コシツ | 詩のようなもの
突然君が居なくなった部屋は
滑稽と呼べるほどに凍りつき
色鮮やかに輝く思い出たちは
燃え尽きた灰のように姿形を
真っ白なものへと変えていた
失ってしまった今この刹那を
後悔と形容するには合致せず
浅知恵のまま未練と呼ぶには
パズルのピースが一足りない
そして心も追いついていない
何が欲しくて何が足りないか
この場に居合わせた君以外の
姿など何処にも見当たらない
これからの答えを導き出すは
抜け殻になった自分独りだけ
広くなった4畳半の一部屋で
無造作に並べられたカードを
2枚ずつ捲って合わせていく
おなじ時間を過ごした場所で
静かにサヨナラの意味を捜す
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最後までお読みいただきありがとうございました。
またお会いできる日を楽しみにしています!