ドラマ『SUPER RICH』は何がそんなに面白いのか?
#15
《つながりが軽い時代に“ 絆”がすごい》
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今日は珍しくドラマについての記事を書く。
皆さんは、今絶賛放送中の毎週木曜日22時からフジテレビ系で放映されているドラマ『SUPER RICH』をご存じだろうか?
ご存知ない。興味もない。
そんな人も、ちょっと話を聞いてほしい。
このドラマは、江口のり子扮する主人公の氷河 衛と、氷河が経営する会社とその仲間たちの奮闘を描いたものである。
僕はいま、このドラマにすこぶるハマっている。
まず断っておくが、僕は江口のり子という役者が好きだ。大好きだ。
なんだろ。どのへんが好き?と聞かれると困ってしまうのだが、表情がひょうひょうとしているところとか、声のしっとり感とか、多分そんなところが好きだ。
(江口のりこ)
彼女が主演をしている、というだけで120%マシマシでドラマを評価をしているかもしれない。それを念頭に置いた上で、それでも話を聞いてほしい。
このドラマのストーリーは以下の通りだ。
裕福な家庭に生まれた氷河 衛(江口のりこ)は、大学時代に知り合った一ノ瀬 亮(戸次重幸)と電子書籍販売をメインとするベンチャー企業『スリースターブックス』を立ち上げて成功していた。
そんなある日、氷河は一ノ瀬からアプリ会社へ多額の出資する提案を持ちかけられる。共同経営者である亮に情のある衛は、その提案を承諾してしまう。
しかし、一ノ瀬が持ちかけた投資先は反社会勢力が運営していたダミー会社だった。それが明るみになると、一ノ瀬は会社の財産を全て奪って姿の消したのだった。
一方、貧乏な家で生まれ育った春野 優(赤楚衛二)は『スリースターブックス』の入社試験を受けるために向かっていたが…。
というお話。
このドラマの見どころは、裕福な家で育った氷河 衛と貧乏な家で育った春野 優の「格差」コンビが交わることで、お金ではないもしくはお金以上の本当の幸せは何か?を衛と共に視聴者が見つけていくところにある。
しかし、僕がこのドラマにハマっているのはそんなところでない。
氷河と氷河の仲間たちが最高なのだ。
つまり、江口のりことその仲間たちが最高なのだ。
一ノ瀬が会社のお金を持ち逃げし、氷河の会社が財政危機になった直後、役職による会議が行われた。
彼らは、初期の頃からいるメンバーで会社の経営や氷河の仕事を実際に支えてきたメンバーでもある。
そんな役職の会議の中で、各メンバーは「一ノ瀬のクビを切らなければならない」と氷河に持ちかける。会社を窮地に追い込んで姿を消した奴だ。あたり前である。
しかし、一ノ瀬に情のある氷河はなかなか首を縦に振ることができない。
要は完全なる今回の戦犯、いや犯罪者を断罪することを拒んだわけだ。
僕だったら、そんな優柔不断な社長のもとでこれ以上仕事を続けるのは嫌である。
もはやその会社は沈みゆく船だ。社長も情に流されてちんぷんかんぷん。助ける義理もない。
けれど、彼らは違った。
氷河の意見に同意はしないまでも、氷河の思いを尊重した。
氷河と一ノ瀬には、確かに絆があった。
長年連れ添った彼らは、そのことを汲み取った。
そして、それを尊重したのだ。
そこから、彼らは一丸となって資金繰りを始める。
リーダーである氷河の思いと会社の存続、どちらの思いも引き受けて走り出した。
*
また第二話では、矢本悠馬演じる東海林がリストラ計画を氷河に打診する。
それは会社経営継続のための苦肉の策だった。
氷河は一ノ瀬を切らないと言うし、資金繰りも会社の評判が落ちてしまった今、なかなかうまくいかない。リストラ計画は、この状況では仕方のないことだし、断行しなければならないシチュエーションだ。
けれど、それを進言するときの彼の顔が、なんとも痛そうなのだ。
本当は首なんか切りたくない。
だけど、氷河の思いを守り、会社を守るためには何かを切り捨てるしかない…
彼も全てを考えた上での、苦しくて痛い提案だったのだ。
もし、これがドラマ『半沢直樹』なら
「リストラでいいでしょ。この部署とこの部署、はい潰して。もうこの部署は、おしまいdeath!!」と舌を突き出して言っていたに違いない。
(懐かしいムカつく顔。笑 Googleの拾い画)
でも彼は違った。
会社の心は社長であり、手足は自分達であり、そして会社は人の血で成り立っていることをずいぶんと理解していた。
そして、それは氷河の目線で会社のことを考えてくれたということでもある。
*
もっと書きたいことはたくさんある。
例えば町田啓太演じる宮村くんと中村ゆり演じる今吉の「私の方が衛(江口)のことをわかってる」合戦も好きだし、町田啓太の氷河への鶴の恩返しのような姿もいい。(←これは町田さんファンなら垂涎ものである)
(「私の方がわかってる」合戦中のシーン)
だけど、これ以上書くと文字量が膨れ上がるので控えておく。
ごめん。
今のところ、もう1人の主人公である赤楚さんはサブだ。もうサブサブだ。
いまは彼の活躍よりも、氷河と仲間たちの絆に心惹かれる。
そうだ。
このドラマは
ワンピース
なのだ。
無茶を言う船長。それに付き合わされる船員。
けれども、船員は知っている。
船長に信念があること、船員たちのことを信じてくれていること、船員のために戦ってくれること。
だからこそ、船員たちも船長のことを応援したくなるのだ。
インターネットによって簡単につながり、コロナによって簡単に分断された現代。
気に入ればフォローし、気に入らなくなればアンフォローする時代。
人と人との関係は、親指だけで完結するようなそんな軽いものだっただろうか?
人と人との縁が簡単に切ったり、くっつけたりできるようになった時代だからこそ、苦境に立たされた時の本当の絆が強く見えるし、キラキラと輝いて見える。
つながりが細くて簡単な時代に、強くて太い。
そんな絆に憧れるから、僕はこのドラマに胸こがれてしまうのだと思う。
だからもう一度言う。このドラマは今のところ「経済格差コンビが織りなすヒューマンドラマ」ではなく「絆がすごいワンピースすぎるドラマ」です。
もし、私はまだ見てません、なんて人がいたら是非見てほしいと思う。
まだ第3話だから、ぜんぜん大丈夫。
江口のりこが好きなら、もっと語らおう。
なんか宣伝みたいになるけど、一応言っておくね。声を大にして、言うね。
恥ずかしいな…
ちゃんと言えるかな…
ふぅ…
…
ドラマ『SUPER RICH』は毎週木曜日22:00から絶賛放映中!!!
第3話は10月28日木曜日22時からです!!!チェケら!!!!
ちなみに僕は録画で見てるよ!(ボソ)
それでは、また!
#superrich #スーパーリッチ #ドラマ #つじりのアソビバ
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