ノンネイティブの英語を聞き取る3つの方法
先日、Xで英語学習の悩みについて募集したところ、「英語を第二外国語として使う人が周囲に多いので、出身国によって英語がわかりにくいことがある」とのお声をいただきました。
ありがとうございます。
私なりに記事をまとめてみたので、よろしければ参考にしてください。
ノンネイティブの英語に対応するには、以下の3つの方法があると思います。
その英語に慣れる
自分の英語力をさらにアップさせて次に来る言葉や内容を予測する
理解できなかったことは質問する
どれも基本的な方法ですが、ノンネイティブの英語を聞き取り、誤解のないコミュニケーションを可能にするのに役立ちます。
以下で詳しく説明しましょう。
ノンネイティブの英語には3つの方法で対応
今回は、地域特有の英語表現には触れず、発音やイントネーションに限って見ていきましょう。
日本人の多くが日本語の影響を受けた英語を話すように、ノンネイティブの多くが母語の影響を受けた独特の英語で話します。
例えば日本人の英語であれば、以下の特徴がありますね。
LとRが混同されていることが多い
Rの発音が正しくないことが多い
ですから、私たちと英語で話す人は上記の点に気を付けて、耳にした英語を頭の中で無意識に調整していると思います。
ノンネイティブの英語が聞き取りにくい場合は、自分の耳を変えることに焦点を当ててみてください。
実際に接触する英語に地域的なまとまりが見られるのであれば、まずその特徴について知り、整理しましょう。
インターネットやChatGPTを活用して、その母国語が英語の発音にどのような影響を与えるかを調べて確認します。
その後、自分が苦手としている地域の英語を集中して聞いてみてください。
今は動画やポッドキャストなど、ノンネイティブの英語音声も比較的入手しやすくなりました。
キーワードに、例えばSingaporean English(もしくはSinglish)、Indian Englishなどと入れて検索すると、聞きたい地域の英語を見つけられます。
すでにある程度の英語力があれば、動画やポッドキャストを何本か聞いているうちに少しずつ耳がその地域の英語に慣れていくと思います。
ほかにも、英語の決まった言い方を数多く覚えてストックしておくと、ノンネイティブの英語に触れたとき、続く単語や内容を予測しやすくなります。
例えば、仕事の話をしていてHow much do you ~と聞かれればその後はおそらく金額や何かの量などの話でしょうし、Is there anything else you'd like me to ~と聞かれれば、ほかに何か依頼事項がないか質問されているのだとわかります。
ビジネスやショッピングなど、自分が置かれている状況も大きなヒントになるでしょう。
実際に英語を使うシーンに絞って頻出表現を覚えておくと、効率よくストックを増やせると思います。
しかし、それでもなお聞き取れない箇所がある場合は、どうしたらいいのでしょうか。
そのときは、繰り返してもらうよう単刀直入にお願いしましょう。
これはネイティブの英語に対しても同じですね。質問するときには、次のような表現が使えます。
Excuse me?
Sorry?
I beg your pardon?
Would you say it again?
Sorry, I didn’t quite catch what you said.
こうした表現を使って、相手にもう一度言ってもらってください。
同じ言葉を繰り返されただけではわからない場合は、
Could you say it a bit slower?
などと言って、ゆっくり話してもらいましょう。
もしそれでも聞き取れなければ、次のような感じで相手が言ったと思うことを自分の言葉で言い直し、確認してください。
So, do you want us to finish this project by July 1st?
特にビジネスの世界などでは、お互いの要求や理解を明確にしておく必要があると思います。
わかならいまま話を進めてしまうと大きな誤解や損失を生んだり、クライアントからの信頼を失ったりするかもしれません。
ぜひ確認してください。
英語圏でノンネイティブのファミリードクター
実は、私もインド系英語とスペイン系英語の聞き取りが苦手です。
しかし、我が家の新たなファミリ―ドクター(かかりつけの医師)はインド出身。
わからないなんて言っていられません。
そこでインド英語の特徴について調べてみると、thがタ行やダ行の音になってthank youはタンキュウ、theirデアと発音されること、rは舌を巻いてはっきりと発音されることなどがわかりました。
また、あわせてインド英語が話されている動画を何本か視聴しました。
まだ耳が慣れていないので完全に聞き取ることは難しいですが、それでも以前よりは医師の英語に慣れたように思います。
診察を受けたときはまずひと通り話を聞いて、わからない点や明確にしておくべき点があれば、質問するようにしています。
世界の英語人口はノンネイティブが多数派
世界で英語を話す人の割合は約15億人、世界中の人口の約20%と言われています。
その英語人口の中でネイティブスピーカーの割合はわずか約25%。
残りの約75%が、私たち日本人のように英語を第二言語や外国語として使用しています。
つまり英語を話す人が10人集まったら、そのうち7人以上はノンネイティブなのです。
これからはビジネスで、国際交流会で、さまざまな地域の英語を耳にする機会がさらに増えるでしょう。
そのとき、もし相手の英語が聞き取れずに困った場合は、このnoteを参考にしていただけると幸いです。
慣れる、自分の英語ストックを増やす、相手にもう一度言ってもらうの基本的な対応で、コミュニケーションを楽しんでください。
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