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カード主要7社の分析&業務を徹底解説します!【志望動機対策に】

はじめに

このnoteを開いていただきありがとうございます。くればくさんと申します。

くればくさんは2018年卒で大手カード会社に入社するも、その後2年足らずで退職してしまいました。大した業務ノウハウも溜まってない訳ですが、就活の知識は少し還元できるかなとTwitterアカウントを作ったところ、予想外に反応があり、その後3年くらい曖昧に就活支援をしています。

今回はそんな自分が就活時+支援3年で得たカード業界の知見を、全てまとめるつもりでnoteを作りました。カード業界の内定者などを見ていて、「ここまで理解していれば就活生としては大丈夫だな」という基準で作っているので、24卒の皆さんは参考にしてみてください。

参考(自身の就活の話)

カード業界動向総論

まずカード業界全体のデータをおさらいしてみましょう!

キャッシュレス決済比率

経産省HPより

日本のキャッシュレス決済比率は35.5%で、現在も増加中です。内訳はクレジット27.7%、デビット0.92%、電子マネー2%、コード決済1.8%、となっています。金額ベースなのでクレカ高くなりがちです。
(経済産業省2022)

回数ベースだと電子マネーやコード決済の比率が上がります。
クレジット53.3%、デビット2.5%、電子マネー22.8%、コード決済19.4%(母数はキャッシュレス決済)
(キャッシュレス推進協議会『キャッシュレスロードマップ2022』より)

『経済産業省は、キャッシュレス決済比率を2025年までに4割程度、将来的には世界最高水準の80%まで上昇させることを目指し、キャッシュレス決済の推進に取り組んでいます。この目標の実現に向け、キャッシュレス決済比率を定期的に算出・公表することとしました。
2021年のキャッシュレス決済比率は、32.5%となりましたのでお知らせします。』

経産省HP

2022年に行われたマイナポイント政策の例のように、国を挙げてキャッシュレス推進が続いています。

→日本のキャッシュレス比率が高まる中、伸び代のある業界でチャレンジングなことをしたいという志望動機◎

クレジットカード保有枚数

日本人のカード(電子マネー)保有枚数は、クレカ2.3枚、デビット3.6枚、電子マネー3.6枚、となっています。諸外国と比べ多く保有していることになり、カードの普及自体は頭打ち感があります。

→カード自体は広く普及してるため、機能面で差がつきにくい。個人の営業力で勝負していきたい、といった志望動機◎

国際決済銀行(BIS)『Redbook』
https://paymentsjapan.or.jp/wp-content/uploads/2022/08/roadmap2022.pdf

世界のキャッシュレス比率

https://paymentsjapan.or.jp/wp-content/uploads/2022/08/roadmap2022.pdf

世界のキャッシュレス比率をみると、韓国93%、中国83%、シンガポール60%、米国55%、日本29%、ドイツ21%、となっています。日本やドイツといった比較的安全な国では、現金の使い勝手がよく、防犯のためのキャッシュレス文化が普及してこなかったという背景があります。いずれにせよ日本は諸外国と比べまだ伸びしろがあります。

→伸びしろのある日本のキャッシュレス業界で、キャッシュレス普及に貢献していきたいといった志望動機◎

BIS「Redbook」の非現金手段による年間支払金額
Euromonitor International 
https://paymentsjapan.or.jp/wp-content/uploads/2022/08/roadmap2022.pdf

そもそもキャッシュレス決済はなぜいいの?

顧客と店双方にメリットがあると言われています。

客→払いやすい、現金より管理が楽、安全、ポイントつく
店→払ってもらいやすい、客単価上昇、ポイントで囲い込み

カード会社は間に入って、手数料をもらう+リボ・分割・キャッシングなどの金利サービスにつなげています。決済手数料自体はそこまで利益にならず、高利益率のリボ・分割・キャッシングに誘導している(誘導しないとやってけない)という形です。

キャッシュレス普及による経済効果

消費増加+コスト削減で、2兆円の経済効果があると言われています。

経済産業省「キャッシュレス決済の中小店舗への更なる普及促進に向けた環境整備検討会」
https://paymentsjapan.or.jp/wp-content/uploads/2022/08/roadmap2022.pdf

リボ分割キャッシングについて

カード会社の大きな収益源として、ショッピング取引におけるリボ・分割手数料や、キャッシング取引における利息手数料があります。カード業界は伝統的に、利益率の低いショッピング取引で会員を増やし、利益率の高いリボ分割払いや、キャッシングサービスに誘導することで利益を得てきました。グレーゾーン金利問題などでこれらのサービスの利用は頭打ちになっていると推測されますが、具体的な各社の収益データなどはなかなか見つかりません。

就活市場でも(おそらく意図的に)各社公表しない傾向があるので、今回もあまり触れずにいきます。入社してからは、これらの業務を扱う部署も普通にある、とは一応補足しておきます。

クレジットカード取引に占める、キャッシング取引の割合は39%
(平成19年/日本クレジット協会)
https://www.fsa.go.jp/policy/kashikin/siryou/20091204/03.pdf

リボ・分割・キャッシングの社会的意義を述べる+そういった影の産業を支えたい、とアピールしたら珍しいので高評価?

データビジネスなど新たな産業の可能性

リボ・分割払いによる収益が頭打ちになったり、キャッシングを推進することは顧客利益と相反することもあるので、近年カード会社の収益性は雲行きが怪しくなっています。単純にショッピング取引を増やせばいいという気がしますが、構造上中間に入る企業も多く、決済あたり数%の手数料では各社思うように収益を伸ばせません。(個人的にリボ分割キャッシングから脱して、ショッピング取引に注力した方がいい、とニコスのGDで語って高評価を得たことを思い出しました笑)

カード会社の新たな収益源として期待されるのが、決済データを用いたデータビジネスです。ざっくり解説すると、データビジネスとは顧客データや購買データを使って、企業にコンサルしようという商売のことです。競合も含めた購買データは需要が高いと想定され、うまく育てばカード会社の新たな収益源になることが予想されます。まだ投資段階ではありますが、JCB、SMCC、セゾンあたりが取り組み始めているので、各社の解説の項目で簡単に触れています。(1大テーマなので、これだけに特化したnoteも作りたい。25卒向けになってしまうかも)

犯罪、不正利用の増加が課題

キャッシュレス取引の拡大はメリットだけでなく、デメリットも存在します。大きなものでは、犯罪や不正利用も拡大しているという点です。カード会社ではこれらの対策をする専門の部署が存在したり、現場レベルでも不正利用にはかなり注意を払っていたりします。こういったデメリットまで理解していると、就活生としてはかなり厚みのある考えといえます。

→オーソリセンター・セキュリティセンターといった不正を防止する部署で、裏方からカード業界を支えたいといった志望動機◎

『クレカ不正、目立つ小口・大量化 被害は過去最悪、背景に何が』
https://www.jiji.com/jc/v8?id=202303unauthorised01 
『通販サイトで顧客のクレジットカード情報流出 一部不正利用か』
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20230220/2000071229.html


では総論はこのくらいにして、各社の解説、業務紹介に移ります!!

※いただいた売上は今後の取材・note作成費用に充てさせていただきます。
※各社の部署解説は、別の会社でも似たような部署があることが多いので、志望企業以外も見とくと参考になると思います。

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