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世界が滅ぶまであと何日だろう【ムジュラの仮面】
『心に残ったゲーム』のタグをお見かけしたので、言わずと知れた名作の『ムジュラの仮面』について触れていきます。
本体とカセットを友だちに借りて、遊び倒した思い入れのあるゲームです。
◉ あなたはまだ月の怖さを知らない
このキャッチフレーズでおなじみの『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』は、月が落ちてくるまでの3日間をリンクと一緒に冒険するアクションRPGです。
前作の『時のオカリナ』よりも怖さにフォーカスした作品の魅力が、このキャッチフレーズからも感じられますね。
この作品の設定や世界観がとても好きで、リメイク作品も含めて何度もプレイしています。
◉ 月が落ちてくる町で
世界の滅亡が差し迫った世界の人々は、様々な思いを抱えて過ごしています。
この世界で暮らしている個性的な人々のなかで、ある意味、主人公のリンクよりも親しみを感じるキャラクターがいます。
町の郵便局員であるポストマンです。
彼は勤勉な性格の持ち主で、町中にあるポストをスケジュール通りに駆け巡っています。
スケジュールに "避難" が組み込まれていないことから町から逃げ出せずにいて、その苦悩や葛藤を垣間見ることができます。
子どものときはそんな彼の姿を見て無邪気に笑っていたのですが、避難指示がないから登校や出社をするようなことって、よくあること。
まったくポストマンを笑えませんね。
仕事一筋の彼と違って、何でもないときでも行きたくない、と言うのが本音ではありますが。
◉ 仮面をかぶれば別人のように
各地の問題を解消するために奔走するリンク。様々な仮面やお面を手に入れて、冒険に役立てることができます。
なかでも特に重宝したのは『ウサギずきん』でしょうか。移動速度がアップするので、限られた時間をやりくりする上で欠かすことのできないアイテムでした。
このウサギずきんが現実の世界にもあれば、あらゆる場面で活躍すること間違いなし。
足の速さと引き換えに、頭に可愛らしいウサギの耳がぴょこぴょこ生えてしまう欠点には、目をつぶりましょう。
◉ 仮面とお面の違いって何だろう
自身の正体を隠して、自由な快楽に酔いしれる "仮面" 舞踏会。
お互いに愛情が冷めていても、人前では仲睦まじく振る舞う "仮面" 夫婦。
仮面には「正体を隠す」という目的があるみたいです。
その一方で、お面とは世界各地の宗教的な儀式や、能などの伝統芸能などで使用されています。
般若の面や、霊魂との交信や呪術を扱うシャーマンがかぶっているシャーマンのマスクが思い浮かびます。
お面には「役割をあたえる・演じる」という側面があるそうです。
鬼のお面をかぶった大人は鬼として扱われ、子どもたちからの容赦のない「鬼は外」を受け入れなければなりません。
英語では、お面も仮面も、"Mask" なので日本語の奥深さをしみじみと感じますね。
◉ 世界が滅ぶまであと何日でしょうか
『ムジュラの仮面』では残り72時間でしたが、現実の世界では残り89秒だと、先日発表されました。
これは人類最後の日を想定して、残りの時間を抽象的に示した『世界終末時計』によるものです。
核兵器使用の恐れや気候変動の進行、AIの兵器利用などの様々な懸念から、去年よりも1秒、終末へのカウントダウンが進む結果となりました。
この『世界終末時計』が、もしも残り0秒になる瞬間があるとしたら、いったい誰がその針を進めるのでしょうか。
もしや、その人が世界黒幕なのでは。