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夜の海で灯台を探している
週6で無職、ネガティブかつ性格に難アリ人間の眠れない夜のメモを紹介するゼ!
夢を本気で追いかけた人間にだけ待っていても用意されているものがある。私におこぼれが巡ってくることはない。夢を追いかけた先に落ち着くのか。
↳夢も目標もなく生きているから、生きてさえいれば何かできるかなと思っていた。だけど「フランシス・ハ」のフランシスも、「ちょっと思い出しただけ」の照生も、ダンサーを目指した先にスタジオや照明の仕事が用意されたのだ。本気で夢に向かったことがある人間にしか、目指していたものとは異なるが今はこれで穏やかに生きられるという仕事は手に入らない。どうやら夢がない人間は詰みらしい。
LINEやめたい
↳待つことが本当に苦手だ。自分が大切にされていないことが分かってしまう。忘れてたり忙しかったりするだろうが少なくとも1日以内には返す。そんな人もうほっとけばいい、って訳にもいかない。その人たちがいなくなったら私は何も持っていない人間になる。自分自身が何も持っていないから。世に蔓延る自分を大切にしてくれない人を大切にする義理はないという説は「強い人」にしか通用しない。というか、よくネットで見かける人付き合いにおいて病気にならないための生き方は全部そうだ。「強い人」というのも自分が弱いということが分かっていない、または気付いていない人や言い聞かせている人だと思う。人はみな弱いから。気付いてしまった時分にはもう効かない呪文だ。思い込むとか自分に言い聞かせるとか、そういう感覚が私にはない。だからどういうことなのかイマイチ分かっていない。自分に話しかける?脳内にもう1人いる?信じられるものは経験から得たことと自分で見て感じたものだけだ。
好きなものがあって、でもそれを作ろうと思わない。
↳私は「Blue」でいう小西真奈美なのだ。市川実日子に、自分も作ってみようという発想に自然となる人間になりたかった。私みたいな育ち方をした人間は、大体物書きや映画作りに興味を持つのだろう。中学生の頃は音楽ライターになりたかった、これは今もなりたいが。でも作ろうにも自分の外・社会に伝えたいことなどない。私の自然ではないのだ。それでも作っていいと思う、そういう人間にしか作れないものもある、と好きな監督は言う。私にはそれすらない。自分のことでいっぱいだ。全部自分のためだ。
人が怖い
↳接客してるときいつも怖かった。今はライターになりたいとか言っているが、その奥にいる人間を思い浮かべると怖くて身動きがとれない。遊びじゃないんだから仕事相手が優しいわけないと思う。土台、今まででさえ自分の仕事が誰かの役に立っていた自覚がない。滑るような感謝、口癖の感謝、それしかもらってこなかった人生だ。
接客されているときも怖い。していた側だから余計にイラっとするポイントが分かりすぎてしまう。無視とかしないであげてね、できるだけ要望は言ってあげて。口は災いの元、店員は常にそう思っているから言ってくれると助かる。無理な要望じゃなくね。
人に優しくしたくてしてるときなんてほとんどない
↳今落ち込んでますというメーデーを出す人に優しくするのが自然だから、という感覚。あまり身の入っていない優しさというか。その人を元気にしたいなんて、おこがましいこと考えたことない。ただ、「そこで涙をこぼしても誰も気付かない 何も変わらない 少しでもそばに来れるかい? すぐに手を掴んでやる」 (メロディーフラッグ/BUMP OF CHICKEN)の精神なだけ。
だから言ってくれない人には優しくできない。本当に優しい人は言わない人間に手を差し伸べることができる人だろう。だから本当に優しい人間なんて存在しないと同義です。言わない人にこそ必要なのに。言わないって言えないとかもあるけど、人のこと信じてないんだろうね。言っても変わらないって良くも悪くも思ってる。悩みとか悲しみをその人に背負わせてしまうことなどの遠慮と諦めがない交ぜなのだ。
それは経験則なのか、照れとか決心がつかないのかという問題もある。後者ならしつこく聞けば言ってくれるかもしれないが、前者の場合その経験を植えた人間がいるということなのだ。そいつのせいで余計に人が苦しんでいる。変わらないけど悪くはしないってことができないもんかね。良くしようなんて思わなくていいんだ、できないだろうし。
夜の中を進む舟で、いつか一筋の灯りが見つかることを願っている。
今週観た映像のコ~ナ~。
数週間前におじいちゃんがバイト先の映画館に「枯れ葉」を観に来た。半年以上前にうちでは上映が終わっているのに。SFかと思った。暑い中可哀想に。そんなきっかけで今週はアキ・カウリスマキ敗者3部作を観たよ~。
浮き雲
泣いちゃうくらい不運が続く夫婦の話。のめり込み過ぎて最後本当によかったねええええと嬉しくなる。私だったらやっと見つけた仕事先がオジャンになった時点で再起不能になる。けどこの夫婦は意外と生きることに前向きなのだ。真顔前向き人間たちよ。そして人を巻きこむ優しい力強さも持っている。アル中のコックを必要としてくれて、更生させ、しまいには雇ってくれる。このアル中はお店がなくなったことでホームレスになってしまう。「ちょっと休憩してから仕事を探そうと思ったんだ。でももうやる気がなくなっちまった」と言っていた。私がこの物語に登場するならこいつ役だ。元オーナーもいい人。融資してくれるし、カウリスマキ作品内で唯一にこやかな俳優さん。フィンランド女子会にはカクテルが多い印象。ホノルルブルーっていう怖い色のカクテル飲んでた。ハッピーエンドなのでメンタルが落ちていても観やすいです!
過去のない男
これ好きだ。私は音楽がかっこいい映画大好きなのでドンピシャです。暴漢に襲われて記憶喪失になった男が、救世軍の仕事で炊き出しをしていたイルマに恋をする。(「浮き雲」でも同じ俳優さんがイルマという名前だった、そういうやつ。イルマが何となく寂寥感を持っていることをほのめかすシーンで、寝る前なのにロックを聴いているのがニアミス感あっておもろかった。)その救世軍の音楽部隊がMarko Haavisto& Poutahaukat というバンド?で、最初は牧歌的な曲を演奏している。過去のない男はコンテナに住んでおり、そこには拾ってきたジュークボックスがある。救世軍にロックを教えてやると言って聞かせる。彼らが真顔で足でリズムとるシーン好き。過去のない男はコンテナに住み始めてすぐじゃがいもを植えるようなちゃっかりした人間で、倒れているところを助けてくれためちゃめちゃ世話になった人に「それ一個くれよ」と言われても全然じゃがいもあげない。やれよ。徐々にイルマとも仲が深まってきたところで、嫁と名乗る人から連絡が来る。そこからどうするのかっていう愛の物語です。犬かわいい。名前はハンニバル!エンディングは例のMarko Haavisto& Poutahaukatでこれもかっこいい。
フィンランドの音楽や街は日本人が共感しやすい気がする。「枯れ葉」のときもお客さんいっぱい来たし、スタッフ間でも映画内で出て来たマウステテュトットが流行った。歌詞を分かりたいな。フィンランド行ってみたい。
街のあかり
これはなんかあんまハマんなかったなあ。主人公が女に騙される話で女まわりも嫌な奴だし、同僚たちも嫌な奴なんだよな。「過去のない男」の暴漢ももちろん嫌な奴なんだが、金目当てで襲うという単純さよりもネッチョリしていて、利用したり馬鹿にしたりっていう陰湿さがある。あまつさえ濡れ衣で逮捕されて、神様いないんか系だった。
あと「ちひろさん」と「マッチスティック・メン」と「インサイドヘッド2」も観た。また来週書くことなかったら書きます。「ちひろさん」は今泉監督フリークとしては書きたい!
世はお盆休みですが、休めない人もいます。私はその人たちがどうか穏やかに過ごせますようにと思っています。浮かれている輩を見て反吐がでるかもしれないが、みじめになる必要はありません。気高くいてください。
あと漫才ブームのYouTubeの内海さんおもろくて元気出ます。おすすめです。