政治(金融)講座ⅴ962「がんばれ日本!わが愛する東芝のTOB」
会社員となった50年前に読んだ「会社の寿命」の日経新聞社出版発行のあの本は、紛失して、何処に行ったのであろうか。見当たらない。記憶で解説する、その本の結論は明治から存続している企業を分析した場合、30年間であると結論づけている。そして、組織で働く人間が寿命に関係すると説く。
著書の通り、本当に大企業と言われた日本の企業は、30年で没落していったのである。時代の流れに負けずに組織を改革した企業は生き残り、成功に安住して改革を怠って組織の活性化ができない企業は沈没していった。
盛者必衰の無常の世界をまざまざと見せつけられたようなものである。
敗戦後の臥薪嘗胆であの焼け野原から立ち上がった起業家魂は失せてしまったのであろうか。否。
今使っているPCはTOSHIBAである。テレビはシャープを愛用している。TOSHIBAもシャープも愛用し、応援している。
大鹿靖明著 『東芝の悲劇』と日本経済新聞社編 『シャープ崩壊』の著書に没落に至った顛末の解説がある。会社組織の在り方を模索する経営者には必見である。
WBCで優勝して日本・関東で46%~48%の視聴率を出した記録を見ても、侍ジャパン魂を呼び起こしてくれたことに感動と感謝である。関東の瞬間最高視聴率は午前11時43分の46.0%。大谷翔平投手が九回にマイク・トラウト選手から三振を奪い、日本が優勝を決めた場面だった。WBC中継の平均世帯視聴率(関東)の最高は、16日の準々決勝(日本―イタリア戦)の48.0%。この画面もシャープのアクオス60インチの臨場感ある大迫力画面でWBCを見たのである。
この試合から、戦後のあの関東の焼け野原から立ち上がった臥薪嘗胆の起業家魂を侍ジャパン魂から強く感じたのである。
吾輩も東芝の株主であるから他人ごとではない。
成り行きを注視している静かな物言わぬ東芝を愛する株主、それが吾輩である。それにしても3月期は無配とはだまし討ちのようで誠意ある経営陣とは思えないと呟きながら、東芝の将来を案じているのである。そこで、今話題に東芝のTOBの記事を掲載する。
皇紀2683年3月25日
さいたま市桜区
政治研究者 田村 司
東芝、非上場化で再建へ TOB総額2兆円
ロイター編集
東芝は23日、取締役会を開き、日本産業パートナーズ(JIP)が提案していた非公開化を含む再建策を受け入れることを決めた。
[東京 23日 ロイター] - 東芝は23日、日本産業パートナーズ(JIP)の再建案を受け入れることを決めた。総額2兆円規模の買収により非公開化し、再建を図る。
JIPは7月下旬をめどに1株4620円で株式公開買い付け(TOB)の開始を目指す。今後は海外投資家など株主が応じるかどうかが焦点となる。
TOBでは全株式の取得を目指しており、買収総額は1兆9987億円となる。JIPは、国内事業会社17社、国内金融機関6社からの出資・融資を含め、買収総額を上回る金額に相当するコミットメントレターを取得しているという。
米国やカナダなど海外の競争法上の手続きを経て開始される。JIP陣営は7月下旬をめどに開始することを目指すとしているが、手続き次第となる。応募総数が買い付け予定数の下限(66.7%)に満たない場合は買い付けを行わない。
東芝の取締役会は、JIPの買収案に賛同するものの、現時点で、株主にTOBへの応募を推奨することはしないことも決議した。今後、TOB開始までの間に東芝の特別委員会の意見を踏まえ、株主に対して応募を推奨するかどうかを決議するとしている。
東芝をめぐっては、事業分割案が臨時株主総会で否決された後、2022年4月に株式の非公開化を含む戦略的選択の募集を開始。JIP連合が優先交渉権を得て、買収の正式提案に向け調整を進めた。
JIPと銀行団は昨年末までに融資の確定を目指していたが、複数の関係筋によると、財務制限条項のほか、役員の派遣を含め非公開化後の企業統治のあり方などを巡って協議が長引き、今年3月に最終提案がなされ、社外取締役で構成する特別委員会が提案を検討、取締役会での決定に至った。この間、東芝の業績が下方修正されるなど状況の変化に合わせてTOBの想定価格は引き下げられてきた。
23日の東芝株は4213円で取引を終えた。上場来高値は22年6月の5938円。
東芝はまた、これまで70円としていた23年3月期の期末配当を無配とすることも決めた。
東芝、2兆円買収受け入れ 国内ファンドが7月にTOB―非上場化で再建へ
2023年03月23日22時32分
東芝は23日、国内投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)陣営による買収提案を受け入れることを同日の取締役会で決議したと発表した。JIPが提示した買収総額は1兆9987億円。7月下旬にもTOB(株式公開買い付け)を開始して東芝の全株式を取得し、非上場化を目指す。2015年に不正会計が発覚して以来、迷走を続けてきた東芝は、経営再建に向けて一歩前進した。
東芝の取締役会はTOBに賛同する一方、株主に対して「現時点ではTOBへの応募を推奨することまではしない」と決議した。JIP陣営が提示した1株当たり4620円のTOB価格について、東芝株を保有する「物言う株主」が納得しない恐れがあり、今後は株主がTOBに応じるかどうかが焦点となる。
TOB価格は23日の終値4213円を約400円上回るが、関係者からは「価格は不十分」との声も漏れる。東芝はJIP陣営以外からの提案も引き続き受け付ける方針だ。TOBに先立ち、各国当局による許認可手続きも進められる。国内の過去の事例などから、数カ月程度はかかる見込みだ。
東芝は、米原発子会社の破綻による巨額損失などで債務超過に転落。上場廃止を免れるために17年、物言う株主に出資を仰いだが、その後は経営方針を巡る対立が深まった。グループ分割などによる立て直しを目指したものの、株主の反対で頓挫。昨春に再建策の提案を募集し、この中からJIP陣営に優先交渉権を与えて協議していた。
東芝大株主、前向き評価せず 買収価格、TOB不透明
共同通信社 によるストーリー • 昨日 19:18
東芝が受け入れを決めた国内ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)陣営の買収提案に関し、東芝が事前に面談した複数の大株主が約2兆円の買収価格に前向きな評価をしなかったことが24日、分かった。大株主には海外投資家ら「物言う株主」を含む。JIP陣営は7月下旬をめどに株式公開買い付け(TOB)を行うが、株主が応じるかどうかは不透明だ。
東芝によると、再建案を検討する特別委員会の委員が今月22日、実質的な上位10株主のうち物言う株主を含む複数の株主と面談。買収提案を説明したが、買収価格が十分だと評価した株主はいなかった。
参考文献・参考資料
東芝大株主、前向き評価せず 買収価格、TOB不透明 (msn.com)
大鹿靖明著 『東芝の悲劇』 幻冬舎 2017.12.5 第4刷発行
日本経済新聞社編 『シャープ崩壊』日本経済新聞出版 2016.3.9 4刷発行
東芝、非上場化で再建へ TOB総額2兆円 | ロイター (reuters.com)
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