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間違いだらけの顧客中心主義(14)〜「顧客戦略:まとめ」

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皆さんこんにちは。通販エキスパート協会事務局です。

当協会は文字通り「通販のエキスパート」を目指す方々に向けた資格「通販エキスパート検定」を実施しています。

前回は「顧客戦略は登山に似ている」でした。その際、「カスタマージャーニーは頂上(=優良顧客化)に至る登山道の一本一本をどう設計するかだ、とも言えます。」と書きました。今回はこの顧客戦略のまとめとして、これまでの内容を簡潔に集約しておきます。

◯顧客戦略の出発点:「顧客の異質性、多様性への理解」
 →顧客を一様に扱ってはならない。
    ある顧客にとって良い体験が、他の顧客にとっても良い体験とは限らな
    い。また収益性も同じではない。
◯顧客戦略策定:「顧客ポートフォリオ」の作成
 →顧客を資産とみなし、各顧客セグメントの特性にあった投資計画を立て
    る。顧客セグメンテーションを行うにあたっては、新規獲得から優良顧
    客化するまでのプロセスの違いに着目し、そのいくつかあるプロセスと
  の親和性の観点で顧客全体をいくつかのセグメントに紐付ける。
◯事業計画との連動:売上や利益の目標を顧客セグメントで表現する
 
→どの顧客セグメントからどの程度の売上や利益を得るか計画し、各顧客
  セグメントの数字の合計は事業計画上の売上や利益の目標値と一致する

上記の顧客戦略は、商品やサービス企画、各顧客接点での体験設計(カスタマージャーニー)、業績評価指標の策定、システム投資計画などの基礎となるものです。

まず、商品やサービスですが、顧客戦略上もっとも重要な顧客セグメントへの価値提供、という観点で企画の優先順位が決まります。また、各顧客接点での体験設計も、各顧客セグメントの特性と合致するようにそれぞれ行います。そして業績評価指標は各顧客セグメントのLTVやその合計である顧客資産価値を中心に、そこから分解される形で設定されます。最後に、システム投資計画は上記の各プロセスの精度とスピードを上げるために行われます。

こうすると、経営の資源配分の最適化や、投資対効果の最大化という経営管理の発想を強く感じられると思います。まさにいわゆる「お客様第一主義」や「お客様は神様です」と、「顧客中心主義」の違いが明確に現れる部分です。

それでは、次回は顧客中心主義における「商品やサービスの企画」について話を進めていきます。

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