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GW登山は上高地から蝶ヶ岳へ。急登のあとは蝶ヶ岳ヒュッテでのんびり

温泉宿と山小屋を泊まり歩いた2024年4月のひとり温泉登山 2日目

2024年のGW登山の初日は、上高地に2軒のみの「自家源泉かけながしの温泉宿」のうちの1軒に宿泊して翌日からの登山に備えた。

夜が明けて登山当日。
朝風呂に入った後、前日夜のうちに受け取っていた朝食弁当を部屋で食べる。

焼き鮭にきんぴらごぼうに昆布巻き、漬けものとご飯がすすむおかずが並んでいるが、早朝でまだ胃が動き出さないためかあまり箸が進まない。
弁当を持って出発し、休憩中に食べるという手もあるのだけれど、出発してしまうともう、ゴミを捨てられないのでね……。弁当のゴミと共に2日間過ごすのはちょっとなあ、と思って、食べられるだけ食べて朝食終了。歯を磨いてからチェックアウトした。今晩は山小屋に泊まるが、山中では歯磨き粉を使えないので出発直前に念入りに歯を磨く。

フロントに鍵を返して外に出る際、朝食の支度をしているのだろう、味噌汁の香りが漂ってきた。ああ、味噌汁があれば弁当がもう少し食べやすかったかもしれないなあ。次回前泊の機会があればインスタントの味噌汁を持参しよう。

6時過ぎにホテルを出て、上高地バスターミナルに向かう。
6時前に出て、6時ちょうどにバスターミナルに着きたかったのだけど、だらだらと準備していたら遅くなってしまった。

なんでバスターミナルにわざわざ寄ったかと言うと、手荷物預かり所に登山に必要のない荷物を預けたかったのである。

上高地にはコインロッカーがない代わりに、6時から17時まで荷物預かり所が営業している。日にちをまたいで預かってもらうことも可能なので、上高地から出発して上高地に下山するプランの際は毎回この預かり所を利用し、お風呂グッズや着替えなどを預けて少しでも少ない荷物で歩けるようにしているのだ。
今回は登山の前も後も温泉宿に泊まる計画だったので、ノートパソコンを持ってきていたのだが、手荷物預かり所のおかげでかなり身軽になった。

歩き始める直前、バスターミナル前でサプリメントを飲んだり最後の荷物整理をしていたら、すぐ近くにいた年配の男性から「どこに登るの?」と声をかけられる。
「蝶ヶ岳です」
と答えると
「おお!それはすばらしい!いい物をあげよう!」
と言われ、自分のザックの中から何かガサゴソと探している様子。
いや、何もいらないよ!どうしてそうなるんだ……。

「いやいやお気持ちだけで!それでは!」
と慌てて荷物をまとめてザックを背負う。
先方は「ええ?どうして?これをあげるよ!」と黒い布のようなもの(サポーターのように見えた)を差し出していたのだが「急ぎますのですみません!」と言って足早にその場を離れた。

コロナ禍の間は、こうやって見知らぬ人に話しかけられることも少なかったけれど、本当に、かつての日常が戻ってきたのだなあと実感する。

ちなみにコロナ禍前は、山小屋などで食べかけの鍋を一緒に食べないかと誘われたり、「これどうぞ食べて」と見知らぬ人から手づかみでスルメを貰ってしまうこともあった。
もちろん相伴は断り、スルメは食べずに下山後捨てていたのだが、みんなが手指消毒に躍起になっていた時期はそういうこともなくなって、ある意味平和だったなと思う。
旅先で出会って言葉を交わす人の多くは普通の人なのだが、たまに許容できない出会いがあるから、話しかけてくる人全員を軽く警戒してしまうんだよね。

バスターミナルから歩き始めるとすぐに、河童橋に着いた。

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