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ツキノポエトリー

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いつも孤独を抱きしめながら、放課後のほとんどを書店で過ごしていた中学時代。銀色夏生さんの詩集に心がふるえて、詩を書き始めた。 今も孤独を愛し、書くことで心を満たす。 ツキノポエ…
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#詩のような散文

詩|白い声

真っ白な時間が積もっていく音 たとえ耳が壊れてたって聴こえる 張りつめた空気が静寂を奏でて…

月乃
2日前
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詩|冬の散文

瞼の向こう側に朝の気配を感じて ゆっくりと今日という白き世界を 受け入れていく準備をはじめ…

月乃
11日前
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詩|コトバの散乱

記憶の蓋をひらいてウミガメの産卵 ぽろぽろと産み落としてく言葉を 丁寧に文字にして並べてい…

月乃
11日前
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詩|ニーバーの祈りと空の青

空が青いというだけの真実が完璧すぎて わたしはその完璧さに不安になってしまう 作り物みたい…

月乃
2週間前
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詩|ずっと夜だった

   小さな夜に鍵をかけて 星たちの行列を眺めていた 瞬くのを待っている 流れるのを待って…

月乃
2週間前
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詩|いつかの日記

ぽつんぽつんと千切れた雲が散らばっている。 今朝はそんな空だった。 雨が続いていたせいで…

月乃
2週間前
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詩|バランス

追いかけてくる日常を 立ち止まることなく 振り返ることもなく ひたすらに走り続けていると 道をそれたことにも気づかずに 間違った方向へと 進み続けてしまうことがあるね 気づいたときには 心がすり減ってしまっているの ちょっと勇気を出して 何にもしなくていいよって 立ち止まることを許せたら 来た道を振り返ることができたら 今まで見たこともなかった 優しい景色に出逢うことがあるよ 深まっていく秋の清らかな風を 全身で全細胞で感じながら どうしようもなくちっぽけな わたしのまん

詩|月夜の逢瀬

静かに部屋の窓を開けて 今どんな夜を纏っているのか 確かめてみたくなった たった一日だけ、…

月乃
1か月前
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詩|わたしのナイフ

わたしはまだ 夢を見ているのかもしれない わたしはまだ 夢を見ていたいのかもしれない そうや…

月乃
1か月前
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詩|好きな靴を履いて

流行りのK-POPなんかより レッチリとニルヴァーナが好きだった 花柄の可愛いワンピースより グ…

月乃
1か月前
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詩|私は月で

今あなたが見ている真夜中の月は私 今あなたの瞼を照らしている月明かりは私 今あなたに好きっ…

月乃
1か月前
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詩|愛には愛を

電車の窓に描かれた風景画 線のように後ろへ流れていく 次の駅がどこかもわからない なんとか…

月乃
1か月前
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詩|control freak

わたしがまだ小さな海月だった頃 世界は青ばかりで優しかったのに 本物の月を見たいなんて言…

月乃
1か月前
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詩|黒

本当はわたしぜんぶ知っていたの 電話の相手がだれかってこととか 仕事だって嘘ついた日のこととか 隣にいるあなたがよく見えないの あなたは黒いカラス わたしは黒いウサギ 一緒にはいられない 彼の話をするあなたが幸せそうで 可愛くない意地悪ばかり思いつく もうこれ以上みじめにさせないで 隣にいるはずのあなたを探してる 黒いカラスは群れに帰って 黒いウサギは月に帰れない 恋人ごっこは、もうおしまい 愛しいあなた、もうばいばい 黒 / 月乃 #賑やかし帯 いつきさん、