インディーゲームサークルが単独展示会を開催したら費用ってどれくらい?
こんにちは「つけらっとゲームス」プログラム担当のとちです。
今回は2024年8月31日(土)に青森県五戸町で開催した弊サークルの単独展示会の費用についてお話したいと思います。
以前も何度か記事にしておりますが、少し時間が経って関係者での反省会を行ったり、費用の計算をしたりと情報がまとまってきましたので、改めて情報共有したいと思いました。
ちなみに以前の記事はコチラになっております(↓)
そもそも展示会って?
さて、インディーゲームの展示会と言えば数多くの様々なイベントが思い浮かんできますよね。いま思い浮かんだだけでも…
東京ゲームショウとか、デジゲー博、ビットサミットもありますね。
東京ゲームダンジョンもあるし、個人的にはエイコードバンク時代に作ったアビスアンドダークを出展した東京サンドボックスも思い浮かびます。
個人や小規模チームで作るわたしたちにとって、展示会は大きな出会いの場でもありましてゲーマーに知られるだけでなく、上手く行けばメディアにも取り上げて貰えます…
古い記事で恐縮ですがファミ通.comさんの記事がいまでも残ってました。
ありがたいことですねぇ~
これらのイベントは基本的に複数の企業やサークルなどの団体が参加するものですよね。それに対し今回お話するのは弊サークルが単独で行った展示会です(主催展示会とか、自社展示会、プライベートショーとも…)
勝手なイメージですが、大きな企業が主催する自社展示会というと、招待状が届いて新商品なんかの発表があったり、偉い先生の講演があったり、偉い人のプレゼンテーションがあったりしそうです。そしてビジネスのお話をするイメージ。の展示会です。
しかし、弊サークルは知名度そのものが無いですし、立派な新作ゲームをバンバン発表できるほど開発力もありません。
そこで商品(ゲーム)の展示をするというより「地域おこし」や「プログラミング学習」といった地域や若者(子ども)に対するワークショップ的な意味合いを持っています。
ゲームそのものの展示ではなく、普段は見ることのない開発時のメモや設計書、仕様書、更にはイラストもラフから完成品までの推移を見れる展示会なんです。
そこが入場無料の理由にもなっています。
つまりは、ほぼボランティア
というわけで、収支表なんかを作ったら赤字確定なんですよ。
収入はほぼ無し、あっても弊サークルのグッズ類が売れて1000円程度。
しかし、こういうのは計算しておかないといけません。
お金の話は避けては通れないんです。
「あれ? そんなに高くない?」という感じもしますけど、
まず今回は会場費が無料、機材は施設側の設備で対応しています。
また、前回の展示会で用意した展示物を流用しているのも大きいですね。
(※前回の費用は後述します)
それと、おそらく最も高くなるであろう人件費はメンバーそれぞれ自己負担ですし、自宅のプリンターで印刷した分も自己負担ということでボランティアです。
実際には展示物の作成や事務処理に時間を費やしているわけですし、当日は土曜日の朝5時にわたしの運転で本拠地である弘前から出発。メンバーを拾いながら会場へ向かっており、全員が帰宅したのは日曜日の午前0時過ぎです。
休憩を別としても16時間以上を拘束しているので、厳密に人件費を算出するとヤバそうです。
メリットないのにタダ働きなの?
「お金の話は避けて通れないのにタダ働きってのはどうかと思う」
というお声が聞こえてきそう…というか、わたしもそう思います。
作ったゲームがすごく売れてて、お金に余裕があるサークルならご自由にどうぞって気がしますけど、弊サークルのゲームはそこそこの売上しかないんです。メンバー4人がゲーム作ってるだけで生きていける額には全然足りません。
とはいえ、まったくメリットが無いのかというと、そうでもありません。
地方紙ではありますが新聞に取り上げていただきました。
ありがたい! 良い方に考えると新聞広告を出す費用は浮いてますから!
精神面では、わたしたちの活動を理解してくださる方がいれば、また少しでも地域の若者たちが何かを感じ取ってくれれば嬉しいです。これがメリットでしょうか?
それと、来場者から差し入れをいただくこともありまして本当にありがとうございました!
※前回の展示会費用(別添資料)
前述したとおり、今回の展示会では以前の展示物を流用したモノがあったため費用を節約できました。では前回の展示会での費用はどれくらいなのかと疑問が出てきますよね。
ちなみに、前回の展示会の記事はコチラです(↓)
以前の記事内でも言及しておりますが、約10万円かかっています。
弘前市の市民参加型まちづくり1%システムという支援制度を活用したので、半分の5万円は補助金を活用させていただきました。残りはグッズ販売とメンバーの自腹です。
費用の大まかな内訳はこんな感じです。
会場の使用料および賃借料として......10,000円
グッズ製作費...............10,000円
消耗品費(展示物のラミネート、パネル化).30,000円
展示物と広告の印刷代...........50,000円
会場の設備としてはプロジェクターをお借りしました。
自分たちの開発用機材を持ち込みデモや試遊台として使用。
できる限り手持ちの消耗品を使用し、場合によってはコンビニ印刷で代用しています。
もちろん、人件費は含まれていませんし、交通費も含まれていません。
弘前(弊サークルのホーム)とはいえ、機材や展示物の運送などは自家用車を使用していますので、数字以上に自腹を切っています。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
自治体や法人によって補助金、助成金を出してくださる制度等がありますので、単独開催ではなくてもイベント出展を考えている方はご自身の市区町村のホームページを探してみるといいかもしれません。
冒頭でチラっと触れたイベントなどの各種インディーゲームイベント、同人イベント等は出展料等も別途ありますので各種イベント公式サイトで確認も大事です。
イベントを開催する側であればプレスリリース等を出すのも、知ってる伝手(記者さんとか地域の友人知人とか!)を頼るのも大事です。
…なんか生々しいお話になってしまい恐縮ですが、何度か申したようにお金の話は現実を考えると無視できない要素です。こういった記録を残すことで誰かの参考になれば幸いです。
今後も地域や若者向けの展示会やワークショップ等を開催していこうと思っていますが、どうしてもボランティア活動になってしまうため、今後は受講料や入場料を設定した方が良いのかもしれません。
継続を考えるなら予算が必要で、予算がなければ「地域おこし」をしようと頑張っている側が先に倒れてしまいます。
だからといって対象は若者(子ども)が含まれるので、多くを求めたいわけでもない。というのがツライところです。
というわけで、弊サークルの活動を応援していただける方がいましたらサポートをよろしくお願い致します。
フォロー、スキも待ってます!
弊サークルの活動を応援してもいいなと感じていただけたら嬉しいです。 いただいたサポートは「地域/若者向けの展示会費用」「ゲーム開発費」として使わせていただきます! サポートよろしくお願い致します~🐱🐭