【EDM】2020~2024年流行音楽ジャンルまとめ【2024年6月更新】
はじめまして、Logic Proでクリスチャンミュージックを作っているTsuikyuです。
今回は、個人的な情報収集と備忘録の共有を目的に、2020年代前半に流行した(とされている)音楽ジャンルをまとめました。
DTMerの皆さんのネタ探しに役立てましたら幸いです。
※検索で来てくださった方へ: この記事にはEDM以外のジャンルも含まれます。あらかじめご了承ください。
追記 2024年6月30日: ハウトゥー動画を追加しました。
Stutter House (スタッター・ハウス)
年: 2015~2023
有名な人: Fred again.., Bicep, BUNT., DiscoLines
国: イギリス
テテテテテという、Cableguys ShaperboxまたはXfer LFO Toolsで刻んだようなゲートエフェクトと、134~140BPMくらいのお速めテンポが特徴のベースハウス。
(作り方の動画)
Bouncy Garage (バウンシー・ガラージ)
年: 2018~2023
有名な人: Oppidan, Sammy Virji, MPH, Hutcher, BVNQUET
国: イギリス
基本ガラージ系ベースハウスですが、グルーヴィーでDnBに近いフィーリングを感じるジャンルです。90年代ガラージのリバイバルを感じます。
日本では、KO3の「ずんだシェイキング」のRemixが有名ですね。
(作り方の動画)
Melodic Techno (メロディック・テクノ)
年: 2023~2024
有名な人: Maceo Plex, Solomun, Adriatique
国: アメリカ
120~124あたりのテンポと繰り返しのベースが特徴のシンプルでメロディックなテクノ。
どちらかといえばデトロイト・テクノに近い感じがします。
(作り方の動画)
Slap House (スラップ・ハウス)
年: 2018~2022
有名な人: Dynoro, twocolors, GATTÜSO
国: リトアニア・ブラジル
Yamaha DX-7っぽいスラップシンセベースと、ミニマリズム的なハウスビートが特徴のEDM系ジャンル。
ディープハウスの派生ジャンルで、2020年以降このようなスタイルが海外のEDMシーンでよく見られました。
(作り方の動画)
Amapiano (アマピアノ)
年: 2022~2023
有名な人: Kabza De Small, MFR Souls, MDU AKA TRP
国: 南アフリカ
いわゆる「チル系」なアフリカ音楽。アフロビーツの派生ジャンル。
プラッキーなサブベースが入ったものや、電子的で規則的なドラムが入っているものもあるようです。
キリスト教(ゴスペル)の影響が強いジャンルのように見受けます。
(作り方の動画)
Full Flavor (フルフレーバー)
年: 2022~2023
有名な人: Karetus, PAS TASTA, Explorers of The Internet, Shittypedia
国: ポルトガル・トルコ・日本・韓国
とにかく全部のジャンルを混ぜるカオスなEDMジャンル。
YMOやGroup inouなど日本のテクノポップの影響が強い気がします。
Techcore (テックコア)
年: 2021~2024
有名な人: RYOQUCHA, VOLTA, YUKIYANAGI
国: イスラエル・日本
コンプレックストロのテンポをめっちゃ早くした(150~160BPMあたり)、日本生まれ(?)の多忙なサイケデリックトランス。一昔前はHitech Fullon(ハイテック・フルオン)と呼ばれていたらしいです。
ジャンルの歴史が、曲調に似合うほどめっちゃ複雑で、 音ゲーコア界隈で流行っているらしいです。
ファンの人たちには悪いですが、私自身はこのジャンルが好きではありません。悪しからず。
界隈曲 (かいわいきょく)
年: 2013~2023
有名な人: (諸事情により匿名), 2号, speder2, ろりたみ, 夏毛, 髥莏, 全てあなたの所為です。
国: 日本
知る人ぞ知る、カルト的人気を誇る日本生まれのUTAU系ジャンル。
「すべあな」とも呼ばれているそうです。
難解で出鱈目な歌詞・陰鬱な世界観・複雑なコード・ハウスの四つ打ちビート・EDMやテクノポップから影響されたサウンドが特徴のようです。
2010年代初頭に、ある人が「海鮮シリーズ」と呼ばれる4つの楽曲をニコニコ動画にアップロード。それらが日本の多くのサブカル系ミュージシャンに影響を与えたらしいです。
ある人の引退後、「夏毛」「ろりたみ」「x0o0x_」「全てあなたの所為です。」などの人物が中心となり、海鮮シリーズを模倣した楽曲をネットにアップロードしたことから、電子音楽のサブジャンルとしての一つの地位を確立したそうです。
(作り方の動画)
Drift Phonk (ドリフト・フォンク)
年: 2013~2023
有名な人: Pharmacist, Kordhell
国: ロシア・ブラジル
Roland TR-808のカウベルと、極端に歪んだベースとボーカルが特徴。
メンフィスラップから発展した、EDMとヒップホップの中間ジャンルらしいです。
カウベルを使ったDrift Phonkのジャンルの紀元としては、Teriyaki BoysのTokyo Drift説があるらしいです。
ブラジルには、バイレファンキの要素を入れた「ブラジリアン・フォンク」という派生ジャンルもあるようです。
(作り方の動画)
Hyperpop (ハイパーポップ)
年: 2021~2024
有名な人: A. G. Cook, Charli XCX, 100 gecs, ElyOtto
国: イギリス・カナダ
極端に女性的で歪んだボーカルが特徴のマキシマムなハードコア系ジャンル。
ナイトコアなど、2000年代のインターネット文化の雰囲気を再現させているようです。
(作り方の動画)
Hyperflip (ハイパーフリップ)
年: 2021~2024
有名な人: leroy, xaev, momone, samebeam
国: アメリカ・日本
ハイパーポップをさらにハイパーにしたようなジャンル。ダリアコアとも呼ばれているそうです。
色々な曲をサンプリングし、早回しにし、EDMの要素を入れ、極度に歪ませたミキシングが特徴のようです。
私よりも詳しく解説されている方がいらっしゃるので、興味のある方こちらをご確認ください。
(作り方の動画)
Baile Funk (バイレファンキ)
年: 1980~2024
有名な人: DJ Marlboro, MC Batata, Tati Quebra-Barraco
国: ブラジル
ブラジルの伝統的な音楽、アフリカ系のリズム、EDMやヒップホップの要素を合わせたエスニックなクラブミュージック。
地元では「Funk Carioca(ファンキ・カリオカ)」と呼ばれているそうです。
リオデジャネイロで生まれ、全世界で流行したらしいです。
規則的で特徴的な激しいドラム、ポルトガル語のメロディックなラップが特徴です。
(作り方の動画)
Riddim Dubstep(リディム・ダブステップ)
年: 2010~2024
有名な人: Jakes, Rusko, Virtual Riot
国: イギリス
繰り返しのベースが特徴のダブステップのサブジャンル。
ジャマイカの「リディム」から影響を受けたリズムに基づいているそうです。
(作り方の動画)
Colour Bass (カラーベース)
年: 2020~2022
有名な人: Chime, Mo Falk
国: イギリス
リディムを「カラフル」に色付けしたサブサブジャンル(?)。
聴いただけでかなりクセが強いジャンルということが分かると思います。
Mo Falkがアレンジした「Colour House」なるものもあるそうです。
(作り方の動画)
Drum and Bass (ドラムンベース)
年: 1991~2024
有名な人: Goldie, Fabio & Grooverider
国: イギリス
いわゆる「DnB」です。
定番EDMですが、最近再び注目を集めているようです。
最近のドラムンベースは、いわゆる「アーメンブレイク」を使わない、動画のようなミニマリズム的な音色が特徴のようです。
(作り方の動画)
Stutter DnB (スタッター・ドラムンベース)
年: 2023~2024
有名な人: Fred again.., BUNT., GRAHAM
国: イギリス
スタッター・ハウスをDnBにしたものです。
テンポはおおよそ180、8~16分刻みのトレモロエフェクトが特徴です。
スタッター・ハウスのプロデューサーが、最近のDnBブームに影響されたものと見受けます。
Indie Vocaloid (インディー・ボカロ)
年: 2006~2024
有名な人: Yukopi, Chinozo, Kanaria
国: 日本
※私が勝手に名付けたジャンルです
ボカロ自体がインディー寄りですが、より音色に特徴が現れているのが最近のこれ。
その特徴としては、リリースカットピアノ・四つ打ち・複雑なリズムと歌詞・遠回しで暗い歌詞がよくみられることです。
ファンの人たちには悪いですが、私自身はこのジャンルが好きではありません。悪しからず。
(作り方の動画)
Psychedelic Vocaloid (サイケデリック・ボカロ)
年: 2023~2024
有名な人: サツキ, いよわ, もちうつね
国: 日本
※私が勝手に名付けたジャンルです
ジャギジャギしたカオスな電子音をハイテンポで鳴らすボカロ系電波ジャンル。
トラックとエフェクトを多く用いることが特徴です。
ファンの人たちには悪いですが、私自身はこのジャンルが好きではありません。悪しからず。
Bedroom Pop (ベッドルーム・ポップ)
年: 1995~2024
有名な人: Billie Eilish, Phum Viphurit, なとり
国: アメリカ・日本
文字通り寝室で作るインディー系音楽がこれ。
特徴は、けだるい雰囲気やVSTプラグイン的な質感の生楽器がみられることです。
歴史自体はかなり古いらしく、今とは形が異なりますが、ジャンルそのものは家庭で手軽に録音できるようになった時からあるようです。
(作り方の動画)
UK Drill (UKドリル)
年: 2008~2022
有名な人: 67, Headie One
国: イギリス
悪そうな人たちが仮面やフードを着けてカメラの前で歌っているMVといえば、このヒップホップ系ジャンル。
シカゴのドリルミュージックをもとに、イギリスのさまざまなジャンルから影響を受けて発展したそうです。
陰鬱なローファイサンプルと、迫るようなラップとビートが特徴です。
(作り方の動画)
Lo-Fi (ローファイ)
年: 2003~2021
有名な人: Nujabes, J Dilla, DJ Shadow, Wun Two
国: 日本・アメリカ
少女が勉強している姿がアイコンのヒップホップ系ジャンル。
レコードプレーヤーで再生したかのような低音質(Lo-FI)で温かみのある音を再現し、ヒップホップのビートを乗せているのが特徴です。
(作り方の動画)
Synthwave (シンセウェーヴ)
年: 2012~2020
有名な人: David Grellier, Miami Nights 1984, Timecop1983
国: フランス
あえて現代に80年代のシンセサイザーを使ったEDM系ジャンル。
a-haのTake On Meをイメージすると分かりやすいです。
これを退廃的にしたVaporwaveというジャンルもありますが、長さの都合によりここでは割愛します。
(作り方の動画)
さいごに
ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
正直、私とては、断じて「全て」とは言いませんが、今回挙げたほとんどのジャンルが好きになれませんでした。
いろいろな曲を聴くミュージシャンとして、新しい曲と古い曲を併せて聴くことが多いのですが、最近の音楽は本当に疲れるので嫌になります。
特に2010年代以降、押し付けがましい曲・過度に毒々しい曲・陰鬱でドロドロした曲・怠惰でやる気がなくなるような曲が増えたような気がします。
それ以前にもそのような曲はあったと思いますが、今よりもひどくなかったと思うレベルです。
そんな私が「本当に素晴らしい音楽」として、いつも聴いている「NANAさんの歌」をここに紹介いたします。
世のどんな曲よりもクリアで、聴きやすくて、力強い歌なので、ぜひお聴きください。