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短歌連作「ものぐさ」

生き延びて膣のジョークを増やしたい酢醤油のつややかな円卓で

まぼろしのなかから襤褸を剥ぎとってくれるやぶ医者は居ませんか

躊躇わずふきげんになれる才能にサービスエリアで二度も気づいた

愛をたずさえて愛とたたかうさくらんぼ二粒ずつ思い出さないで

沸騰石を目に押し込むのは羨望の最もこざかしい殺し方

むずがってむずかしがって裸木のようなひとの内向を舐めた

俗物へ宛てたそれでもラブレター 愛はわたしたちの前に櫛比して

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