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じょーじ
2024年4月30日 01:23
春休みが終わり二人は6年生になった。去年に引き続き、彼女と同じクラスになった。と言っても、そもそも2クラスだけしかないので、確率は50%。驚くほどのことでもない。発表の時に小さくガッツポーズはした。 新しいクラスでも彼女は人気者だった。わいわいと楽しそうに、囲まれている。やっぱすごいな。その光景を眺めながら、僕は教室の隅でぼーっとしていた。時々、前の席の洋ちゃんが話しかけてくれ
2024年4月17日 12:27
季節は春になった。一週間の春休みが始まる頃。終業式の後、二人は河原にいた。きっと二人は両想い。 石を浮かせるまでにもう1分もかからない。彼女が隣にいても、スッと静まることができる。そしてゆっくりと、縦にも横にも石を動かすこともできる。静まりのスイッチをオンにしている状態は心地いい。周りが静かになって、頭が冴えてくる。いろんなアイデアが浮かんでくる。それが楽しい。本質を掴む
2024年4月5日 21:49
始業式の朝。教室につくと、久しぶりに見るあの子がいた。なんとなく緊張してしまった。あのあと何度か河原に行って練習をしていたが、結局冬休みの間は一度も会えなかった。そのときは目が合っただけで会話なかった。他の女子と話していたし、そのあとすぐに体育館に移動したから。そして校長のあいさつやら、連絡事項があり、その間、一度も会話はなかった。すぐに帰る時間になり、校門を出たところで彼女が
2024年4月5日 19:26
冬休みに入って一週間が過ぎた。 親戚が家に来たり、家族でおばあちゃんの家に行ったりした。普段は仕事で忙しい両親に、ここぞとばかりに連れ回されて、僕も忙しかった。そのため、冬休みに入ってから河原には、行くことすらできなかった。つまりはあの子にも会えない。会うためには家に直接行くしかない。河原からすぐのところにあるらしい。三丁目のスーパーの近くの一軒家らしい。探せばすぐ見つかるだろう
2024年4月5日 19:20
決意の翌日。 学校であの子を見つけると、うれしくなって「おはよう!」と笑顔で話しかけた。僕の前日からの変わりように彼女は驚いているようだった。そうだった、昨日は気まずかったんだっけ。彼女は少し照れくさそうに「おはよう」と言ってくれた。その間に流れる空気に少し緊張した。でも、自然な流れにゆだねようと決めたのだ。リラックス、リラックス、感情が自然に出てくるままに。緊張はあっても、