最先端の美と出逢う│ルイジアナ美術館
コペンハーゲンから電車で30分ほど北上した場所に、ルイジアナ近代美術館はあります。世界一美しい美術館とも言われており、コペンハーゲンを訪れたら必ず行きたいと思っていた場所でした。
電車はコペンハーゲン中央駅から乗り換え無しで行けるのでとても簡単ですが、私はこの日初めてのメトロ以外の電車(JRのような国鉄)に乗るのでとても緊張しました。乗り方が分からず困っていると心優しい青年が丁寧に説明してくれてとても助かったのですが、こちらはThank youとしかお伝えできず歯がゆい思いをしました。。
そんなこんなで電車に乗り込むと、どんどん田舎町へ向かう景色に胸が高鳴ります。コペンハーゲンでは見かけないような、森の中に佇む一軒家なども在り。あっという間の30分。
最寄り駅から美術館までは15分ほど歩きますが、この道も郊外ならではの景観でとても楽しいです。高い建物は無く、オレンジ色の屋根の可愛らしいお家が並んでいます。
オープン前に到着したので、開館するまで外で待ちました。人だかりが見えたので行ってみると、真っ白な海…!冬の海って暗くてあまり得意で無かったのですが、ここへ来て初めて良いなと思いました。どこまでも静かで、終わりがなく、、息を呑むような美しさでした。ずっと眺めていられる。
前置きが長くなりましたが、ここからやっとルイジアナ美術館へ突入です。私が訪れたときは大きく分けて4つのインスタレーションが開催されていました。一つずつゆっくり観て、5時間ほど滞在したと思います。日本人の作品もあり、草間彌生の作品を見るために少しだけ行列ができていました。私が知らなかった日本人の作品もあり、なんだか誇らしい気持ちに。
美術館自体の建築も素晴らしく、海を望めるような作りになっていたり、所々に外に出られるドアが用意されていたり。自然との境界が曖昧な美術館です。
途中でカフェに行き、ランチをいただきました。
メニューがたくさんあったのですが、なんとなく「ブロッコリーのステーキ」というメニューが気になったのでビーガンのプレートを選びました。
なんと美しいお料理…!美術館のカフェで堪能できる食事のレベルが高すぎませんか?そしてブロッコリーのステーキ、思っていたのとぜんぜん違う!というか期待を大きく超えてきました。ハンバーグステーキのような見た目ですが、ヴィーガンなのでお肉は使われていません。ジューシーでとても美味しい。その横には、ポテトを幾重にも重ねてミルフィーユ状になっているポムアンナというお料理も。ベリーやかぼちゃのソースでいただきます。パンに添えられているのは、植物性の生クリームのようなもの。これもとっても美味しくて、、各方面になんの罪悪感も無く、こんなに美しいお料理をいただくことができて幸せでした。
そしてもう一つ、衝撃を受けたのがこのお水。
postevand=水道水。その名の通り、紙パックの中身はデンマークの水道水です。そしてこんなメッセージが。
デンマークに来て一番の衝撃を受けました。水道水を売るという発想、そして水を買わないで水道水を飲んでくれというメッセージ、、デンマークという国が環境先進国であることを実感したのと同時に、私がデンマークに来て学びたかったこと、日本に戻って実現したい社会のイメージがバーッと頭の中に広がっていきました。
美術館のつくりといい、カフェの食事といい、私たち人間は自然に生かされているんだという気持ちを皆で共有しているように感じました。世界一美しいと言われる理由がここにもあるんじゃないかなと思います。
残りの展示を見終えてから、ミュージアムショップへ。ここにも日本の作品がちらほら。カラフルで北欧らしいデザインの雑貨や書籍が沢山あり、とても楽しかったです!
真っ白の海も素敵だけど、夏の青い海も見てみたい。いつか必ずまた訪れたい美術館です。