫蘇に対して18%の塩分
①②は梅干し作りの初日、③④は3日~1週間後に使います。
初日:梅の漬け始め
◎必要な道具
梅干しを漬ける容器(密閉できる瓶など)、ボウル
◎手順
0.(下準備)梅干しを漬ける容器は煮沸消毒、またはアルコール消毒をしておきます。
1.梅を丁寧に洗い、竹串でヘタを一つ一つ取り除きます。
2.下準備で用意した保存瓶に梅と塩を交互に入れます。
3.漬けてから1~2日程度で水分(塩梅酢)が出始めます。
※できるだけ、塩を早めに溶かし梅がしっかり浸かるように、容器を傾けたり動かしてください。
3日~1週間後:揉み紫蘇作り
この日は、梅干しの赤い色のもとになる「揉み紫蘇」を作っていきます。
◎必要な道具
ざる、ボウル
◎手順
1.赤紫蘇の葉だけを取り、よく水洗いします。ざるにあげて水気をしっかり取ります。
2.1に塩の半分をふりかけて塩もみし、アク抜きをします。濁った紫色のアク汁はきつく絞って捨てます。
3.残り半分の塩を加え同じようによく揉み、汁をしっかり絞ります。
4.ボウルに3を入れ、塩梅酢を加えてほぐしていきます。綺麗な赤色に変わります。
5.汁ごと漬けた梅の表面に乗せていきます。時々容器を回し、梅を赤く染めていきます。
△揉み紫蘇を加えてから1ヶ月ほど経った梅干し
梅雨明け:土用干し
長期保存できる梅干しを作るのに欠かせないのが、「土用干し」です。
梅雨が終わった土用の頃、カラッとした晴天が3日続きそうな日を選んで梅を干します。
土用干しの時期は、秋の気配を感じる前(立秋)までがおすすめです。
一番良い時期は、7月20日(夏土用入り)~7月23日(大暑)の間の、三日三晩の「3日間」だそうです。
TSUMUGIでは、メンバーが集まりやすい日ということで、土曜日の7月24日に土用干しをしました。
【土用干しの効果は?】
よく晴れた日に天日干しをすることで、太陽から降り注ぐ紫外線が、表面の微生物を殺菌。また、表面が乾燥するので、常温でも長期保存が可能になります。
紫外線を当てると、微生物のDNA情報を破壊し増殖できなくしたり、微生物の細胞内に活性酸素を作らせて細胞を酸化させ、死滅させたりする効果があるそうです。
紫外線が強い時間帯は、9時頃~14時頃(最も強いのは11時~12時)。この前後の時間帯にまずは片面1時間ずつ、両面を日光浴させてあげることで、太陽による殺菌効果が期待できます。
◎必要な道具
盆ザル
◎手順
1.盆ザルに並べて、AM9時~PM3時まで干します。表と裏を途中返しながら乾燥させます。乾燥させた梅を梅酢に戻します。この作業を3日繰り返します。
2.天日干しが終わり容器で保存し最短で10月まで、理想は1年熟成させたら完成です。
◎漬けた紫蘇もおいしく食べられます!
土用干しの時に、赤紫蘇も乾燥させてふりかけにします。
しっかり絞った状態で乾燥させ、カラカラに乾燥したらすり鉢かフードプロセッサーで粉砕して完成。好みでごまを振りかけてもOKです。
10月:自家製梅干しをおうちで食べてみた
みんなで作った梅干しは、年に2回届けられる「共給共足ボックス」に入れられ、TSUMUGIのメンバーで分け合います。
この記事を書いているのは実は10月なので、そろそろ梅干しの熟成が進んでいるはず。ということで、開けて食べてみることにしました。
△炊き立てのごはんに乗せて。梅干しの存在感!
梅干しを少しほぐして、ごはんを口に運ぶためにお茶碗に顔を近づけると、ふわっと梅と赤紫蘇の香りが漂います。
食べてみると、酸っぱいんだけどほどよい酸味で、ごはんとよく合う。
噛んでいるうちに梅の味が薄まっていくと、今度は塩味が前に出てきます。塩の粒を感じているような、海のような深みのある塩味で、一粒で二度おいしい。
△今回使った塩はこちらの「百姓の塩」
梅、赤紫蘇、塩、それぞれの材料が存在感を放っていて、でも互いを邪魔することなく一粒に凝縮されているようでした。
ついつい、食レポに熱が入ってしまいます(笑)
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現代ではスーパーに行けばいつでも簡単に買える梅干しですが、実際に作ってみると、たくさんの手間と時間、そして太陽の力も使ってはじめてできるものだと実感しました。
梅干しづくりの全工程を一人でやるのはちょっとハードルが高いかもしれませんが、みんなで手を動かせば、楽しいイベント感覚で作ることができます!
小さな梅干しを通して、食べ物や自然のありがたみを感じるなど、大きな気付きを得ることができるはず。
そして何より、自分たちで作ったもののおいしさは格別です。
こんどの梅雨は、ぜひ誰かと梅仕事にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?