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ツキノポエトリー

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いつも孤独を抱きしめながら、放課後のほとんどを書店で過ごしていた中学時代。銀色夏生さんの詩集に心がふるえて、詩を書き始めた。 今も孤独を愛し、書くことで心を満たす。 ツキノポエ…
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#詩のようなもの

詩|伝えたいのはそれだけ

ずきんずきんと心が疼いた月曜日 つい八つ当たりしてしまった後悔 とめどなく寂しさがあふれた…

月乃
4時間前
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詩|いま

今は どんどん過ぎていく 今も 今も 今も さっきとは もう違う 今が 今が 今が 今が…

月乃
10時間前
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詩|蠍座の夜に

そよ風のような毎日ばかりは望まない 突風や竜巻や木枯らしの日があるから 人生はおもしろいの…

月乃
1日前
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詩|白い声

真っ白な時間が積もっていく音 たとえ耳が壊れてたって聴こえる 張りつめた空気が静寂を奏でて…

月乃
2日前
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詩|風の時代

不思議なくらい身体がふわりと軽くなって 神秘的な解放感に満ちてゆく 自由度がぐんぐん上が…

月乃
2日前
50

詩|未来の未来

まだ満ちていない未完成の月 まんまるにはまだ少し足りないけれど いびつなカタチがなんだか可…

月乃
9日前
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詩|I’m clumsy

水平線に落下していく真っ赤な夕陽 受け止める覚悟で飛び込んだら傲慢 掴めないとわかっていて手を伸ばす ないものねだりが好きなだけの煩悩 悲しみの瞬間と喜びの瞬間が交わる その絶妙なポイントで命を燃やして その一瞬という奇跡を味わいながら 空で咲いたような彩雲に目を細める 不器用なのに器用なふりをしていて 自分じゃない自分を生きてしまって とてつもなく後悔しているけれども そんな日もあったっていいんだよと 本当はそんな不器用な自分が好きで 大好きだよって抱きしめたい夜だよ

詩|冬の散文

瞼の向こう側に朝の気配を感じて ゆっくりと今日という白き世界を 受け入れていく準備をはじめ…

月乃
11日前
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詩|コトバの散乱

記憶の蓋をひらいてウミガメの産卵 ぽろぽろと産み落としてく言葉を 丁寧に文字にして並べてい…

月乃
11日前
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詩|ニーバーの祈りと空の青

空が青いというだけの真実が完璧すぎて わたしはその完璧さに不安になってしまう 作り物みたい…

月乃
2週間前
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詩|月にさよなら

見たくない夢をみて 泣けないのに涙だけこぼれて 見たかった夢を忘れて 泣いているのに涙さえ…

月乃
2週間前
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詩|ずっと夜だった

   小さな夜に鍵をかけて 星たちの行列を眺めていた 瞬くのを待っている 流れるのを待って…

月乃
2週間前
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詩|散るように美しく

心の表面だけを優しくなでても 真ん中には辿り着けない もっと奥の方に手を入れて もっと柔ら…

月乃
2週間前
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詩|逡巡

濃い青の上に漆黒の夜がこぼれても 頼りなくぶら下がったままの三日月 寄り添う木星は幻想みたいに楽観的 想像が現実を創るというならば 目の前の現実もいつかの想像で わたしの理想をもてあそんでも 想像以上の創造を夢見るだけで ぬるい痛みを愛している わたしはずっとそうして ふたりの距離が本当は遠くて ふたりの本当の距離は近くて まるで月と木星みたいに 怖がりで光れないわたしは あれからずっと逡巡している 逡巡 / 月乃 #賑やかし帯 #ソネット #14行詩