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【Vol.2】キリマンジャロもサハラ砂漠も制覇した、福岡糸島のキャリアコンサルタントが見つけた「Playfulに生きる」とは?

お笑い芸人を目指して、心斎橋で路上漫才

中学時代、テストでは常にクラスでトップの成績をおさめていた寺平さんだったが、学校の内申点が悪かった。型にはめられることがイヤで、納得いかないルールに対しては、先生に説明を求めていた。

「うるさい」と先生から一喝されては、歯向かっていた。そのせいで内申点は5段階評価の3や2ばかりが並んでいて推薦入学は期待できない。高校には学力一本で進学するしかないと自覚して、今度は必死で勉強した。その甲斐もあって、合格者180人中トップ10に入る成績で関西学院大学附属高校へ合格した。

高校ではサッカーに打ち込んだ。
2年時には、サッカー部の友達とコンビを組んで漫才の練習も始めた。お笑い番組を見ては、研究に勤しんだ。大学入学と同時に、吉本興行が運営するお笑い芸人養成所であるNSCへの入学を目指し、週末には相方と心斎橋で路上漫才を披露した。寺平さんの父も「やりたかったらやったらいい」と認めてくれた。

人生を変える出会い

2002年春、寺平さんは関西学院大学へ進学する。
それから間もない5月末頃、高校から一緒に内部進学した漫才の相方から、突然「やっぱりNSCには入学しない」と打ち明けられた。相方には他にやりたいことができたとのことだった。一人でNSCへ入学する気持ちにならなかった寺平さんは、NSCへの入学を取りやめ、ほかの学生と同じく大学の授業に足を運んだ。

ドイツ語の授業に遅刻した日、教室の端の席に座った。そこが遅刻者の指定席だった。もう一人、遅れて入ってきた男が寺平さんの隣に座った。

後に合同会社こっからを共に創業するメンバーの一人、スミケンだ。

毎回ドイツ語の授業に遅れる2人は、授業そっちのけで互いの面白さを競い合った。そのうちに、二人の仲は深まり、毎日のように顔を合わせるようになった。
スミケンと遊ぶうちに、スミケンの幼馴染のナオキ、キミハル、ナオキの友達のタケイと、後に一緒に会社を起こすことになる仲間たちとの縁が繋がっていった。

「スミケンとの出会いは、間違いなく僕の人生を変えました」

左:スミケン 右:寺平さん 

仲間に導かれて「外」の国へ

大学2年の終わり、スミケンが留学すると言い出した。
英語が堪能な父の姿を見て、自分自身が英語を話せないことを悔しく思っていた寺平さんは、「ここで英語を学ばなければ、一生やらない」と父に留学を申し出た。快諾をもらい、アメリカのロサンゼルスへ、スミケンはボストン、ナオキはシアトルへ、3人揃って一年間、アメリカへ留学することになった。

留学して半年後、スミケンがロスから車で1時間ほどのサンタバーバラに引っ越してきた。アメリカでも、互いの街を行き来しながら時間を共にした。

なんかオモロいことやりたい

留学を終え帰国するタイミングで、「何か面白いことをやろう」と考えた3人は、大阪の三国駅近くにある古びた長屋に同居することにした。

家賃は6万8千円。6畳・4畳・4畳の3部屋で、部屋の壁は相当薄く、よく隣人から「うるさい」と叱られていた。同居を始めてしばらくすると、留学前から一緒に遊んでいたナオキの友人・タケイや、ナオキとタケイのバイト仲間のユウシも遊びにくるようになった。ユウシは高校時代、3年間を共に過ごした同級生であった。

仲間が集まると決まって「なんかオモロいことがやりたい…さあ、何する?」という話になる。それがきっかけとなり、「何かやりたいけど一歩が踏み出せないでいる学生たちが、一歩を踏み出すきっかけ作り」をコンセプトに『学生団体こっから』を立ち上げた。イキイキと活躍している人に話を聞き、その話を記事にしてウェブで公開したり、学生たちの背中を押すような活動に取り組んだ。

例えば、写真が好きで個展を開いてみたいという学生がいたら、同様に写真が好きな学生を募り、カフェを借りて合同写真展を開催した。また、自転車で日本を回ってみるなど、面白いアイディアがあればそれを形にしていった。

「スミケンとナオキがやることが面白そうで、『学生団体こっから』に参加していたんです。当時の僕には、当事者意識がなかった。こっからの仲間と一緒にいることが楽しくて活動していました」と寺平さんは振り返る。


次はvol.3「就職編」です!↓↓↓

                                                                                                            (インタビュー・文=さおりす

最後に

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