30代会社員、このまま終われる?

「あー、じゃあもう仕事辞められないね」

先日、会社の飲み会でおれが家を建てたこと、そしてその金額を聞くなり、先輩がそう言った。

その先輩だけじゃない。
取引先の人
地元の友人
はたまた両親まで口を揃えてみんなが言う。

仕事辞められないね
一生ローン地獄だね
などなど

そうなの????

おれはその昔、音楽で生活をしていきたくてバンドをしていた。
その夢をあきらめて27歳ではじめて就職、
31歳で結婚、32歳で子供が産まれ、33歳のときに家を建てた。

「やりたいことも適度にやって、順風満帆だね」

飲み会で上司にそう言われ
「ハハ、そうですね」と返した。

順風満帆?そうなのか?

就職して、結婚して、子供が産まれて、家を建てて
人生がどんどん前にすすんでいくたびにおれは息苦しく感じることが多くなった。
喜びがないわけじゃない。幸せだって感じることもあるけれど

逃げられない、もう後戻りできない。このままそれとなく人生が終わっていくことに確かな焦りがあった。

確かに妻がいて、子供がいて、犬もいる。
帰る家だってあるし収入もそれなりだ。

バンドをしていたころとは比べものにならないほど安定している。
でもあの頃はワクワクしてた。
でっかいステージにたって何千何万人もの前で演奏することを寝る前に妄想してるだけで心が躍った。


みんな子供の成長を見守り、仕事にそれとなくやりがいを見つけて、たまの休日に友達とゴルフや酒に興じることを楽しみにするのかもしれないけど全然おれはそれだけじゃ物足りない。


でも
じゃあおれに何ができる?


立ち止まって考えるとサッパリわからなかった。
人の動画やエッセイ、写真など見てる時は
「いやいや、これくらいならおれでも出来るわ」と思うくせに、
自己啓発本読んでは「知っとるし!」と理解してるぶるくせに、
いざ何かやろうとすると足がすくんだ。


気がつくとまた職場と家の往復
スキマ時間はテキトーにスマホで潰す日々が続いた。

それでも何か始めたくて何か動き出したくて
今この瞬間に何か始めなきゃと手を動かしたとき
以前つかっていたnoteにまた手が伸びた。

こんな文章が何に繋がるのか自分でも全然分からない。

それでもいつか自分を大切な家族をどこかに連れて行けるように今日も毎日こうして文章を書いてる。


これが今のおれの大切な習慣。

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