お手洗いしやすいホーロー鍋
「いや、ホーロー鍋はトイレでは使わないですね…。」
やってしまった。何を間違ったか
「ホーロー鍋はお手入れもしやすいから良いですよね!」
と言ったつもりが、口から流れるように出たのは
「ホーロー鍋はお手洗いもしやすいから良いですよね!」
という使う場所さえ全く違う言葉だった。
顔が赤くなるのを感じながら、こうなると「お手入れ」という言葉も脳内から綺麗に流れ出されていて、あたふたしていたらそっとツッコミをいれられた。
「お手入れ」と「お手洗い」手までしか合っていないのにくそぅ!
せめて「鍋」さえつけてなければ、ホーローのトイレもあるし
「ホーローはお手洗いもしやすいから良いですよね!」
という力技で押し通せたかとも一瞬思ったが、すぐにキッチンの鍋の話しているのにいきなりトイレの話し出したら変だろ…と今度は自分の脳内でツッコミをいれた。
その場は、和やかに「間違えちゃいましたね〜」くらいの自然さで過ぎていったが
取材後に、一人になると自分大丈夫か…と謎の不安に襲われる。
「お手入れ、お手入れ、お手入れ…」と脳内に定着させるように10回連呼したあとに
側から見たら、何かに取り憑かれた不審者のようになっている自分に気づき、余計に恥ずかしくなって家路を急いだ。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?