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2024年夏の終わりの金沢ひとり旅(その1):『まるごと奈良博』

毎年、8月の前半は、大学の担当科目のレポート採点からの成績登録作業があるので、ハードです。そんな中、
「そうだ、金沢行こう!」
と思い立ちました。金沢旅行をご褒美にぶら下げて成績登録を終わらせ、金沢旅行の手配をしました。

金沢旅行で行こうと決めたのは、
・石川県立美術館の『まるごと奈良博』
・石川県立図書館
・金沢海みらい図書館
の3か所。そのほかは「金沢のおいしいものを食べてこようかな」と決めた程度。マイペースで夏の終わりの金沢を満喫してきました。

ちょうど台風が接近中で、「復路の新幹線は、運転調整があるかも?」という状況だったのですが、台風の影響を受けることなく、助かりました。
そして、金沢も暑かった!


『まるごと奈良博』で仏教美術を堪能

「金沢に行こう!」と決めて観光情報を調べていたら、石川県立美術館で特別展『まるごと奈良博 -奈良国立博物館 至高の仏教美術コレクション-』という展覧会が8月25日(日)まで開催していることを知り、
「これは見に行かなくては!」
とスケジュールに組み入れました。

金沢に到着して、まずはバスで石川県立美術館へ向かいました。

「広坂・21世紀美術館」で下車。石川県立美術館へ向かう坂道の入り口に石浦神社があったので、お参りをして、御朱印をいただきました。石浦神社は、金沢最古の由緒ある神社だそうです。

その後、ゆるい坂道をのぼり、石川県立美術館へ。
荷物はコインロッカーに預けて、展示を見て回りました。
展示最終日の駆け込みだったのですが、そこまで混雑しておらず、ゆっくりと展示を見ることができました。夏休みの時期だったのか、親子連れが多かったように思います。展示品の解説にフリガナがふってあったり、奈良博公式キャラクター「ざんまいず」が使われていたりと、子どもも楽しめる工夫がされていました。

展示は、日本の仏教の歴史を学びつつ、最後に北陸地方の仏教を知るという内容の10章で構成されていました。

第1章 ブッダの造形
第2章 飛鳥・白鳳・天平の古代寺院
第3章 写経に込められた祈り
第4章 密教の聖教とみほとけ
第5章 仏教儀礼の荘厳
第6章 地獄極楽と浄土教の美術
第7章 神と仏が織りなす美
第8章 構想のすがた
第9章 南都ゆかりの仏教美術
第10章 北陸ゆかりの至宝

仏像、経典、曼荼羅図、仏画、仏具など、日本仏教に関わるさまざまな資料が展示されていました。奈良国立博物館が所蔵する国宝8点、重要文化財93点が館外で一度に公開されるのは今回が初めてなのだとか。
盛りだくさんの内容で見ごたえがありました。

制限のあるもの以外は写真撮影可(フラッシュは禁止)だったので、仏像系を中心に、気になった作品をいくつか撮ってみました。

愛染明王坐像
阿弥陀如来坐像
獅子

雉香炉の部屋

2階の第一展示室は「雉香炉きじこうろの部屋」と呼ばれ、江戸初期の陶芸家・野々村仁清作の国宝「色絵雉香炉いろえきじこうろ」と重要文化財「色絵雌雉香炉いろえめすきじこうろ」が、つがいで展示されています。

本物の雉とほぼ等身大の大きさで、写真では色が飛んでしまっていますが、とても色鮮やかで精巧な作りの香炉でした。

「色絵雌雉香炉」(左)と「色絵雉香炉」(右)


前田育徳会尊經閣文庫分館

2階の奥に前田育徳会尊經閣文庫分館があり、私が訪問した日は「重要文化財 周文《四季山水図》と中国の絵画論ー尊經閣文庫の漢籍からー」という展示が行われていました。

前田育英会は、加賀前田家および前田侯爵家が収集した文化財を保存公開することを目的に設立された公益財団法人です。国宝、重要文化財など、多くの収蔵品や建築物を管理しています。
石川県立博物館内の前田育徳会尊經閣文庫分館の展示スペースを使って、収蔵品の展示を行っています。今回展示されていた山水図などを見て、前田家の財力と、さまざまな文化のパトロン的役割を果たしていたことをが再認識できました。
ほかにも、金沢には前田家の影響が今でも強く残っているように感じました。

展覧会の展示リスト(右)とお土産に購入した般若心経のクリアファイル(左)


奈良国立博物館にも行きたい!

特別展『まるごと奈良博 -奈良国立博物館 至高の仏教美術コレクション-』、行くことができて良かったです。
そして、改めて「奈良国立博物館に行きたいな」と思いました。

すでに9月中旬ですが、先月の金沢ひとり旅はいろいろな気づきもあったので、忘れないうちに記事として残しておこうと思っています。

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