休むことへの罪悪感と、向き合った先で育った安心感

なにかをがんばった一日の終わりでも
なにもできずただ流れていく一日の中でも

ひと息入れよう
休憩しよう
すこしお昼寝でもしよう
そんなふうに、ただ休むということが、今まであまりうまくできなかった

ずいぶんと休むことができるようになった今
あぁ、今、わたし大切にされてるな
そんなふうに、
心の根っこ深くに安心が育ちはじめた

そこまでの道のりで
じぶんとの信頼関係も育めた



罪悪感でいっぱいだった

今までは、
家にひとり、だれにも見られていないときも
体調が良くなくてもうろうとしているようなときも
こんなんじゃだめだ、とよくおもった
身体だけでもとなんとか起こして
なにかやらなくちゃ
このままじゃ人生だめになる
そうして限界を迎えて、壁にもたれたまま疲れてねむってしまうこともあった

強迫観念も強かった



ここ数年、心のなかにいる小さな私の存在に気づいて、たくさん向き合った

生まれ持った気質、育った環境、と
罪悪感や強迫観念をつくる要素はいろいろあるけれど
それを和らげることができるのは
心のなかにいる小さな私に会いに行くこと
それがすべてだった

物心つく前のこと
のちに母から聞いた話
父の帰りを待ち続けた日々のある晩
「うちにはパパはいないんだよね」
母とふたりでごはんを食べていたときに、突然そう言ったという
そうして、父に置いて行かれてしまったんだと、幼いながらに気づいてしまった日のこと

母とのふたり暮らしがはじまり
住める家も環境もあまり選べずに
安心して眠ることが叶わなかった日々のこと

この私じゃだめなんだ
私がだめだから置いて行かれたんだ
愛される子にならなきゃ
そうして、罪悪感や強迫観念が育っていった

あの頃の私に、今のわたしが会いに行くこと
話をたくさん聞いてあげること
抱きしめてあげること
一緒に泣くこと



まずは、
ただ休むことができないじぶんに
気づいてあげる
知ってあげる
それでじゅうぶん
それだけで、もう半分くらい解放してあげられている
これがわたしの体験からくる肌感覚

そして、
ただわかってあげる
こわいんだねと抱きしめてあげる



急がなくても大丈夫
すこしずつ育んでいけば
解放される瞬間は、かならずやってくる

休むことが
今日はうまくできた、も
今日はうまくできなかった、も
あまり重要なことではない
そのすべてをただ一緒に体験しようとすること
その姿勢が信頼関係を育んでくれる

そして、その過程があるから、いろんなじぶんを知ってあげることもできる

大丈夫
階段のように一段一段綺麗に進めなくても
上ったり下ったりしているうちに、ちゃんと辿りつく



もう休んでいいよ、と許可を出してあげる
誰か、じゃなくて
じぶんが、ただ許してあげる

ただぼーっと横になる
好きな音楽をかけて
薄暗くした部屋の照明を眺める
そうして、ただ呼吸を感じる
息が通る鼻の感覚
膨らんだりしぼんだりするおなかの感覚
リラックスすると感じられる身体の重み

あぁ、今、わたし大切にされてるな
そんなきもちが充満してくる
こんなしあわせな瞬間があったのかとおもうほどに



いっぱいがんばったね
もう休んでいいよ
そうやって、たくさん声をかけてあげよう


今日も
ただ安心したい
ただ愛を感じたい
ただ素直でいたい

愛を知りたい、思い出したい
育みたい
まずは、このこころのなかから
すべては、このこころのなかから



いいなと思ったら応援しよう!