プランナーは現場の全てを知っているべきだ!
自分人生の中でインパクトのあった言葉はありますか?
今日のタイトルはまさにそれです。
「プランナーは現場のすべてを知っているべきだ!」と私が言われたことについて。スパルタだなと思います。
多分そんなプランナーそんなにいない(笑)
でも、それが当然だと思い込むにはもっと昔からの刷り込みがあるなと気がついてきたのでそのお話と、「現場をやってみて」できあがったプランナーのお話です。
まずは刷り込みから・・・
小学生のころから体も大きく、ソフトボールチームで
「キャッチャー」をやっていたのもあり、全体が見渡せる場所にいる事が多かった記憶があります。
そして、大体どの監督も、「一度どのポジションもやってみろ!」というので、ピッチャー、ショート、センターと経験してきました。
もちろんNOなんて言える雰囲気はありません。
そして高校の演劇部。私は最初から「スタッフ志望」で入部しているので、役者なんて絶対イヤでしたが、スパルタな先輩は「役者の気持ちがわからなくてスタッフなんてできるか!」といわれ、泣く泣く芝居もやりました。
その後、音響、照明、舞台装置、衣装、そしてメイク。
高校時代もすっぴんで日焼け止めもしない女子高生、最初に習ったメイクがまさかの舞台のドーランメイク。このことがその後の人生に影響するとは夢にも思わずですが、それはまた別のお話。
最終的には演劇の裏方のタイムテーブル管理する「舞台監督」というポジションが一番面白く、定着しました。
昔から私の周りは、「やりたかったら全部やれ!」システムを採用してくる人が多かったようです。
そしてウエディングでも同じだった件
ウエディングの世界に入ったとき、最初にはじめたのは現場に沢山出ること。
そのためにホテルの宴会サービスのアルバイトをはじめました。
披露宴会場の中にいることが一番勉強になると思ったからです。
その後、就職する会社のアルバイトをはじめた際に
プランナーとしてお客様に説明するのに、「どんな仕事があるのか体験した方が良いよ」と言われ、それもそうかと「音響」「照明」「新婦アテンド」などを経験。
映像の勉強をするのに自分のパソコンに映像加工ソフトをいれて(まだこの時代はスマホで映像を簡単に作れる時代ではなかったので)写真を動画にするなどを実践していました。
そのうち「メイク」の仕事をするよう社内で指導があり「美容部員」という立ち位置ですがお客様へメイクをするようになります。
私を育ててくれた方たちは本当に「ウエディングのプロフェッショナル」としてすごかったのです。
音響であればどこに音がほしいのか、ボリュームはどうするのか、秒単位で司会者さんと合わせ、曲のサビをイベントの盛り上がりに合わせたり、拍手がほしいとき、静かになってほしいとき、会話がほしいときなど会場内の空気と音でコントロールしていました。
また同時にどのタイミングで照明を切り替えるのか、遠隔スポットライトを当てるなど、どれだけ段取り組んでいるんだという技術と知識。この方たちに教えてもらえた私は恵まれていたと思います。
あまりに面白くて、プランナーではなくこちらの道もあるかなと思わせてくれるくらいの時間でした。
実際どのポジションでも、ひとつの披露宴をきちんと担当できるくらいの技術は身につけることができたので、その指導をしてくださったそれぞれの師匠や先輩には本当に感謝しか有りません。
最終的に、音響は第一子出産当日の朝、「来週日曜日、音響は入れる?」と電話がかかってきて「すいません、私この後帝王切開で出産なんです・・」とお断りするくらいお声かけいただけるようになり、
新婦アテンドは、美容師さんや会場のスタッフさんへ教えることができるくらいになりましたし、
宴会サービスも長かったので自分がディレクションするときは、憧れのキャプテンのすごいと感じていた技術を取り入れさせていただきました。
また、映像も写真も沢山のアルバム、動画を見続けてきたことで、
どんな物がお客様にとって必要なのか、好まれるのか、
このカメラマンさんはどんな写真が得意なのかなどがわかってくるようにもなります。
その経験はお客様へ「プランナー」としてご案内するときに、
「これだけすごいスタッフさんがお二人のために動いてくれます!」ということを自信をもって沢山伝えられたと思います。
そうすることで、お客様はどんなことがあっても大丈夫、そんなスタッフさんが頑張ってくれていると安心してくれていたと思います。
結果どうなったかというと、、、
結果として
「プランナーはすべての現場を知っているべきだ!」
は間違ってはいなかったと思います。
時に昼の披露宴がどうしてもうまくいかず、キャプテンに怒られ、チーフに「今のおまえの涙は次のお客様には関係ないことだから準備をしろ!」と注意を受け、「ホントにそうだな・・・」となんとか2件目もこなしたりしたこともありました。
行きたくなくてどうやってサボろうかと思ったことも1度や2度ではなかったと思います。
とても大変だったと思いますが、若かったこと、学生時代で謝ればなんとか許されたこと、かばってくれる尊敬できる先輩たち、そして何より「知識が入ってくることが面白かった」ことで「ウエディング」という仕事が面白いと思えた時期でもありました。
さらに私を刺激したのは、圧倒的な「プロフェッショナルのすごさ」でした。
1つのことを突き詰めたプロフェッショナルは本当にすごくて、あのような人たちに認めてもらえる仕事がしたいと思ったものです。
そのために
「どの項目も知識と技術的な事を含め、プロと話ができるプランナー」
になりたくていろいろなことを続けてくることができたと思います。
それはプランナーサイドとしても、役に立つことになります。
お客様が「ちょっと難しいことを言ってきたな。。」と思う事があったとしても、現場の事がわかるので「無理ではないな」と言うこと判断できるので嫌がるだろうとわかってても、「絶対できるので、こうしてほしいです!!お願いします!」とスタッフにもお願いできるのです。
そしてこのままでは絶対無理という要望も、「こうすれば現実的に可能」という事も判断がつきます。そうすることで、お客様の希望を実現することが可能だったことは沢山ありました。
もちろん写真はウエディング素人の友達よりスマホでキレイに撮れるくらいしか撮れませんし、音響も設備そろえて設営すると言うことはできません。
映像だってホームビデオレベルです。
でも、この構図、流れが素敵だということはわかります。
司会者の経験も有りますが、正直絶対にやりたくないです。
だってプロの司会者さんのプロフェッショナルレベルは普通じゃないです。
費用を出して任せるべきです。絶対に。
でも理解していると言うこと、実際に動くことができるということは大きな武器になったと感じています。
最後にこれから結婚式を考えている方へ私が言えること
今は割とスタッフとして簡単にウエディングの現場に出ることが可能です。このインターネットが発達している今、SNSでお客様がスタッフを選ぶことも可能です。
でも、絶対に「価格だけ」で選ぶのはやめた方が良いと思ってしまいます。
対応、口コミ、当日までの段取り、アフターケア諸々確認できるだけ確認してから「一生に一度」を託してほしいと思います。
「ウエディングをやっています」は「ウエディングをやったことがあります」という人が混ざっているからです。実はこれが結構怖いのです。
本当によく聞いて、調べてほしいと思います。
ほとんどすべての「現場」を経験してきた、プランナーとしていえることは
「餅は餅屋、ウエディングはウエディングのプロへ」
が後悔しない「結婚式」の実現への第一歩であることは間違いないです。