双極症の荒波で右往左往する自分にとっての灯台
はじめましての方ははじめまして。こんにちは。森国司(モリクニツカサ)です。
双極症やうつ病の方の助けや支えになりたいと考え活動しています。
この記事では、私にとっての灯台はパートナーの存在そのものだという話を書きたいと思います。
暗闇の中で大海原を航海する小さい舟である自分を照らしてくれる灯台のようなものです。家庭内の対等なパートナー関係において、私が舟で、妻が灯台という役割分担をしているイメージです。
存在自体がモチベーション
そもそも前提として、パートナーが元気でそばにいてくれること自体が支えになっています。私としては、「家族を幸せにしよう、守ろう」という気持ちがこの双極症と向き合ったり、躁うつの波をコントロールしようというモチベーションになっています。
とにかく何でも対話する
私は自分の仕事のことも含めてあらゆることを妻に報告し相談しています。経営に関することやAIに関することなど、パートナーにとっては専門分野外の話だったとしても、話します。もちろん、話す私の方は専門外の話だということも踏まえて分かりやすいように話します。妻も自身の話を積極的かつオープンに話してくれます。
かなりの時間と両者のコミュニケーションをするための労力をかけて、普段から脳内の同期をはかっています。肌感になってしまいますが、平均しても毎日4時間以上は話していると思います。
この対話を重視するカルチャーは、私が双極症だから存在しているわけではないです。もっとも、躁うつの波をうまくコントロールして双極症と付き合っていく必要があるとなってからは、より対話を重視して生活しています。
継続的に対話をしていると、パートナー側は躁うつの波の状態が分かり、双極症当事者側はパートナーの反応から自分の躁うつの波の程度を感じ取ることができるようになってきます。
その上で、今躁なのか?うつなのか?混ざっているのか?という波の判定を家庭内ですることができるようになっていきます。我が家の波判定の精度も徐々に上がっていっていると思います。
躁もうつも波が激しくなると対話することが出来なくなってしまうのが未だに大きな課題です。躁の時は集中力がなく、うつの時は気力がないため長時間は話せないのです。
できれば一緒に経験してみる
精神科の先生によって双極症について書かれた有名な文章である『神田橋語録』には「あっちふらふら、こっちふらふら」が良いとされています。
新しくチャレンジする時には、自分一人でやるのではなく、パートナーも一緒にやってくれていました。
AIツールを活用した楽曲作成を私がやっていた時のことです。うつの私を励ますためにパートナーもAIツールを使って50時間以上もの時間をかけて曲を作ってくれました。うつから多少回復して感性が取り戻されたあとの私は、これを聞いて大いに泣きました。
また、noteでの活動をはじめてから、パートナー目線での記事を書いてくれました。妻自身が積極的に双極症についての情報収集をしている中で生まれた想いをベースにした力作です。
他にも、妻がランニングにはまっている時に一緒に走ったりしていました。
私たちにとっては、こうして同じ経験をすること自体が躁うつの波乗りを共にしていく上では重要なアプローチになっています。
パートナーにも支えが必要
ここまでパートナーに支えられている点について書いてきました。
忘れてはならないのは、パートナー側にも支えが必要だということです。躁の時でも、うつの時でも、支える側には多大なストレスがかかります。このストレスによってパートナー側が潰れてしまったら、家族揃って共倒れになってしまいます。それだけは絶対に避けなければなりません。
かくいう我が家も、過去最大級の躁とそれに続くうつの波を二人で乗り越えようとしている中で、パートナーである妻にかなりの負担を強いてしまっていました。パートナー自身が頼れる先が多くあることが重要だと痛感しました。
また、これはまだ試せていないのですが、私自身が双極症にまつわる自分のこと発信して妻の友人たちが読んで理解できる状態を作ることができれば、妻も友人たちに家庭内の双極症にまつわる悩みを相談しやすくなるのではないかと考えています。
最後に
双極症の人が自分らしさを活かして元気に幸せに生きていくためには、家族を筆頭に周囲の人の理解と助けや支えが必要だと考えています。
躁うつの波があり、考えや感情が波によってぶれてしまう性質上、近くに継続的に共にいてくれる灯台となってくれる人がいてくれたほうが良いです。
私は、自分一人で完結することを手放し、パートナーに灯台として照らしてもらおうと考えるようになったことで、気持ちとしては楽になりました。
その上で、社会に対する帰属感と貢献感を持つ土台となっています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。