「君と宇宙をあるくために」読んでみた
⚠ネタバレあり⚠
新たなる本屋さんで働き始めて……
はや二ヶ月。
今のところ、なんの問題もなく過ごしている。
日々、ちょっとしたミスはしている。
(いつも通り)
そして……
誰からも責められる事もなく
「スミマセン!次から気をつけます」
で、終わる。
これは……
当たり前じゃないんだ。
「何か……推してる本とか……あります?」
教育担当の三橋さんと、そんな話になった。
「あります!」
「あ、コレ!ずっと気になってたんです」
「コミック担当の子が教えてくれて……最初は全然だったんですけど……『コレは絶対売れるから、コーナー作りましょう!』って、レジ前でコーナー作ったら、めっちゃ売れて」
「買って帰ります!」
家に帰り、ドキドキしながらページをめくる……
宇野くんはキラキラした真ん丸な目の男の子。
とてもあどけない印象。
いつもメモを取っている。
ヤンキー小林くんは、バイトが長続きしない。
勉強も苦手。
ある時、小林くんの友達が宇野くんに話しかけるんだ。
知らない人と話すのが苦手なので、うまい事会話が出来ずフリーズする宇野くん。
胸ポケットのメモ帳を見つけて
「これ何が書いてあんの?」
ガバッと手に取る友達。
慌てた宇野くんはその場から逃げ出してしまう。
「朝起きたらする事」
など、事細かに書かれてるのを見て友達は
「幼稚園児みたい〜」
って笑ったりする。
小林くんはそのメモを宇野くんに返すんじゃけど。
流れで一緒に帰ることになって、宇野くん家でトイレを借りる小林くん。
トイレから出ると宇野くんが泣いてるのを見てしまう。
さっきのメモに書いてあった
「悔しくても泣くのは家に帰ってから」
という言葉を思い出して泣きそうになる小林くん。
宇野くんと部屋で話をする。
宇野くんはこうも言う。
だから……
メモ帳はとても大切なのだと。
次の日。
バイト先の小林くん。
自分もメモしてみるんだ。
すると……
分からなかった事が今まで出来なかった事が出来て、喜ぶ小林くん。
でも休憩から上がる時に同僚の声が聞こえる。
「また間違えてるよ小林!」
「え?仕分けは出来てましたよ」
「レジの割引の計算が間違ってんの!」
物陰でそのやり取りを聞いて
(あ〜〜〜辞めてぇ)
と落ち込んでしまう。
(バカにしやがって、クソッ!)
と思いかけるのだけれど。
(いやちがう……そうじゃない)
(これはイラついてるんじゃねぇ。怖くて恥ずかしいんだ)
泣きかけるけど、こないだの宇野くんを見たから。
迷惑かけるのは恥ずかしい。
わかってないのがバレるのは怖い。
でも勇気を出して
「すみませんでした!」
って謝って出来なかった理由を説明するんだよ……
小林くんの気持ちが痛いほどに伝わる……
一巻の巻末で、泥ノ田犬彦先生はこう書いている。
バイト先に、気分によって態度が変わる望月さんという男性がおるんじゃけど。
小林くんが失敗した時に
「なんで?」
って詰めてくんだ……
うわあーー!!
小林くんの心情が。
分かり過ぎて……
切ない。
コレはもう、アレじゃないかな。学校の教科書にした方がいいんじゃないかな。
ダメだ、アツい想いが留まるところを知らない!!
二巻では天文学部に入った二人が先生や先輩と天体観望したり……
テスト勉強したり……
読んだ人!
語り合いましょう!
本日も8:30〜スタエフです!