鍵を返しにいくなくちゃ
鍵を返しに行くことになった。
そりゃそうだよなー鍵を持ったままには行かない。
でも嫌。めちゃくちゃ嫌。
憂鬱な気持ちで電車とバスを乗り継いで、かつてのホームステイ先へ。
ホストマザーは庭で野菜の世話をしていた。
ここの採れたての野菜を毎日食べさせてくれたっけ。
は、ハロー。
私の顔を見るなり怖い顔で「私に反論したのが良くない。そういうのは絶対やめなさい」とか言い始めたから、怖くてその場で泣いてしまった。
そしたらすぐさま家の中に連れて行かれた。
世間体をめちゃくちゃ大事にする人なのだ。
事故の件で、家で警察の事情聴取がある可能性を伝えた時も、世間体を気にして絶対にダメの一点張りだった。
しまった。即鍵を返して帰るはずだったのに。
「ここに座りなさい」
あーこれは長くなる。
予想通り、私たちは30分くらい話をした。
「脳みそがない」「私に意見を言うな」などなど怒鳴ったことを謝ってくれた。
「あれは私の口が勝手に言っただけ。私は優しい人間なんやから。」と言う言い訳付きで。
「でもそれならあんたも私に反論したことを謝らんとあかんよな?」て言われたけど、だから私は3ヶ月以上住んで初耳のルールを突然聞かされたから詳しく教えてほしくて質問しただけなんやってば!と思ってしれっと謝らずに終わった。
最後は「お金がないなら家賃なしで住んだってええねん。食べ物だって余ってたらあんたにあげる。いつでも戻っておいで。今決められないなら、連絡して。」と私のために買ってくれていたヨーグルト、バナナ、パン、サッポロ一番を渡しながら言ってくれた。
そんなふうに言ってくれる人がトロントにいるなんて、ありがたいよな。
でも絶対また同じことの繰り返しになる。
ホストマザーの機嫌ひとつで無視されたことだって何回もあるし、突然怒鳴られ毎回顔色伺いながら暮らすのはキツすぎる。
まだ連絡するね、と言って別れた。
どうするのが1番良かったのかなー
完全に家がなくなった私。
居候の限界は7月末。
これから怒涛の家探しが始まる。