政治講座ⅴ580「ヘルソン撤退は、兵法第三十二計『空城の計』か」
昔、中国の蜀の王朝の丞相、諸葛亮孔明が兵站も途絶え、庶民を逃がすための時間稼ぎのために、使った策略が「空城の計」である。そこまで中国の軍隊の軍師は考えているかは不明である。もし、策略でなければ、明らかな撤退であろう。2014年に不法侵略(これもロシア軍隊の監視下での住民投票でウクライナから分離させ支配してきた、ウクライナの領土である。奪還のチャンスでもある。この機会に日本は77年間、不法占拠された北方領土の奪還も視野に入って来た。千歳一隅のチャンスである。報道記事による300名の不可解な戦闘による死傷は、軍内部の反乱か、クーデタによるものではないかと推測している。ロシアは他民族国家であり、イスラム教の軍人もいる。そして事件が起きた。「アッラーは臆病者だ」などとイスラム教を侮辱する発言をした上官と兵を射殺した。脱走も日常茶飯事のようである。
皇紀2682年11月11日
さいたま市桜区
政治研究者 田村 司
プーチン政権に致命傷、ロシア国防相がへルソン撤退命令 一方的に「併合」宣言した「侵攻作戦唯一の〝成果〟失う」渡部氏
2022/11/10 11:24
ロシアのショイグ国防相は9日、一方的に「併合」を宣言したウクライナ南部へルソン州のドニエプル川西岸地域からロシア軍部隊を撤退させるように命じた。州都へルソンも含まれる。「併合宣言」から1カ月余りで同州の約4分の1の支配地域を失う可能性がある。侵攻作戦を主導しプーチン大統領の権威は失墜し、政権への致命傷にもなりかねない。
ウクライナでの軍事作戦を統括するスロビキン司令官は、「難しい決定だが、重要なのは軍人らの命を守ることだ」と述べ、部隊を東岸地域に撤退させてドニエプル川を新たな防衛ラインとすることが作戦上、最も適切だと報告した。ショイグ氏も「提案に同意する。兵士の命は最優先だ」と述べ、安全な部隊移動を実現するよう命じた。
スロビキン氏は、西岸のへルソン市周辺からはすでに11万5000人を超す住民が退避を終えたとし、早急に防衛拠点を固める方針を示した。
これに対し、ウクライナ側は市街戦を有利に戦うための「わな」であると警戒を強めている。ポドリャク大統領府長官顧問も「ロシア軍が戦わずにへルソンを撤退する兆候はみられない」とツイートし、解放につながるかを疑問視した。
ロシア側のヘルソン撤退命令について、「国防相自身が、世界に向けて撤退を示した事実は重い。字面通りに解釈すべきではないか」と話すのは、元陸上自衛隊東部方面総監の渡部悦和氏。
「ウクライナ側は歩兵の損耗を避け、火力を効果的に用いる慎重な姿勢を続けている。ロシア軍は補給も途絶えるなか、西岸で展開を続けても成果を収められず、空挺、海軍歩兵などエリート部隊が自滅するリスクさえある」と分析する。
へルソン州では、ロシア側「行政府」でトップに次ぐ地位の幹部、ストレモウソフ氏が9日、交通事故で死亡した。「親露派をターゲットにしたウクライナのパルチザンの動きの可能性もある。ロシア軍はウクライナ軍と、パルチザンと二正面で戦わざるをえない状況だ」と渡部氏。
へルソン州は2014年にロシアが併合したクリミア半島に接する重要拠点だ。ロシア国内では「保守派」や「強硬派」の発言力が増す中、プーチン政権の不手際に批判が高まる可能性もある。
渡部氏は「へルソン撤退は、プーチン氏が侵攻作戦で占領できた唯一の〝成果〟を失うことを意味する。撤退手段も限られるため、ロシア軍は難しい作戦を強いられる。ウクライナ軍にとっては反攻のビッグチャンスになるだろう」との見通しを示した。
バイデン米大統領 「ロシア軍に深刻な問題」 ヘルソン撤収命令
毎日新聞 2022/11/10 19:10
ロシアのショイグ国防相は9日、ロシアが「併合」を宣言したウクライナ南部ヘルソン州のドニエプル川西岸地域から撤収するよう軍部隊に命じた。州都ヘルソン市を含むこの地域はウクライナ側が奪還に向けて反転攻勢を強めており、撤収はプーチン露政権にとって大きな打撃となる。一方、ウクライナ側は自軍を市街戦に誘い込む「わな」の可能性もあるとみて警戒を解いていない。
インタファクス通信などによると、露軍でウクライナ侵攻を指揮するスロビキン総司令官はヘルソン地域への物資供給が困難な状況に陥ったなどとして、ショイグ氏に川の東岸地域に防衛線を構築することを提案し、了承を得たという。スロビキン氏は西岸地域の住民約11万5000人をロシアが実効支配するウクライナ南部クリミアなどへ避難させることも決定した。
バイデン米大統領は9日の記者会見で、ロシアの撤収方針について「いずれかの時点で撤収を命じることは分かっていた。露軍がいくつかの深刻な問題を抱えていることを示している」と指摘した。
ロシアは2月下旬にウクライナ侵攻を始めた後の早い段階で、ヘルソン市を含む同州を広域にわたり攻略。その後に自国の通貨ルーブルを流通させるなど現地の「ロシア化」を進め、ヘルソン占拠を戦果の象徴としてきた。
しかしウクライナ軍が9月に入って反転攻勢を本格化させると、ヘルソン州西部での苦戦が鮮明になった。プーチン大統領は9月末、他の東・南部3州と共にヘルソン州を自国領に併合すると一方的に宣言したが、戦況の好転につながっていない。10月半ばから、現地の統治機構をドニエプル川東岸地域に移転し始めたほか、周辺地域住民を半ば強制的に避難させてきた。
撤収方針について、ロシア南部チェチェン共和国のカディロフ首長も9日、「難しい判断をした」と評価する考えを表明。私設部隊をウクライナに派遣してきたカディロフ氏は、苦戦を強いられる露軍の幹部を批判することが多いが、今回は支持する立場を明示した。
一方、タス通信は9日、ヘルソン州の親露派勢力幹部だったストレモウソフ氏が交通事故で死亡したと報じた。事故の詳細は不明で、現地での混乱に拍車をかけている。
ウクライナのゼレンスキー大統領は9日夜のビデオ演説で、ロシアの撤収方針を踏まえ「今日、メディアでは多くの喜びが伝えられた。その理由は明確だ」と表明。一方で「戦争が続く間は感情を抑えなければならない」と自制を求めた。ウクライナ側が警戒するのは「これで進軍が容易になった」と思い込み、ヘルソン市に入ったところを集中攻撃される事態だ。今回の撤収方針はあくまで見せかけの「偽装工作」の可能性もあり、ウクライナ軍は今後、慎重に進軍の是非を検討するとみられる。
ヘルソン州は、2014年にロシアが一方的に併合した南部クリミア半島とウクライナ本土をつなぐ交通の要衝。クリミアとロシア南部を結ぶ「クリミア大橋」では10月上旬、大規模な爆発が起きていた。その後、クリミアからヘルソンへの露軍による人員・物資の供給が滞っている恐れがある。【大前仁、ベルリン念佛明奈、ワシントン鈴木一生】
ロシア海軍部隊、上層部批判=「不可解な戦闘」、300人死傷―ウクライナ
2022/11/09 16:59
【ベルリン時事】米CNNテレビなどによると、ロシア海軍太平洋艦隊の歩兵部隊が、ウクライナ東部ドネツク州で「不可解な戦闘」に投入され、4日間で約300人が死傷したと軍上層部を批判する書簡を、同艦隊の本拠地があるロシア沿海地方のコジェミャコ知事に送ったことが分かった。ロシアの複数の軍事ブログが最近、相次ぎ書簡を公開した。
書簡を送ったのは第155歩兵部隊。書簡は、ロシア東部を統括するムラドフ将軍らにより「ゲラシモフ参謀総長の歓心を買うため、またも不可解な戦闘に投入された」などと批判しているという。
コジェミャコ氏は7日、「損害はあるが、彼らが主張するほどのものではない」と表明。国防省も声明を出し「深刻な被害はない」と発表した。しかし、国防省が個別の訴えに反応するのは異例で、軍内の不満に神経質になっているもようだ。
ウクライナのゼレンスキー大統領は7日のビデオ演説で書簡に言及。ドネツク州でロシア兵は「毎日数百人死亡している」にもかかわらず、コジェミャコ氏は被害は大きくないと「うそをついている」と批判した。
ロシア軍訓練施設で乱射 11人死亡 宗教めぐる口論が原因か
2022年10月17日 15時25分
ロシア西部の軍の訓練施設で2人が銃を発砲し11人が死亡したことをめぐり、ロシアの独立系メディアなどは容疑者は中央アジア出身のイスラム教徒で、宗教をめぐる口論が原因だった可能性もあると伝えています。
ロシアの国営通信社はロシア国防省の話としてウクライナと国境を接する西部ベルゴロド州の軍の訓練施設で15日、2人が銃を発砲し、11人が死亡、15人がけがをしたと伝えました。
当時、訓練施設ではウクライナへ派遣される兵士の射撃訓練が行われ、2人は訓練中の部隊に向けて小銃を発砲したということです。
ロシアの独立系メディアなどは16日、目撃者の証言としてイスラム教徒の兵士らがウクライナへの派遣に反発したところ、上官が「聖戦だ」と述べたうえで、「アッラーは臆病者だ」などとイスラム教を侮辱する発言をしたと伝えています。
その後、射撃訓練が始まると、イスラム教徒だという一部の兵士がこの上官を射殺し、ほかの兵士らに向けても発砲したということです。
また、発砲したのは中央アジアのタジキスタン出身の3人で、このうち1人は逃走したと伝えています。
「初の大規模な反乱」 ロシア兵300人脱走か、英紙報じる
2022/4/2 22:57
1日付英紙タイムズは、ウクライナに侵攻したロシア軍が隣国ジョージア(旧グルジア)から援軍として派遣したロシア軍兵士のうち、約300人が脱走したと伝えた。ヒッチハイクをするなどして元の任地に戻ったとされ、今回の侵攻での「初の大規模な反乱」とみられると報じた。
ロシア側は、ジョージアからの独立を主張する親ロ派支配地域の南オセチアに駐留する自国軍兵士ら約1200人と、アブハジアに駐留する約800人を派遣。約300人が持ち場を離れ南オセチアに戻ったとされる。
ロシア軍はジョージアの両地域に計約1万人の兵士を駐留させていたとみられている。(共同)
ロシア軍撤退を批判、ヘルソン州「幹部」が事故死…「知事」弔意動画に事前撮影疑惑
読売新聞 2022/11/10 21:35
ロシア通信などは、ウクライナ南部ヘルソン州「政府」のナンバー2、キリル・ストレモウソフ氏(45)が9日、交通事故で死亡したと伝えた。ストレモウソフ氏は州都へルソンからのロシア軍撤退を批判していた。ウォロディミル・サリド「暫定知事」が弔意を示した動画は事故前に撮影されたとの疑惑が浮上し、事故の背景を巡って臆測が広がっている。
ロシア通信は、ストレモウソフ氏が乗った乗用車が幹線道路でトラックを避けようとしてハンドル操作を誤ったと伝えている。ただ、事故現場については複数の情報が流れている。
ストレモウソフ氏は9日朝に出演したラジオ番組で、州都ヘルソンからの露軍撤退は「裏切りだ」と述べていたことが明らかになった。ウクライナの内務相顧問は9日、露情報機関「連邦保安局」(FSB)が事故を仕組んで、撤退に反対するストレモウソフ氏を殺害したとの見方をSNSで示した。
一方、露大統領府は9日、プーチン大統領がストレモウソフ氏に勲章を授与する大統領令に署名したと発表した。
ロシア軍、へルソン州都から撤退開始…「永遠にロシア」宣言のプーチン氏に打撃
読売新聞 2022/11/10 21:57
ロシア国防省は10日、一方的に併合したウクライナ南部ヘルソン州のドニプロ川西岸地域から東岸地域へ露軍部隊の撤退を始めたと発表した。これに先立ち、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は9日、「敵は贈り物や善意の意思表示をしない」との見方を示し、露軍の動向を見極める考えを強調した。
西岸地域には、露軍が侵略開始後に州都として唯一占領したヘルソンが含まれる。プーチン大統領は9月末、併合を宣言した演説で、ヘルソン州を含む東・南部4州が「永遠にロシアになった」とアピールしていた。プーチン政権はウクライナ軍の反転攻勢を受け、1か月余りで州都を手放す決断を迫られた。プーチン氏にとっては大きな打撃となる。
撤退命令は、ウクライナでの作戦を統括するセルゲイ・スロビキン総司令官が9日に提案し、セルゲイ・ショイグ国防相が同意した。2人のやり取りは露国営テレビが放映した。
スロビキン氏は、ウクライナ軍による西岸地域への攻撃について「無差別で禁じられた手法を用いる可能性がある」と主張し、東岸地域に撤退する「難しい決断」の必要性を訴えた。これまでに住民11万5000人超が西岸から東岸に移動したと説明した。
露軍は撤退命令の前に、ドニプロ川にかかる複数の橋を破壊した。ウクライナ軍の反転攻勢で物資補給が困難になった西岸を放棄し、占領している東岸の防御を強化する狙いとみられる。
南部クリミアも含め領土の約20%をロシアに一方的に併合されたウクライナにとって、州都ヘルソンの奪還は大きな戦果となる。今後も反攻を続け、東岸やクリミアの奪還を目指す方針だ。
ただ、ミハイロ・ポドリャク大統領府顧問は9日、SNSで「ロシア軍がヘルソンで市街戦をせずに離れる兆候はない」と警戒感をあらわにした。ゼレンスキー氏も9日のビデオ演説で、露軍がドニプロ川沿いにあるカホフカ水力発電所を爆破し、大規模な洪水を起こす可能性があると改めて警告した。
参考文献・参考資料
プーチン政権に致命傷、ロシア国防相がへルソン撤退命令 一方的に「併合」宣言した「侵攻作戦唯一の〝成果〟失う」渡部氏 (msn.com)
ロシア海軍部隊、上層部批判=「不可解な戦闘」、300人死傷―ウクライナ (msn.com)
バイデン米大統領 「ロシア軍に深刻な問題」 ヘルソン撤収命令 (msn.com)
ロシア軍訓練施設で乱射 11人死亡 宗教めぐる口論が原因か | NHK | ロシア
「初の大規模な反乱」 ロシア兵300人脱走か、英紙報じる - 産経ニュース (sankei.com)
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