「結婚して落ち着きなさい」と言われた話
私はK-POPが好きだ。
中でも、twiceが日本で行うライブは出来る限り行くようにしていた。
もともとアーティストのライブに行くようなタイプではなく、twiceのライブに行くまでは行ったことすらなかった。
初めてだらけのライブを終えて、アーティストを直接見ることができて、観客も皆幸せそうで、会場のお祭りのような雰囲気がとても気に入り、それから事あるごとにライブやイベントに行くようになった。
twiceだけではなく、OHMYGIRLというグループのイベントやライブも行くようになり、稼ぎは少ないが、なんとか節約してライブ遠征費に充てていた。彼女もいなければ婚約者もいないので、自分のお金は全て自分に充てることが出来ていた。
ライブ遠征に明け暮れていたある日、会社に来るヤクルトおばさんがヤクルト買わないかと言ってきた。
前までは適当にヤクルトを1、2本買っていたのだが、別に欲しいわけでもなかったし、何よりライブ遠征の為にお金を節約したかった。
後から気づいたのだが、私はお金を節約することは好きなようだ。
ライブに行く為、ライブ当日までいくら節約できるか、そういうことも楽しみながら行っていた。
「また〇〇日にライブあるんすよ〜、その為に金節約してるんで、今日はいいっすわぁ〜」
するとヤクルトおばさんは
「大変やねぇ〜、お金の掛かる趣味は…まあ早く結婚して落ち着きなさいや」
と呆れた様子で僕にその言葉を残し、また次の社員のもとへ行った。
結婚すれば、この趣味は落ち着くのだろうか…
この趣味は、落ち着けなければいけないのだろうか…
ヤクルトレディの何気ない一言のせいでその1日はずっと悶々としてしまった。
もちろん、ヤクルトのおばさんの発言自体に「悪意」はなく、「配慮」がなかったことは分かる。
ただその時の発言により改めて考える機会になった。
まず、自分の趣味を落ち着ける為に結婚をするべきではないと思う。
私の性格上、結婚したところで趣味をやめないのは明らかだし、そんな目的のために私と結婚させられる相手が不憫で仕方がない…苦笑
この場合の結婚をして落ち着くということは、言い換えれば諦めろということではないだろうか。
結婚して、子ども3が出来たとして、色々お金も掛かるし、そんなアイドルの追っかけに時間とお金を費やしている余裕は無くなるよね?=結婚して落ち着きなさい
私にはこう聞こえる。
余計なお世話だ馬鹿野郎!笑
そしてお金がかかる、かからないにしろ趣味を持つことは悪いことなのだろうか。
私も色々趣味があるが、趣味に費やす時間はとても幸せで最高の時間だ。
無趣味より有趣味の方がいいじゃないか。
人それぞれ趣味は違う、時には僕も理解できない趣味を持っている人に出会う時がある。
でも理解はできないけど、否定はしない。
君はそういう趣味なんだね、私はこういう趣味を持っているよ。
お互い幸せになりましょう。でいいと思う。
私は、ライブに行くことでとても幸せになるのさ、だからそんな余計なお世話はいらないのさ~。
もし将来、私に子どもができたら、自分の幸せは自分で見つけて、相手の幸せの尺度を決めつけず尊重しようねと教えたい。
あとヤクルトではなく、ピルクルを買え与えたい。
幸せになる方法くらい自分で決めたい。
p.s.あの時、買わなかったヤクルトのお金を貯めて貯めて行ったtwiceのライブでサイン会抽選付きアルバムを買い、見事ジヒョちゃんのサイン会に行けることができました。とってもとっても幸せになることが出来ました。