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名作映画が名作たる所以を3本の映画から考える

体調のせいか、さっぱり書くのに集中できなくて頭が働かなかったので諦めて家で映画を観ることにした。

がっぷり四つで齧り付くほどの元気はない。
でも時間の浪費だった〜ってほど面白くない映画もいや。

そうだ、名作映画を観よう。
というわけで本日のお品書き。

  • ショーシャンクの空に

  • フォレスト・ガンプ 一期一会

  • ゴッドファーザー

ショーシャンクの空に

ショーシャンクは言わずと知れた無冠の名作。
私の全然しょぼい映画人生の中で一番のお気に入りと言っても過言ではない大大大好きな作品。
定期的に観ていて、疲れていると観たくなる心のデトックス作品。

刑務所の中で「フィガロの結婚」が流れるシーン。

レッドが仮釈放の審査で「公正」について話すシーン。

アンディが署長を出し抜いて脱獄するシーン。

どこを切り取っても、無駄がなく最初から最後まで最高。

特にラストの海岸でアンディとレッドが再会するシーンは、何回観ても飽きないし砂浜と青く澄んだ海の色を観ているだけで涙が出てくる。

去年、リバイバル上映で映画館で観たときもエンドロールでは自然に涙が溢れてきた。ショーシャンクとロードオブザリングを映画館でみられたのは私の二大うれしかった映画体験。また上映してほしいな。

絶対観に行く。
それにしてもこの名作が無冠だなんて、本当に不思議。

フォレスト・ガンプ

ショーシャンクを無冠に終わらせた原因のひとつと言われてきた名作フォレスト・ガンプ。1995年に公開され第67回アカデミー賞で作品賞ほか6部門を受賞した名作で奇しくもショーシャンクと同じ年に公開された。

実ははじめてちゃんと観た。
フォレスト・ガンプが幼少期から出会ってきた人たちとのエピソードを振り返りながら進んでいく物語。
「人生はチョコレートの箱のようなもの。開けてみないとわからない」の名言は有名ですね。

ストーリーはチョコレートのアソートだな、ってくらいエピソードてんこ盛り。
次々といろんな出来事が起きて、割と劇的なこともあるんだけど、語り口がやわらかなせいか、割と淡々と進んでいく感じ。なのに気がつくとじんわり心が温まっている不思議な映画。

印象的だったのは、バス停のベンチに座ってガンプの話を聞いているお客さんの様子。はじめは目を合わせない、いぶかしむ感じだったのが、だんだんと友好的になっていく。バス停のお客さんも話の中で入れ替わっていくのがまた一期一会をあらわしているようで印象的だった。
個人的にはショーシャンクの方が好みだけど、これはこれで良作。

ゴッドファーザー

よくテレビで流れてくる「チャララ・ラララララララララ〜♪」のテーマ曲。
あれ「愛のテーマ」って言うんですね。
以前「鎌倉殿の13人」のインタビューで三谷幸喜さんが「鎌倉殿の執筆中にみてた」と発言されていて気になってた映画。「仁義なき戦い」も観てたって。

確かに鎌倉殿に通じるものあるよなぁ。
時代や背景が違っていたら、戦わずに済んだであろう人たちが血で血を洗うガチンコ抗争でどんどん退場していく感じとか。
裏では非道なことしている人が家族のことはとても大切にしていたり。
一方的に「悪人」なだけじゃないところがあるだけに「無情」を感じる。

あ、でもイタリア系だからか命を狙われて雲隠れしてる先で、女性を平気でナンパして結婚までしちゃうところとか、イタリアっぽいなと思った。「敵をどうするか」の話するのに食事しながら割とフランクに話し合うのとか、日本との違いが出ていてすごく面白かった。

日本の任侠映画ならこういうとき、代紋が掲げられた黒ーい部屋に強面のおじさんたちが集まって仰々しい顔で「あ〜でもない」「こーでもない」って言い合ってそのうち仲間割れするところなのに。


結局3本、一日中映画観てしまった。
名作には名作と呼ばれる所以があるのだと思う。
なにが心の琴線に触れるかは人それぞれだろうけれど、それがなににせよ、観る人を掴んで離さない。引力が強いというか。

私は特に映画に詳しいわけでもないし、専門家でもない。でもそういう普通の人を惹きつけてやまない引力を持っていることこそが「名作」と呼ばれる所以なのかもしれないなと、横になったり縦になったりしながら日がな一日映画を観て思った。



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