お客様はなぜリピートするのか?⑭~お客様の声に真摯に向き合う
お店の誠実な対応はお店のファンになるきっかけになります。特にクレームへの対応はお店の誠実さが試される場面です。クレームの内容にもよりますが、お客様はお店側の失敗については寛大な面があり、迅速かつ十分な謝罪があれば収束する場合が大半です。お客様側としてはクレームを言うことにも勇気が必要なので、誠実な対応は最終的に好印象を与えることができます。
食品通販会社D社ではギフトの時期には外部のコールセンターに受電の一部を委託します。その際に、委託先の会社に商品知識だけでなく、経営理念などの会社の姿勢や考え方も研修で伝えるようにしています。お客様視点では誰が電話をとってもふくやの社員と認識するので、お客様の信頼を裏切らないよう心がけているのです。
お店として常に意識していないといけないのは、サイレントクレーマーの存在です。サイレントクレーマーとは、お店の商品やサービスに不満を抱えていながらそれをお店に伝えないお客様のことです。お店側はお客様の不満を知ることができないうえに、そのお客様のリピートはほぼ見込めない状態になります。サイレントクレーマーの抱える不満をできるだけ知ることができるよう、アンケートの実施、問い合わせフォームの設置、Q&Aの充実などを行うと共に、口コミサイトのレビューも定期的に確認することが大切です。
「カレーハウスCoCo壱番屋」の創業者である宗次徳二氏は、社長を務めていた時期、全てのお客様の声ハガキに目を通していました。店舗数が80店舗になった1987年にお店にアンケートはがきを設置したところ、月間で3万通のハガキが届いたそうです。毎朝5時に出社し、3時間半かけて1日1000通のハガキを読む。これを退任するまでの15年間欠かさず行っていたそうで、その内容は「店舗運営ヒント集」に毎月まとめられ、各店舗で共有されます。「お客様の声はどんな経営指南にも勝る」という宗次氏の言葉はまさに至言と言えます。
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