20240621 イラストエッセイ「私家版パンセ」0019 「意図を見ぬく」
人が何かを発言したり行ったりすることの背後には、意識的であれ無意識的であれ何らかの意図が存在します。
いかに論理的にも倫理的にも正しいと思われる発言でも、その真の意図が他人を辱めることであったり、虚栄心であったりすることがあります。あるいはほとんどの場合が私利私欲ですね。
だからぼくは、誰かが何かを発言する時、特に会議の場合、この人はどういう意図でこの発言をしているのかな?と考えるようにします。すると不思議ですが、見えてくるんです。
人間のコミュニケーションの90パーセントは非言語と言われていますから、なんとなく分かってしまうんですよね。
例えば職員会議で、「他の学校で学ぶことがその生徒のためだ」という発言があります。でもその先生の意図は、「もう自分は面倒見たくない」ってことだったりします。そんなことを言うのは自分でも悪いと分かるから、理屈をつけるんです。
「生徒を守るため」と言いながら、学校の保身であったり。
良き意図があった場合、議論で対立しても気分がよい。議論は建設的になります。みんなが幸せになるためにはどうしたらいいのか?その意図が同じだと、手段が違っていても受け入れられます。
たいてい悪しき意図は隠されています。
とりわけ発言者自身の意識から。
私家版パンセとは
ぼくは5年間のサラリーマン生活と、30年間の教師生活を送りました。
その30年間、子供たちが元気になれるような言葉はないかなと考え続けて来ました。
そんな風にして考えた小さな思考の断片をご紹介します。
これらの言葉がほんの少しでも誰かの力になれたら幸いです。